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昨季ベスト15のライリー
9月29日(水)、ラグビー日本代表が秋のテストマッチシリーズに向けて宮崎に集合し、合宿をスタートさせた。今回、初めて日本代表に招集された3人の外国人選手がオンライン会見に応じた。
昨季、チームの優勝に大きく貢献し「ベスト15」に選出されたCTB(センター)ディラン・ライリー(埼玉パナソニックワイルドナイツ)、サンルブズでも活躍したLO(ロック)リアキ・モリ(横浜キヤノンイーグルス)、セブンズ日本代表でも活躍したスピードスターWTB(ウィング)ジョネ・ナイカブラ(東芝ブレイブルーパス東京)の3人だ。
秋に日本代表資格を取れるということで、春から代表合宿に参加していた。CTBライリーは「春に続いて日本代表でトレーニングする機会をもらい、とてもワクワクしています。シーズンが終わり、リフレッシュができました。自分としてはこれからの数週間、いい準備をすることに注力してベストを尽くしたい。特にスキルの部分では改善していきたい」と話した。
基本的には日本代表でもパナソニック同様に13番、アウトサイドCTBでプレーする予定だ。6月から7月の欧州ツアーは帯同できなかったが、「デビューした選手たちを見て、まるで自分のことのように感じるほど嬉しい気持ちでした。(秋には)自分もまた、そうした1人になれたら」と先を見据えた。
秋のテストマッチ4試合のいずれかに出場すれば初キャップとなる。ライリーは「日本のラグビースタイル、ハードワークの姿勢など、あらゆることを本当に気に入っています。だからこの日本代表の一員になれることに本当に心から光栄に思いますし、このチームのために自分ができる最善の努力をしたい」と語気を強めた。
ライリーは南アフリカ出身で、12歳から来日まではオーストラリアで過ごした。10月23日に対戦する「ワラビーズ」こと、オーストラリア代表には対戦したことのある選手が何人かいるという。「HOフェレティ・カイトゥウは高校時代に一緒にプレーしましたし、他にもたくさんいますが、特に印象はないです」と話すにとどめた。
2年後の2023年にはフランスでワールドカップが開催される。ライリーは「ラグビー選手にとって、誰しもが目指す大きな目標です。もちろん、出られるなら出たいですが、今は、目の前にある目標に対して、自分の最大限の努力を発揮するだけ」と意気込んだ。
髪を切りイメージが変わったモリ
2人目はU20ニュージーランド代表歴があり、サンウルブズでも長らく活躍してきたLOモリだ。長髪ヘアーが印象的だったが、日本代表合宿に参加するにあたり髪をすっきりと切った。「『見た目がよくなるといいプレーができる』とみんなに言われました。娘からも『もう怖くないね』と言われました(笑)」と笑顔を見せた。
来日してから、脳しんとうやケガなどもあり、自分の力を発揮できない期間もあったという。「脳しんとうは2017年が一番ひどかった。1年間、試合に出られなかった。昨年からいろいろ情報を得て、食事を気にして取り組み。自分でタックルなどができるようになってから、自信を持ってプレーできるようになりました。ケガをした後、もっともっとハングリーになった」と振り返った。
秋のテストマッチシリーズで試合に出れば初キャップとなる。モリは「日本が大好きで、ラグビーが大好き。日本に貢献したいという気持ちは変わっていない。(6月に)サンウルブズで日本代表と試合をしたことで、より競争力のある環境でラグビーをしたいという気持ちになりました。自分のことを冷静に考えながら、ジャージを着るということに誇りをもって取り組みたい」と話した。
日本代表としての目標を聞かれてモリは、「今はトレーニングに集中して、毎日、毎週、しっかり練習したい。ゴールとしては、自分が機会を与えてもらえるのであれば、そこでベストを尽くすだけ。ワールドカップはラグビープレーヤーにとっても頂点だと思いますので、そこは狙っていきたい」と語気を強めた。
セブンズ代表も経験したナイカブラ
3人目は、摂南大学時代からセブンズ日本代表として活躍し、東芝でもスピードのあるランでトライを挙げてきたフィジー出身のWTBナイカブラだ。シャイな性格で知られる選手だが、「リーチ(マイケル)、セミシ(・マシレワ)とはよく話をしています。トンガ人の選手ともみんな声をかけてくれます。もっと他の選手たちともコミュニケーションしなければならない」と笑顔を見せた。
かつてはセブンズ日本代表として活躍したが、現在15人制ラグビーに集中している。ナイカブラは「2017年のセブンズワールドカップは、チームに相談して出場させてもらいました。今は2019年ワールドカップを見て、自分の中でだんだん気持ちが変わってきて、今は、15人制で日本代表を目指していきたい。(今回)選ばれたことは嬉しい」と声を弾ませた。
実はナイカブラは春、日本代表候補に選出されていたが、代表合宿やツアーに参加しなかった。「日本代表候補選出前に、今季、終了後に結婚式の予定があり、ジェイミー(・ジョセフHC)からは結婚式が終わった後、秋のツアーを参加してほしいと言われました」と説明した。ただ、その結婚式も結局、コロナ禍の影響でキャンセルとなり、新シーズン終了後に行う予定だという。
ナイカブラは1人でトライを取りきる、力のあるスピードとステップに長けたWTBである。引退した福岡堅樹に替わるトライゲッターとして期待がかかる。「試合まで数週間ですが、毎日毎日、ハードワークして、いい練習をしたい」。
「(福岡)ケンキは本当に速いです。だけど自分も彼に追いつくようにトレーニングして、スピードとフィットネスで彼のレベルに追いついていきたい。スコアのチャンスがあったときはトライを取り切りアピールしたい」と腕を撫した
突破力、タックルレンジの広いアウトサイドCTB。ラインアウトなどの空中戦や接点で力強さを見せるLO。トライの取りきれるフィニッシャー。新戦力の3人は恐らく、今秋、桜のジャージーを着てデビューし、日本代表の大きな戦力となろう。
文:斉藤健仁
◆日本代表 スケジュール
・ 9月29日(水)~10月16日(土)宮崎合宿
・10月16日(土)~10月27日(水)別府合宿
・10月23日(土)日本 vs. オーストラリア(大分)
・11月 6日(土)アイルランド vs. 日本(ダブリン)
・11月13日(土)ポルトガル vs. 日本(リスボン)
・11月20日(土)スコットランド vs. 日本(エディンバラ)
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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