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ラグビー コラム 2021年9月27日

【ハイライト動画あり】帝京大が8トライ快勝!期待の下級生FWが躍動

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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HO江良颯(帝京大)

先発FW8人中6人が下級生(2年生4人、1年生2人)だった。

それでも帝京大学はスクラム、ラインアウトモールで力を見せ、結果的に下級生FWが7トライをスコア。開幕2連勝に貢献した。

9月25日(土)、関東大学対抗戦グループAの帝京大(1勝)と青山学院大学(1敗)の一戦が、東京・八王子市上柚木公園陸上競技場で行われた。

曇天、無風のコンディションでキックオフされた試合は、青学大が序盤から鋭いタックルで対抗した。

「青山学院さんは激しく前に出てくるディフェンスで、分かってはいたのですが、想像以上でした」(帝京大・CTB押川敦治ゲームキャプテン)

青学大はSO桑田宗一郎キャプテンをはじめ、FL中谷玲於、NO8金原匡佑、CTBコンビの青沼駿昌、金澤春樹など、鋭利なディフェンスで帝京大を苦しめた。

しかし真紅の軍団はフォワード戦から流れを引き寄せる。

存在感を示したのは4人の2年生FW(HO江良颯、PR上杉太郎、LO尹礼温、NO8奥井章仁)と、2人の1年生FW(LO本橋拓馬、FL青木恵斗)だった。

帝京大の先制トライは前半6分。

青学大の反則(モールコラプシング)から敵陣で好機を迎えると、スクラムでヒットから優勢となり、そのまま豪快に前進。NO8奥井が難なく押さえるスクラムトライを奪った。

青学大も逆襲し、前半10分過ぎには敵陣ラインアウトからサインプレーで突破を図る。しかしここは帝京大の4年生PR照内寿明が、相手の意図に気づいて突破を許さない。

すると帝京大は2人の1年生FWが存在感を示す。

「ディフェンスで粘れた所はあり、低いタックルで止められていました。しかしタックルが少しでも上に入ると、帝京大学さんはそこを上手く攻めてきました」(青学大SO桑田キャプテン)

前半25分頃にはルーキーFL青木がキャリーで前進し、LO本橋がサポート役となりロングゲイン。1年生コンビで敵陣深くに侵入した。

LO本橋拓馬(帝京大)

敵陣22mに入った帝京大は前半26分、12フェーズを重ね、NO8奥井のショートパスを受けたLO本橋がギャップを突いて突破。身長192cm体重113kgの巨体を揺らし、対抗戦初トライを決めた。

ラグビー 関東大学対抗戦2021

【ハイライト】青山学院大学 vs. 帝京大学

12点リードとなった帝京大は、ここからさらに連続トライを奪う。

前半34分には、バックスで唯一の1年生、SH李錦寿がフリーキックから速攻。ここでエース司令塔のSO高本幹也が左奥へ絶妙なグラバーキック。

このボールの再獲得から帝京大はラインアウトモールを組み、強固なパックのまま力強く前進。熊本西高出身の2年、PR上杉がグラウンディング成功。

さらに3分後、NO8奥井のジャッカルからふたたび敵陣右奥でラインアウトモールを強固に組み立て、PR上杉が連続トライ。26-0で前半を折り返した。

後半も帝京大のモールは効果抜群だった。

2年生LO尹のジャッカル成功から右隅に侵入した後半9分、焦らず前進しながら、同じく2年のHO江良が後半最初のトライ。

さらに後半18分には敵陣22mチャンスでLO青木が躍動感溢れるボールキャリー。

「今日は1対1のアタックのフォーカスしていました。前に出ることができたのは収穫です」(帝京大LO青木)

LO青木がルーキーとは思えぬ存在感を放ち、相手ゴール前に迫ると、同じくルーキーのSH李のパスアウトを受けて、HO江良がゴール下に連続トライ。38-0とした。

後半36分には外の声に反応したSO高本が防御裏にショートキック。これを再獲得したCTB志和池豊馬がチーム7トライ目(ゴール成功)。この日最初のバックスによるトライ(ゴール成功)で45-0となった。

青山学院大は途中出場の橋本大吾が激しいタックル、起死回生のジャッカルで見せ場を作るが、地力に勝る帝京大は後半45分にもHO江良がモールでフィニッシュ。青学大がPGを狙わなかったこともあり、結果は完封勝利(52-0)となった。

帝京大のトライは8本中7本がFWによるもので、結果的にスコアラーはすべて下級生(HO江良3トライ、PR上杉2トライ、LO本橋1トライ、NO8奥井1トライ)だった。

2敗となった青学大のSO桑田キャプテンは試合後、「アタックのチャンスに関しては、少ないチャンスを取り切れなければ勝てないので、残り試合はディテールにこだわり、少しでもチャンスを自分たちのペースにもっていけるような取り組みをしたい」と決意を新たにしていた。

一方で、開幕2連勝となった帝京大の岩出雅之監督は「一戦一戦、挑戦しながら成長していこうと話しています。一歩一歩成長していきたい」と落ち着いた声色で語った。

また1年生を先発させたことについて岩出監督は「フィットしていない時期もあったが馴染んできた。大きい経験を少しでも体験した方が良いということで、公式戦で良い成長してくれたら」と期待を寄せた。

対抗戦初出場のルーキーが伸び伸びと実力を発揮するところが帝京大らしい。次戦は10月10日(日)、帝京大グラウンドで立教大学と対戦(無観客開催)となる。はたしてどんな布陣で臨むのか。

一方、初勝利を掴みたい青学大は10月10日、慶應義塾大学と同じく、相手のホームグラウンドでの無観客試合に臨む。

文:多羅 正崇

多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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