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9月6日に行われた共同会見
9月6日(月)、関東大学対抗戦グループAと関東大学リーグ戦1部の16大学の指揮官による共同記者会見が行われた。リーグ戦からは4連覇を目指す東海大学を始め、流通経済大学、日本大学、法政大学、中央大学、大東文化大学、関東学院大学、専修大学の8校の監督が登壇した。
リーグ戦は会見当時、1部に所属する8チームの半数が新型コロナウィルスの影響で活動を停止しているため、開幕戦が当初の9月11日(土)から26日(日)に延期となった。各大学の開幕戦は以下の通りとなる(いずれも無観客試合)。
◆9月26日(日)
・12:30 日本大学 vs. 中央大学 熊谷B
・15:00 流通経済大学 vs. 大東文化大学 熊谷B
・15:00 東海大学 vs. 関東学院大学 小田原市城山陸上
・15:00 法政大学 vs. 専修大学 専修大学G
今季は対抗戦、リーグ戦ともに勝ち点制で行われる。勝ち=4点、引き分け=2点、負け=0点。さらにボーナスポイントもあり、相手に3トライ差をつけるか、7点差以内の敗戦でも1点を得る。なお、対抗戦、リーグ戦ともに各校7試合行われるが、各校が4試合以上を行った場合はリーグが成立し、下位リーグとの入替戦も実施される。
木村季由GM兼監督(東海大学)
2度目のリーグ戦4連覇と、今季こそ悲願の大学選手権初優勝を狙う東海大学は、今年はコロナ禍の影響で菅平合宿を中止し、学内でトレーニングを行った。
木村季由GM(ゼネラルマネージャー)兼監督は、「いわゆる校内合宿だが(通常の)合宿の覚悟をみんなが持ちながら打ち込んでいた。その中でもしっかりと腰を据えて練習できた」と手応えを感じている。ただ、「試合がなかなかできなかったので、実践の経験がないのが、今の課題といえば課題だ。1戦1戦積み上げていってしっかりと目標に向かっていきたい」と気を引き締めた。
主将のFL(フランカー)ジョーンズ・リチャード剛を中心に、今年の4年は1年次から公式戦を経験している選手が多い。木村GM兼監督は「経験値は今までのシーズンと比較して高い」。
「FW(フォワード)の圧力と、攻撃的なFWとBK(バックス)でバランス取れているので、どこからでも攻撃できるところを強みにしたい」と語り、「キャプテンは雄弁ではないけど、プレーで引っ張る選手なので。彼中心にディフェンスをしっかりとやっていきたい」と話した。
内山達二監督(流通経済大学)
昨年度2位の流通経済大学は、6月11日に新型コロナウィルス感染者が出たことで、約2ヶ月間練習が停止し、8月1日から活動を再開した。内山達二監督は「思うようなスケジューリングはできなかったが、なんとか菅平合宿を行うことができただけでもよかった」と安堵の表情を見せていた。
キャプテンにはHO(フッカー)西山大樹、副キャプテンにはキックも武器のFB(フルバック)河野竣太、CTB(センター)中西海斗(いずれも4年)といった中選手が就いた。
さらに昨季は低学年の選手が活躍し、今季も有望な新人が多数加入したことで指揮官は「非常に若いチームなので、リーグ戦通してどんどん成長していくかなと思う。FW・BKともにバランスがいい。その中で成長しながら我々のダイナミックラグビーを展開して勝利につなげていきたい」と意気込みを見せた
中野克己監督(日本大学)
昨年度3位の日本大学も、7月30日に陽性者が出たため、約3週間活動停止。その後、個人、グループトレーニングを徐々に行い、9月2日から全体練習が再開した。
「躍進と同心」というチームスローガンのもと、チーム全員心を1つに、リーグ戦優勝、大学選手権優勝を目指す日本大学の中野克己監督は「今シーズンもコロナ禍の中でリーグ戦が行われるので、学生とも目線合わせをしながら、まずは選手の安全確保しつつ、リーグ戦1試合1試合積み上げるものが生み出せるように引っ張っていきたい」と抱負を述べた。キャプテンはハードタックラーのFL飯田光紀、副キャプテンにはLO(ロック)趙誠悠とCTBフレイザー・クワーク(いずれも4年)とチームの中核選手が就任した。
新人はSH(スクラムハーフ)石黒康生(岐阜工業)、WTB(ウィング)ジョアペ・ナコ(大分東明)、WTB徳永優太(佐賀工業)らが有望だ。武器としているFWのモール、スクラムを中心に相手を圧倒し、1985年以来4度目のリーグ戦制覇を目指す。
駒井孝行監督(法政大学)
昨年度4位となり、今季はチームスローガン通り「飛躍」を目指す法政大学。昨季は1年生を中心に低学年の選手が躍動し、今季は春こそ調子が良かったが、夏はコロナ禍の影響で夏は思うように練習ができなかった。
駒井孝行監督は「個々のタックルがよくなったと思う。キャプテンのHO/NO8(ナンバーエイト)大澤蓮は、寡黙でプレーで示すようなタイプ。そこをBKのSO(スタンドオフ)/CTB伊藤ら浩介がいろいろカバーしあってやっている」。
「学生ともZOOMでミーティング、トレーニング内容なども話している。うまくいかない部分もあるが、開幕にはなんとかメンバーとまとめあげながら頑張っていきたい」と前向きに語った。今季もPR(プロップ)/LO竹部力、FB石岡玲英(ともに2年)、新人のSO金侑悟(大阪朝鮮)ら若い力に注目だ。
松田雄監督(中央大学)
昨年度5位の中央大学の松田雄監督は「今年はコロナ禍の中で戦っている、準備していかなければいけないこと、いろいろな形で大学的にも限られていることがある中で、キャプテン中心にしっかりとチームワーク築き上げてリーグ戦にチャレンジしていきたい」と腕を撫した。
キャプテンPR茂原隆由、副キャプテンLO橋本吾郎、WTB竹ノ内建太、CTB若松大智(いずれも4年)を中心に、よりスピード感のあるラグビーを目指して強化を進めている。新人でHO光安喬平(大阪桐蔭)がレギュラーポジションを確保しつつある。ランニングラグビーとモールと多彩な攻撃が持ち味だ。
日下唯志監督(大東文化大学)
日下唯志監督が3シーズン目となる6位の大東文化大学も、7月に感染者を出して夏合宿を中止し、8月下旬に活動を再開したという。今季はトップリーグや大学で指導経験のある秋廣秀一氏をコーチに招聘し、強化に努めている。
日下監督は、「春シーズン、調子が良い中だったので(練習が中断したのは)残念だが、今はまたラグビーをやれる喜びを感じて頑張ってくれている」と話した。
開幕に向けて「今までは取り切ることができなかったが、今年はアタックでボールを動かして取り切ることができてきた。セットプレーの安定が大前提だが、そういう精度を積み上げた上で、強みにしてリーグ戦を戦っていきたい」と語気を強めた。
キャプテンはHO酒木凜平、副キャプテンはSH東海林拓実(ともに4年)が就いた。新人ではLO/NO8リサラ・フィナウとCTB/WTBハニテリ・ヴァイレア(ともに青森山田)が大きな戦力となっている。セットプレーで上位と互角い、アタックでトライを取り切れば昨季から大幅に順位を上げる可能性も十分にあろう。
板井良太監督(関東学院大学)
2011年以来の大学選手権出場を目指す7位の関東学院大学は、春から活動停止にならず夏合宿も行って、順調にチームを強化してきた。
板井良太監督も「昨年度からレギュラー経験している選手が最上級生になった。これまではキャプテンの SH三輪悠真というリーダーに依存する傾向があったが、チームを引っ張る4年生1人1人の自覚が芽生えて、いい雰囲気でやっている。セブンズの代表も経験したWTB川崎清純(4年)の成長がこの夏見られたのがすごく秋に向けての楽しみのひとつにもなっている」と手応えを口にした。
村田亘監督(専修大学)
昨年は最下位に終わった専修大学もコロナの影響を受けたが、村田亘監督は、「ピンチはチャンス」と前向きに開幕に向けて準備をしている。
もともとボールを展開するラグビーが強みとしていたが、今年はディフェンスにも注力しており、村田監督は「全員でディフェンスをすることによって失点を最小に食い止めて、なんとか少ない点数で勝ちにいく。キャプテンのCTB平山壮太はディフェンスが強くポジティブな選手なので、チームを引っ張ってもらいディフェンスを強みにしていきたい」と語気を強めた。
今季もFWとBKのバランスがいい東海大学が順当に4連覇を果たすのか。それとも流通経済大学と日本大学らが王座を奪還するのか。激しい上位争いが予想される関東大学リーグ戦は9月26日(日)に開幕する。
文:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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