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秋に向けた実のある合宿。3年ぶりの日本一を目指す明治大学は夏に福島県・Jヴィレッジと、長野県・菅平での合宿を行った。8月28日に行われた夏合宿での早稲田大学戦(●34-38)の後、飯沼蓮主将(営4=日川)と神鳥裕之監督に、9月12日(日)に迫った開幕に向けて話を聞いた。
◆飯沼主将「明治はまだまだ伸びしろがある」
早大戦でトライを挙げた飯沼
――(合宿での)早稲田大学戦で得た収穫はありましたか
「この前の天理大学戦ではうまく継続ができず、BK(バックス)でチャンスを作ることができなかった。『明治タイム』とチームで呼んでいる、後半のフィットネスを強みにしていますが、この前の試合ではうまくいかなかった。
そこをもう一度、明治の強みを思い出すという意味で基礎の部分であったり、明治タイム、後半20分の強みと相手に走り勝つ部分などを思い出せました。結果的には負けましたが、トライ数は勝っていましたし、もう一度、自分たちの強みを再確認できたのが、試合の収穫です」
――合宿を通して個人ではどのようなことを心掛けてきましたか
「明治は春から積み上げてきたものがあって、クイックテンポを出すためにプロセスを踏んで、基礎的な所にフォーカスしてきました。しかし、これまでの明治は、新しい戦術やスキルを身に付けると前のことを忘れてしまい、基礎の部分にフォーカスすることができなくなって、ぐしゃぐしゃになってしまった。
そこで、新しい戦術が入っても基礎の部分を忘れないようにミーティングなどで自分や、それ以外のリーダー陣で言い続けることを意識してきました。(今回の合宿は)新しい技術を身に付けながら明治の強みとなる根本のところを思い出すことができたので、とても良かったと思います」
――対抗戦が始まるまではどのように過ごしていきたいですか
「明治はまだまだ伸びしろがありますし、全くチームも完成していないので、基礎の部分の精度、きつい時間の精度、細かい所でミスをしてしまうという結果になってしまいます。そういった細かい部分を毎回毎回の練習でフォーカスしながら、1人1人が責任持ったプレーでやっていくことと、やはり明治の強みを伸ばしていきたいと思います。
早稲田との(夏合宿)最終戦は負けてしまったので、この悔しさを絶対に忘れずに、対抗戦ではトライ数が勝ったとかそういった言い訳は絶対できません。結果が全てだと思っているので、しっかり対抗戦3連覇して、いい結果を残して、大学選手権での優勝に向けてつなげられるようにしたいと思います」
◆神鳥監督「継続することでいい方向に向かっていく」
試合を見守る神鳥監督
――早大戦を終えていかがですか
「率直に残念ですし、悔しいです。結果は結果なので、しっかりそれを受け止めて、これが今の実力だと思います。いいところもありましたし、逆に反省点も出ましたし、今の実力を確認するというテーマの合宿だったので、それがしっかり確認できたのでよかったです。
収穫はアタックの形とディフェンスのシステムであったり、8月の頭から福島の合宿で、いろいろチームとして取り組んできたチームの約束事、ルールをゲームの中でチームとして同じページとなった形でパフォーマンスできました。
アタックでは相手よりトライ数を上回る結果もありましたし、課題はタイトなゲームの中で同じような実力でプレッシャーのある相手に1つの判断ミス、エラーで勝負のポイントが分かれることです。インゴールでノックオンしたり、最後までそこが響いたり、こういったことは練習ではできない経験で、タイトのゲームでできたことはよかったです。課題でも学びでもあります」
――合宿の振り返りをお願いします
「build-upを掲げて、8月前半の合宿は強化キャンプ、トレーニング中心です。今まで春に積み上げてきた、その基礎体力の部分を継続したまま、プラスアルファでラグビーの戦術、戦略を取り組みながらやってきました。それを菅平で試合という対戦相手がいる中で、どれだけできるかどうかという組み立てでやってきました。
結果として早稲田のA戦で4点差で負けてしまったこと以外は、全て結果が出ていましたし、春から見てもチームの戦い方についても、選手が同じページに乗っている感覚が上積みされて、同じことをこれからも続けていくことで、非常にいい方向に向かっていくかなと思います」
文:田中佑太・廣末直希/写真:田中佑太(明大スポーツ)
明大スポーツ新聞部
1953年(昭和28年)創部。現在明治大学において唯一の学生新聞部。明治大学体育会43部の競技成績や、学内外の話題を幅広く紙面・WEBサイト上にて掲載、発信。 現在の部員数は56名。
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