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ラグビー コラム 2021年9月6日

早稲田大学、新監督のもと「Be Hungry」で「荒ぶる」を目指す。ラグビー関東大学対抗戦

ラグビーレポート by 早稲田スポーツ新聞会
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菅平の帝京大、明大戦で2試合連続トライを決めた長田智希主将

昨季は関東大学対抗戦で2位、荒ぶる連覇のかかった大学選手権決勝では天理大学に完敗と、頂点にあと一歩及ばなかった早稲田大学ラグビー部。

新体制始動にあたり、第104代主将にCTB(センター)長田智希(スポ4=大阪・東海大仰星)、そして副将にはPR(プロップ)小林賢太(スポ4=東福岡)が就任した。

さらに、2018年からチームを率いた相良南海夫監督(平4政経卒)が退任し、早大ラグビー部OBで日本代表キャップの経験もある大田尾竜彦監督(平16人卒)を新たに迎えることとなった。今年のチームスローガンは『Be Hungry』。ハングリー精神無くして勝利なし、という挑戦者としての強い覚悟を胸に、日本一奪還を目指す。

今年の注目選手はやはりラストイヤーとなる長田、小林、FB(フルバック)河瀬諒介(スポ4=大阪・東海大仰星)の3人だろう。

1年時から主力として活躍してきた長田は、主将として、そして早大ラグビー部のCTBとして、常日頃からストイックに行動で示すことを心がける。プレーの面でも、豊富な運動量とまわりを生かすパスワーク、接点での献身的なプレーなど、早大の展開ラグビーに欠かせない存在だ。

また、長田と同様に1年時から赤黒を背負ってきた小林には、スクラムを中心としたプレーはもちろん、主将を支える副将としてもその活躍に期待したい。さらに、これまで幾度も勝利の立役者となってきた河瀬は、菅平合宿で行われた帝京大学戦で2トライを挙げるなど好調。世代を代表するプレーヤーであるこの3人には特に目が離せない。

加えて、好選手が揃うBK(バックス)陣を支える司令塔であり、冷静な判断力と正確なキックが光るSO(スタンドオフ)吉村絋(スポ3=東福岡)や、スピードがありながらフィジカルも強く、フィニッシャーとしての実力が高いWTB(ウィング)槇瑛人(スポ3=東京・国学院久我山)、セットプレーの鍵を握るフッカー川崎太雅(スポ2=東福岡)など、4年生を支える下級生の活躍も注目である。

1年生ながら圧倒的な存在感を見せる佐藤健次

この他にも、桐蔭学園時代に主将としてチームを花園優勝に導き、世代ナンバーワンプレイヤーの呼び声高いNO8(ナンバーエイト)佐藤健次(スポ1=神奈川・桐蔭学園)を中心に、サイズを生かした迫力のあるプレーが特徴のPR亀山昇太郎(スポ1=茨城・茗溪学園)、要所で勝負強さが光るSH(スクラムハーフ)宮尾昌典(スポ1=京都成章)といったルーキー達も魅力的である。

昨年の天理大学戦敗北の原因の1つとなったのはブレイクダウン。今年は「脚のチカラ」を強化するべく、レスリングの練習を始めたり、フィジカルをこれまで以上に強化したりするなど新しい取り組みを始めている。こういった取り組みを積極的に取り入れ吸収していくことで、コンタクトで負けない激しさと、展開力のあるクレバーなチームづくりを一貫して行ってきた。

それらの成果を試したい春季大会では、初戦の東海大学戦こそ黒星発進だったものの、日本大学戦ではスクラムを起点としたトライを挙げるなど、新たな取り組みの成果を実感できる試合内容だった。

そして夏の菅平合宿では同志社大学、帝京大学、明治大学と対戦。どの試合もコンタクトにこだわり、アタックでは早大らしさが全面に出た試合を続け、強豪相手に全勝で合宿を終えた。

試合後のインタビューでは冷静に課題や反省点を口にする選手たちも、日々の取り組みの成果に関しては確かな手応えを感じている。スクラムやチャンスの場面で点を取り切れない部分など課題は残るものの、確実に成長していることには違いない。

関東大学対抗戦まで残り1週間。早大ラグビー部は夏からさらなる進化を遂げて、貪欲に、そしてチーム一丸となって『荒ぶる』を目指す。

文:安齋健/写真:冷水睦実、塩塚梨子(早稲田スポーツ新聞会)

早稲田スポーツ新聞会

早稲田スポーツ新聞会

1959(昭和34)年創刊。人気の野球、ラグビーを中心に早大体育会44部をくまなく取材し、年12回の新聞発行およびWebやSNSによる情報発信を行う。現在部員170名で活動。»早スポHP»Twitter»Facebook

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