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ラグビー コラム 2021年9月4日

明治大学、2度の合宿を経て秋のシーズンに挑む。ラグビー関東大学対抗戦

ラグビーレポート by 明大スポーツ新聞部
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早大戦でトライを上げて喜ぶ明大フィフティーン

勝負の秋シーズンに向けて、準備を重ねてきた。3年ぶりの大学日本一を狙う明治大学。今夏は2回の合宿を行い、関東大学対抗戦とその先の全国大学選手権に向けて鍛錬を積んだ。

8月前半には昨年度も実施した福島県のJヴィレッジで合宿を行った。「強化キャンプでトレーニング中心だった」(神鳥裕之監督)。春シーズンから見せてきた、走り勝つラグビーのためのフィットネスとフィジカルの強化。そしてチームとしての戦術の落とし込みに取り組んだ。

8月後半には2年ぶりの菅平合宿へ。「春から取り組んだことを試合で試す」とSH/スクラムハーフ飯沼蓮主将・営4=日川)。9泊10日で行った2回目の合宿では、ここ2年間の大学選手権で敗れている天理大学と、早稲田大学との練習試合も実施され、チームの課題と成長を見つける実りある合宿となった。

天理大学戦では、春季の課題であった試合の入りで圧倒する。開始2分には、自陣22mラインからのラインアウトを成功させ、BK(バックス)につなぐと、右WTB(ウイング)松本純弥(政経4=佐賀工)が大きくラインブレークし、そのままトライ。続く7分にも松本純がトライを挙げ、14-0と完璧な試合の入りを見せる。

天理大戦でチームを率いる飯沼

しかし、序盤の流れ通りにはいかず、その後は相手に攻め込まれる時間も多く14-5で前半を折り返す。それでも後半も先手を取ったのは明大。スクラムのペナルティから飯沼がクイックスタートでゴール前に運ぶと、最後は右FL(フランカー)福田大晟(商1=中部大春日丘)がトライ。その後は今季初の出場となった石田吉平(文3=常翔学園)の好プレーからのトライも生まれ28-10で天理大に勝利する。

天理大戦から1週間後に行われた早大戦は菅平合宿の総括となる最終マッチ。先制こそ許すが、すぐに追い付く。春シーズンには悔しい思いをした左CTB(センター)廣瀬雄也(商2=東福岡)がパスダミーでインサイドを突き、そのままトライを挙げて同点に。さらに16分には右PR(プロップ)大賀宗志(営3=報徳学園)が抜け出し、パスをつないで最後は飯沼が逆転トライ。

しかし、ここから早大の反撃に遭い、2つのトライとPG(ペナルティゴール)を献上。リードを広げられる。しかし、前半終了間際はFW(フォワード)がこだわり、持ち出しから大賀がトライ。7点差で前半を折り返す。

後半開始後、明大は強みのFWがまたもトライを挙げて相手に迫る。しかし、その後は両チームが2トライずつ挙げる展開になり、最後はゴールキック差で敗戦。夏の明早戦はライバルに軍配が上がった。

2度の合宿のテーマは「"Build-Up"で成長する」(NO8/ナンバーエイト福田陸人・法4=国学院栃木)。早大戦に負けはしたものの、トライ数では明大が上回る結果になった。Jヴィレッジでの合宿から構築してきたアタックの形はまさにそれを体現。

「ディフェンスは良かったが、最後の我慢比べで負けてしまった」(NO8/ナンバーエイト大石康太副将・営4=国学院久我山)。ゴールライン直前でのノックオンなど勝負どころでミスが散見されたが、タイトなゲームだからこそ得られた経験に違いない。

合宿を経て、選手たちは確かな成長を感じている。これまで新たな課題に取り組むと、基礎プレーがおろそかになることに悩んでいた今年度の明大。飯沼を中心とするリーダー陣はミーティングで基礎プレーの重要さを言い続けてきた。

「新しい技術を身に着けながら、明治の強みとなることを思い出せた」(飯沼)。今回はリーダー陣の試みが功を奏し、飯沼自身、非常に満足のいく合宿を行えた模様。

9月12日に開幕が迫る対抗戦。日本一に向け、まずは対抗戦の3連覇へ。厳しい夏を経た明大が今年も大学ラグビー界を席巻するに違いない。

文/写真:田中佑太(明大スポーツ新聞部)

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明大スポーツ新聞部

1953年(昭和28年)創部。現在明治大学において唯一の学生新聞部。明治大学体育会43部の競技成績や、学内外の話題を幅広く紙面・WEBサイト上にて掲載、発信。 現在の部員数は56名。

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