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新リーグ発表会見
7月16日(金)、東京都内でラグビーの新リーグ発足会見が開かれた。ジャパンラグビートップリーグの森重隆理事長、東海林一専務理事、太田治業務執行理事、池田徳也理事の4人が出席し、新リーグの名称や1~3部のチーム分けが発表された。
冒頭、森理事長は「新リーグ発足に向けて参加チームと日本協会と共同で検討を続けてきました。7月上旬の理事会により、新リーグの運営基本方針が了承されました」。
「新リーグはすべてのホストスエリアと、アカデミーからトップの練習施設があり、ホストゲームがあるときはホストスタジアムがビジターファンとともに埋め尽くされ、試合後には選手もファンもノーサイドの精神で交流を深めていく。社会の人々がラグビーの持つ情熱、結束、品位、規律、他社への尊敬、多様性の尊重等に感動を共有します」。
「日本は古来から、匠の技を持つ職人の文化を持っています。ラグビーでも世界一のメイドインジャパンを目指します。和をもって尊ぶ日本の心でいたいと思います。どうぞ、我々とスクラム組んでいただきたいと思います」と力強く挨拶した。
新リーグのロゴ
そして2022年1月7日(金)に始まる新リーグは「JAPAN RUGBY LEAGUE ONE」(ジャパンラグビーリーグワン)というリーグ名となった。
新リーグのロゴは日本中の熱狂がLEAGUE ONEによって包み込まれるイメージを表現されており、ファン、チーム、企業、地域が熱狂を包み込み、結束や連帯感をデザインすることで、LEAGUEONEの世界に向けて飛躍している姿を表しているとのこと。
新リーグのアイデンティティは下記のようになった。
VALUE:「みんなのためにFOR ALL」
日本ラグビーが育んだ「多様性の尊重」と「包摂の精神」を、普遍的な価値として伝承し発展させていく
VISION:「あなたの街から、世界最高をつくろう」
リーグを取り巻くすべてを、世界最高の名に相応しいクオリティに作りあげ、心躍る体験が、日常に溢れる風景を実現する。
MISSION:
「ファンが熱狂する非日常空間の創造」
だれもがラグビーを夢中になって楽しみ、興奮と感動を共有できる環境をつくる。
「地元の結束、一体感の醸成」
だれもがそれぞれの立場で参加でき、強いつながりを感じる環境・文化を醸成する。
「日本ラグビーの世界への飛躍」
日本ラグビーの質と技量の常なる向上を図り、世界に、ラグビーの新たな魅力と驚きをひろげる。
「社会に貢献する人材の育成」
ファン、チーム、企業、地域とひとつになり、社会に貢献し、世界に羽ばたく人間を育てる。
そして、注目のリーグ分けは下記の通りになった。4月にコカ・コーラレッドスパークスが活動停止したため、「Division1」は12チーム、「Division2」「Divison3」は、それぞれ6チームとなった。
池口理事は「今回のDivision分けの基準は競技力、事業性、社会性の3つのバランスを持った形でさせていただいた。過去の戦績、過去の力より未来における力、潜在力を事業性、社会性ともに評価させていただいた」と説明した。
なお、新リーグのフォーマットは「高質で均等した試合の醸成」「ホスト&ビジター形式の実施」「一定期間固定かされたわかりやすいフォーマット」を狙いとしている。
2022年から3シーズンは「フェーズ1」、2025年から4シーズンの「フェーズ2」、2029シーズンから4シーズンを「フェーズ3」と位置づけており、段階的なフォーマットとレビューを実施し、フェーズごとに競技性、事業性を強化していく予定だ。
2022年からの「フェーズ1」は、まず競技力を重視し、「フェーズ2」以降では、社会性や事業性を強化して、ライセンス制度の導入も検討しているという。
新リーグの最初のシーズンは来年1月7日(金)に開幕し、シーズンは18週で行われる。Division1は、12チームを6チームずつ2つのカンファレンスに分けて、カンファレンスごとにホスト&ビジターで総当たり2回戦を行って、別のカンファレンスのチームとも1試合ずつ交流戦も実施する。
つまり1チーム16試合を行い、勝ち点制で総合順位を決める。なお、まだ交渉中だが、1位と2位は南半球のチームとクロスボーダーマッチを戦う予定とのこと。
Division2と3は、6チームが総当たり2回戦を行い、その後、上位3チームと下位3チームに分かれて各1回戦総当たりを実施する。つまり1チーム12試合を行い、勝ち点制で順位を決める。
入替戦も行われて、Division1の下位3チーム(10~12位)とDivision2の上位3チーム(1~3位)、Division2の下位3チーム(4~6位)とDivision3の上位3チーム(1~3位)がそれぞれ入替戦を行う。
9月以降に大会概要が発表されるが、Divison1の12チームはLEAGUE ONEの初代優勝を目指し、Divison2と3のチームは上位Divisionへの昇格を狙うことになる。
◆Divison1(12チーム)
※呼称(公式チーム名称:同じ場合は省略)/ホストエリア/その他エリア(ある場合のみ)
・グリーンロケッツ東葛(NECグリーンロケッツ東葛)/千葉県我孫子市、柏市、松戸市、流山市、野田市、鎌ヶ谷市
・シャイニングアークス東京ベイ浦安(NTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安)/千葉県浦安市および周辺地域(調整中)/宮城県仙台市(セカンダリーホストエリア)
・NTTドコモレッドハリケーンズ大阪/大阪府大阪市
・クボタスピアーズ船橋・東京ベイ/東京都江戸川区、中央区、千葉県市川市、船橋市、千葉市、市原市、成田市
・コベルコ神戸スティーラーズ/兵庫県神戸市
・埼玉ワイルドナイツ(埼玉パナソニックワイルドナイツ)/埼玉県
・静岡ブルーレヴズ/静岡県
・東京サンゴリアス(東京サントリーサンゴリアス)/東京都、港区、府中市、調布市、三鷹市
・東芝ブレイブルーパス東京/東京都、府中市、調布市、三鷹市
・トヨタヴェルブリッツ/愛知県豊田市、名古屋市、みよし市
・横浜キヤノンイーグルス/神奈川県横浜市/大分県(セカンダリーホストエリア)
・ブラックラムズ東京(リコーブラックラムズ東京)/東京都、世田谷区
◆Divison2(6チーム)
・釜石シーウェイブス(釜石シーウェイブスRFC)/岩手県釜石市
・花園近鉄ライナーズ/東大阪市、大阪府
・日野レッドドルフィンズ/東京都日野市、八王子市および周辺地域(調整中)
・スカイアクティブズ広島(マツダスカイアクティブズ広島)/広島県
・三重ホンダヒート/三重県
・三菱重工相模原ダイナボアーズ/神奈川県、相模原市
◆Divison3(6チーム)
・九州電力キューデンヴォルテクス/調整中
・クリタウォーターガッシュ昭島/東京都昭島市
・清水建設江東ブルーシャークス/東京都江東区
・中国電力レッドレグリオンズ/広島県/中国地方全域(フレンドリーエリア)
・豊田自動織機シャトルズ愛知/愛知県
・宗像サニックスブルース/福岡県宗像市/福岡県北九州市(セカンダリーホストエリア)
文/写真:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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