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ラグビー コラム 2021年7月11日

前半は欧州ドリームチーム「B&Iライオンズ」相手に同点!後半に規律を乱してシャークス無念

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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エリオット・デイリー

ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ エリオット・デイリー

欧州ドリームチーム「ブリティッシュ&アイリッシュ(B&I)ライオンズ」の南アフリカ遠征第3戦が、7月10日(金)、ロフタス・ヴァースフェルド・スタジアム(プレトリア)で行われた。

当初の対戦相手はブルズだったが、ブルズの選手4名とマネジメントスタッフ1名が新型コロナウイルス陽性となり、急きょ第2戦で54-7と快勝していたシャークス(南アフリカ)との再戦が組まれた。

B&Iライオンズは7月7日の遠征第2戦から先発15人中13人を変更。ゲーム主将はHOジェイミー・ジョージ(イングランド)が務めた。

連戦する先発2人は、CTBエリオット・デイリー(イングランド)と、WTBドゥハン・ファンデルメルヴァ(スコットランド)。中3日の強行軍となった。

前半は相手のミスを得点に繋げるシャークスの集中力が光った。

シャークスのボール保持率は前半35%だったが計4トライを奪い、B&Iライオンズ相手に同点(26-26)で折り返したのだ。

先制トライはB&Iライオンズだった。

中3日の出場ながらこの日チーム最多13回のディフェンス突破を見せたWTBファンデルメルヴァが、キックカウンターから抜け出してCTBクリス・ハリス(スコットランド)のトライをお膳立て。7-0とした。

しかしここから勢いづいたのはシャークス。

前半10分、相手のパスミスを捕球し、攻守交代が起きた直後の得点機をFBアンソニー・ボルミンクが仕留めてみせる。

7-7だった前半15分、パワフルな連続攻撃から防御裏へのショートキックをWTBターキネル・エイブラハムズがグラウンディング成功。12-7と勝ち越しを決めた。

ここでB&Iライオンズのフォワード陣が盛り返す。

スクラムでのコラプシングから敵陣左に侵入し、堅固なラインアウトモールでHOジョージがチーム2トライ目(ゴール失敗)。12-12の同点に追いついた。

ところがシャークスはひるまない。

B&Iライオンズの連続攻撃のフィニッシュ間際、シャークスのSHジェイデン・ヘンドリクスがインターセプト。アタッキングマインドと鋭い出足の守備で、高いディフェンス力を誇るB&Iライオンズから連続トライを奪い、19-12と勝ち越してしまう。

ラグビー ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ2021 南アフリカ遠征

【ハイライト】シャークス vs. B&Iライオンズ(2021年7月10日)

シャークスは直後にWTBファンデルメルヴァにトライを許すが、前半35分には、ふたたびミスボールの捕球からの速攻で、FBボルミンクがこの日2トライ目。前半のB&Iライオンズのハンドリングエラーは7つ(シャークスは2つ)だった。

B&IライオンズはFLタイグ・バーン(アイルランド)のピック&ゴーでトライを返すが、前半は26-26の同点。シャークスの鋭い出足の守備、決定力が目立った前半となった。

転機は後半4分のレッドカードだった。

前半にトライも決めたシャークスのSHヘンドリクスが、混戦の中でFBリーアム・ウィリアムズ(ウェールズ)の頭部にヒジで打撃。1発退場の判定で14人となり、不要な非紳士的行為で勢いを台無しにしてしまう。

するとB&Iライオンズは後半7分にラインアウトモール、同11分には敵陣でのクイックスローインから連続トライ。

シャークスもLOライオネル・ヒューゴのキックチャージから、2013年よりブリッツボッカ(南アフリカ7人制代表)として活躍してきたCTBワーナー・コックが左隅にトライ。またもや相手のミスをトライに繋げてみせ、ビハインドを7点(31-38)に縮めた。

しかしシャークスの得点はここまで。

B&Iライオンズは後半15分にゲーム主将のHOジョージ、同18分にWTBアンソニー・ワトソン(イングランド)がトライ。敵陣に入ると必ずスコアする精度を見せ、リードを21点差(52-31)に。

後半23分には敵陣スクラムから3フェーズ目でNo.8ジャック・コナン(アイルランド)がインゴールを奪い、同26分には自陣からワイドに振り続け、WTBワトソンの突破をフォローしていたFLトム・カリー(イングランド)がトライ奪取。

シャークスは終盤、7人のフォワードで再三のモール攻撃。後半35分には途中出場のSHコーナー・マレー(アイルランド)がシンビンとなり14対14になるものの、ここはB&Iライオンズの粘り勝ち。

モールを防ぎ切ったB&Iライオンズは自陣からボールを保持して攻撃を続け、最後はこの日チーム最多146メーターのWTBワトソンが独力でライン突破。約60メートルを走りきり、ダメ押しのトライを奪った。

最後は40点差(71-31)と突き放し、フルタイム。

相手のレッドカードを転機として、後半に盛り返したB&Iライオンズ。

ウォーレン・ガットランドHC(ヘッドコーチ)は「(前戦より)タフな試合になりました。私たちは自分達の問題からいくつかのターンオーバーとインターセプトを与えて苦しみました。フォワードの努力もあり、いくつか良いトライもありました」と振り返った。

またライン突破を量産したバックスリ-(WTBファンデルメルヴァ、WTBワトソン、FBウィリアムズ)について、ガットランドHCは「ファンデルメルヴァは素晴らしく、ワトソンも素晴らしかった。ウィリアムズも良かった」と評価。南アフリカ代表との3連戦へ向けたセレクションへの好影響を示唆していた。

ツアー3連勝となったB&Iライオンズの次戦は7月14日(水)。ケープタウンで南アフリカAと激突する。

文:多羅 正崇

多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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