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メンバーを発表するジョセフHC
欧州遠征中のラグビー日本代表(世界ランキング10位)は、7月3日(土)にダブリンで、日本時間午後9時にキックオフされるアイルランド代表(同4位)戦の登録メンバー23名を発表した。日本代表とアイルランド代表の対戦は2019年ワールドカップで日本代表が、19-12で勝利して以来のこと。
6月26日(土)にブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズに10-28で負けた試合から、ラグビー日本代表はアイルランドで調整してきた。
メンバー発表会見の冒頭、ジェイミー・ジョセフHC(ヘッドコーチ)は「アイルランドに来てから、いい週を迎えられています。試合に向けていい準備ができていると同時に、先週のライオンズ戦での収穫や課題を振り返ることができている」。
「選手たちも大きなチャレンジに非常にワクワクしています。アイルランド代表に対しては、私たちはワールドカップで非常に大きな成功を収めたわけですが、アイルランド代表はホームでは84~85%の勝率を持っているチームです。間違いなくタフな試合になる」と話した。
アイルランド代表は経験豊富な8人の選手がライオンズの遠征や、ケガで抜けており、若い選手やキャップ数の少ない選手も多いが、それを踏まえてジョセフHCは、「非常に誇りを持ったチームなので、スタートから全力でアタックしてくる」。
「アイルランドの若い選手にとっては、非常に良いチャンスです。ライオンズで(主力選手が)いないので、ジャージーを勝ち取るチャンスですし、コーチ陣にアピールもしたい。また、コーチ陣も新しいので、ホームで自分たちのプレー、強さを見せる、彼らにとってもチャレンジです。そういう意味で私達にとっても、大きなチャレンジになるでしょう」と意気込んだ。
先発メンバーを見ると変更は3人。FW(フォワード)は、NO8(ナンバーエイト)が、アマナキ・レレイ・マフィ(キヤノン)から姫野和樹(ハイランダーズ)に変更した以外、キャプテンを務めるFL(フランカー)リーチ マイケルら7人が同じとなった。
BK(バックス)は2名が変更、1人はポジションが変わった。SH(スクラムハーフ)にはライオンズ戦で初キャップを得た齋藤直人(サントリー)が初先発に抜擢された。また、右WTB(ウィング)には、この試合が初キャップとなるセミシ・マシレワ(近鉄)が14番を背負い、同じ近鉄のシオサイア・フィフィタと両翼を担う。松島幸太朗(クレルモン)はWTBからFB(フルバック)へと下がった。
指揮官は齋藤、マシレワを先発に起用した理由を「(齋藤に関しては)特別期待していることはなく、SHとしてやるべき自分の仕事パス、ラン、キックの精度を高く、的確な判断をしてボールを供給するといったことをしっかりとやってほしい。若い選手ですが、ライオンズ戦という大きな試合の中で、堂々とプレーしていたのは印象的でした」。
「マシレワは別府(合宿)でのケガもあり、初戦では使えませんでしたが、今はコンディションも問題なく、スキルが高く、特にハイボールが得意なのでキッキングゲームに期待をしています」と説明した。
控えも7人がライオンズ戦に選ばれたメンバーだが、今回はFW6人とBK2人ではなく、FW5人とBK3人に戻し、CTB(センター)シェーン・ゲイツ(NTTコミュニケーションズ)が、ベンチから初キャップをうかがう。「(ゲイツは)トップリーグではいいプレーをしていましたが、テストレベルのプレッシャーのかかった試合を経験してレベルアップしてほしい」。
初キャップを狙ったFLベン・ガンター(パナソニック)、WTBゲラード・ファンデンヒーファー(クボタ)は残念ながら、今回の遠征で桜のジャージーを着ることはかなわなかった。
2人を起用しなかったことを聞かれてジョセフHCは「答えはシンプルです。ガンターはリーチと同じポジションです。姫野、マフィもいる。そしてゲラードは松島と同じ(ポジション)です。非常に競争の激しいポジションです」。
「他の選手よりも高いパフォーマンスが要求されます。トップリーグではなく、日本代表のジャージーをかけたポジション争いです。それが理由です」と説明した。
ライオンズ戦からの改善点を聞かれて、ジョセフHCは「ライオンズ戦ではソフトモーメントがあった。そこで相手にスコアされた。オーガナイズしてない部分もあった。まだ1試合しかやっていないので、しっかりオーガナイズして修正して臨みたい」。
「ライオンズのとき、4~5回スコアチャンスを作ったが、その中での判断を誤ったり、ミスをしたりで、結局トライには結びつかなかった。相手に与えた2~3のトライも、実質的には自分たちのミスが原因だった。アイルランド戦では、ハードなフィジカルと経験ある選手を使っていくことが重要です」と話した。
さらに「テストマッチは勝たなければいけません。アイルランド代表は多くの選手がライオンズ(の遠征)に参加しているとはいえ、非常に誇りを持ったクレバーなチームです」。
「2019年ワールドカップの直前は世界ランクも1位でしたし、ホームでは本当に強く、オールブラックスにも勝っています。そのようなアイルランドに勝つには、まず自分たちのラグビーをしっかりと遂行することで、そこにフォーカスしています」と語気を強めた。
ジェイミージャパンになってから、アウェイでは欧州強豪といい勝負を繰り広げてきた。2016年11月にはウェールズ代表と30-33、2017年11月にはフランス代表に23-23で引き分け、2018年11月にはイングランド代表に前半リードして折り返したが15-35で敗れた。4度目の挑戦で勝利はなるか。
準備期間は決して長くはなかったが、ラグビー日本代表が2019年ワールドカップでベスト8に入って進化、成長していることを証明するためにも、敵地で史上初めてアイルランド代表に勝利したいところだ。
◆日本代表 アイルランド代表戦 試合登録メンバー
☆:2019年ワールドカップメンバー
(所属 キャップ数)
1 稲垣啓太(パナソニック 35)☆
2 坂手淳史(パナソニック 22キャップ)☆
3 具 智元(元Honda 14)☆
4 ヴィンピー・ファンデルヴァルト(NTTドコモ 17)☆
5 ジェームス・ムーア(宗像サニックス 9)☆
6 リーチ マイケル(東芝 69)☆ ※キャプテン
7 ピーター・ラブスカフニ(クボタ 9)☆
8 姫野和樹(ハイランダーズ 18)☆
9 齋藤直人(サントリー 1)
10 田村 優(キヤノン 64)☆
11 シオサイア・フィフィタ(近鉄 1)
12 中村亮土(サントリー 25)☆
13 ラファエレ ティモシー(神戸製鋼 24)☆
14 セミシ・マシレワ(近鉄、0)
15 松島幸太朗(クレルモン 40)☆
◆控え選手
16 堀越康介(サントリー 2)
17 クレイグ・ミラー(パナソニック 1)
18 ヴァルアサエリ愛(パナソニック 15)☆
19 ジャック・コーネルセン(パナソニック 1)
20 テビタ・タタフ(サントリー 4)
21 茂野海人(トヨタ自動車 11)☆
22 松田力也(パナソニック 24)☆
23 シェーン・ゲイツ(NTTコミュニケーションズ 0)
文:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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