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ラグビー コラム 2021年6月11日

筑波大学、大東文化大学戦は黒星。中央大学戦ではシンプルなプレーを。ラグビー関東大学春季大会

ラグビーレポート by 筑波大学新聞
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ケガから復帰したCTB松島

ラグビー関東大学春季大会2連敗中の筑波大学。最終戦は13日に控えた中央大学戦だ。

筑波大同様、中央大も今大会ではまだ勝てていない。次戦では両校ともに大会初の勝利をかけた熱い戦いが繰り広げられそうだ。筑波大はここまでの法政大学戦、大東文化大学戦の反省を活かし、「シンプル」なプレーを意識して勝利を掴みたいという。

5月30日の大東大戦ではLO(ロック)八木澤龍翔(3年・流経大柏)や、CTB(センター)松島聡(3年・大分舞鶴)がケガから復帰した。チームは主力メンバーが復帰したことで、昨年のように複数の攻撃パターンでのアタックができるようになると期待していた。

だが、FW(フォワード)とBK(バックス)が、連携してアタックすることができず、密集戦から得点するチャンスを一度も生かすことができなかった。モールの強化はもちろん、モールが崩れた後の切り替えにも課題が見えた。

嶋崎達也監督は「FWが相手の守備を崩すのを待たずして、攻めに入ってしまったことなどが要因だ」と話した上で、「経験の浅いメンバーが多い中、攻撃パターンの選択肢を多く与えすぎていた。FWが作ったスペースを活用して、BKが攻めるというシンプルな攻めをもう一度意識しなければならない」と振り返る。

しかし、今回の大東大戦では序盤こそ接点でターンオーバーされ、自分たちの流れをつかむことができなかったが、前に出て相手選手を走らせない筑波大の「堅い」ディフェンスも見え、今後のチームに期待が高まる場面もあった。

試合は前半6分、大東文化大のLO(ロック)塩見成梧(3年・御所実)にラインアウトでボールをカットされると、189センチ・120キロのNO8(ナンバーエイト)リサラ・キシナ・フィナウ(1年・青森山田)などの力強いフィジカルに圧倒され、相手に主導権を握られる。

一気に前進する大東大は主将のHO酒木凜平(4年・御所実)がLO塩見へオフロードパスで通し、先制トライを決めた。暗雲が立ち込めたが、筑波大も前半11分にはゴールライン手前のラインアウトから粘り強く攻め、PR(プロップ)木原優作(3年・東福岡)がトライ。

ラグビー関東大学春季大会2021 Bグループ

【ハイライト】筑波大学 vs. 大東文化大学

その後もFL(フランカー)梁川賢吉(2年・尾道)やHO肥田晃季(3年・中部大春日丘)を中心に、相手選手を止める積極的な守りを見せた。それでも前半21分、大東大にラインアウトモールでの力強いドライブで着実に追加点を決められ、前半を7-14で折り返した。

身体を張った守りでチームを支えた肥田

迎えた後半、筑波大は開始直後から敵陣へと攻める。CTB松島がブレイクダウンでボールを奪取するなど、ケガからの復帰を感じさせない豪快なアタックで筑波大の攻撃の糸口を作った。だが、なかなか得点にはつながらない。

チームとしてもゴールライン近くでの密集戦で大東大の守備を崩すことができず、チャンスを生かせない場面が複数回あった。FB(フルバック)松永貫汰主将(4年・大産大付)は「敵陣に入ってトライのチャンスが多くあったが、選択ミスなどで取りきることができなかった」と語る。

その後、筑波大はPG(ペナルティゴール)を決めて点差を4に縮めるが、リスタート後に大東大がジャッカルを決め、ラインアウトモールからのトライで再び点差を広げられる。さらに大東大は後半32分にもトライを決め、点差を16まで広げた。

このまま終われない筑波大は終盤、大東大のLOシアレ・パウラ・タモウア(3年・トンガ高)がハイタックルでシンビンになったことを機に、怒涛の攻めを見せる。後半38分には途中出場のWTB(ウイング)一口直貴(3年・星陵)が左サイドでスクラムからのロングパスを受け、トライを決めた。

さらに後半46分には左サイドから右サイドにボールをつなぎ、HO肥田がトライを決め、ノーサイドギリギリまで攻め続けた。だが、大東大にあと一歩及ばず、20-26で試合終了となった。

次戦は主将の松永を含む筑波大の4年生数人が、教育実習のため試合に出ることができない。入学して間もない1年生や、昨年コロナの影響で試合経験をあまり積むことができなかった2年生にとっては、貴重な実践の場になるだろう。

嶋崎監督も「経験の浅い10番の児玉(悠一朗・3年)や堀(日向太・1年)、ボールを動かすキーとなる12番の浅見(亮太郎・1年)らを中心に攻撃を作り上げていきたい」と話す。中央大戦では若いメンバーのはつらつとしたプレーを期待したい。

文:車谷郁実(筑波大学新聞)/写真:筑波大学ラグビー部提供

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筑波大学やつくば市内のニューズを扱う、筑波大学公認の新聞。発行は年7回で発行部数は2万部以上。取材や原稿執筆、紙面の作成などは学生中心で行う。»Twitter »Facebook

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