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ラグビー コラム 2021年6月11日

それぞれの物語が交錯する一大決戦。日本代表(JAPAN XV)vs.サンウルブズ

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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日本代表 vs. サンウルブズ

また日本代表を観ることができる。

またサンウルブズを観ることができる。

ラグビー日本代表“ブレイブ・ブロッサムズ”が2019年W杯日本大会以来の実戦に臨む。

6月12日土曜日(15時35分キックオフ)、静岡・エコパスタジアムで対峙する相手は、2020年までスーパーラグビーに5季参戦したサンウルブズだ。

日本代表は、6月26日(土)にブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ(B&Iライオンズ)、7月3日(土)にアイルランド代表とのテストマッチを控えており、サンウルブズ戦は海外遠征前の唯一の強化試合となる。

ジェイミー・ジョセフ日本代表ヘッドコーチ

前回W杯に引き続きジェイミー・ジョセフHC(ヘッドコーチ)が指揮する日本代表は、コロナ禍により20年は活動を制限されたが、5月26日(水)から6月8日(火)まで、約1年半ぶりの代表活動として、約2週間の大分合宿を行った。

合宿では感染対策として外部との接触を限定する「バブル方式」が施され、チームも手指やトレーニング器具の消毒などの対策を行いながら、3部練習などで準備してきた。

6月9日(水)より静岡に入り、日本代表メンバーのうち9選手(※1)はゲームタイムを確保するためにサンウルブズに合流した。

(※1)森川由起乙、北川賢吾、庭井祐輔、彦坂圭克、長谷川崚太、ヘル ウヴェ、ベン・ガンター、荒井康植、高橋汰地

日本代表スターティングメンバー

そして6月10日(木)、サンウルブズ戦の日本代表(JAPAN XV)出場選手が発表された。

ジョセフHCが「日本代表のゲームの理解度という点で、19年W杯のメンバーが最初に出る権利があると思っている」と語った通り、先発15人中13人には19年W杯メンバーが並んだ。前回W杯のレガシーを大いに活用する方向性が示されたと見てよいだろう。

前回W杯を経験していない2人は、トップリーグ2021で準優勝したサントリーで出色の活躍だった代表4キャップのFL小澤直輝、そしてクボタ初の4強入りに貢献したノンキャップのWTBゲラード・ファンデンヒーファーだ。

この強化試合は最大登録メンバー25人で行われ、コンディション維持を目的として退いた選手が再度出場できる特別ルールが採用された。

10人いるリザーブには、ノンキャップの5人(PRクレイグ・ミラー、FLジャック・コーネルセン、SH齋藤直人、CTBシェーン・ゲイツ、WTBシオサイア・フィフィタ)が入った。

なお合宿中に「軽いケガ」(ジョセフHC)をしたPR具智元、WTBセミシ・マシレワはリスク回避の観点から両チームのメンバーから外れている。

  • ラグビー日本代表選手名鑑

    試合後に食べたくなるもの、よく連絡を取りあう選手、コロナが終息したら行ってみたい所などのアンケートも掲載

【日本代表(JAPAN XV)メンバー】       
◎:21年度日本代表
○:21年度日本代表候補
★:19年W杯日本代表                        

〈1〉稲垣 啓太(パナソニック)○◎★
〈2〉坂手 淳史(パナソニック)○◎★
〈3〉ヴァル アサエリ愛(パナソニック)○◎★  
〈4〉ヴィンピー・ファンデルヴァルト(NTTドコモ)○◎★  
〈5〉ジェームス・ムーア(宗像サニックス)○◎★
〈6〉リーチ マイケル(東芝/キャプテン)○◎★
〈7〉小澤 直輝(サントリー)○◎
〈8〉アマナキ・レレイ・マフィ(キヤノン)○◎★  
〈9〉茂野 海人(トヨタ自動車)○◎★  
〈10〉田村 優(キヤノン)○◎★  
〈11〉ゲラード・ファンデンヒーファー(クボタ)○◎  
〈12〉中村 亮土(サントリー)○◎★  
〈13〉ラファエレ ティモシー(神戸製鋼)○◎★  
〈14〉レメキ ロマノ ラヴァ(宗像サニックス)○◎★  
〈15〉山中 亮平(神戸製鋼)○◎★
=リザーブ=
〈16〉堀越 康介(サントリー)○◎
〈17〉クレイグ・ミラー(パナソニック)○◎ 
〈18〉垣永 真之介(サントリー)○◎ 
〈19〉ジャック・コーネルセン(パナソニック)○◎  
〈20〉テビタ・タタフ(サントリー)○◎ 
〈21〉ピーター・ラブスカフニ(クボタ)○◎★  
〈22〉齋藤 直人(サントリー)○◎
〈23〉松田 力也(パナソニック)○★  
〈24〉シェーン・ゲイツ(NTTコミュニケーションズ)○◎ 
〈25〉シオサイア・フィフィタ(近鉄)○◎
※所属チームは2020年度

そんな日本代表と対戦するのは、2020年をもってスーパーラグビーから脱退した日本初のプロラグビーチーム、サンウルブズだ。

今回のために再編成されたサンウルブズは、16年の結成初年度から4季在籍した「ミスター・サンウルブズ」、FLエドワード・カークが主将を任された。

大久保直弥ヘッドコーチ

指揮官は20年に引き続き、日本人初のスーパーラグビーHCである大久保直弥(ヤマハ発動機)に託され、アタック戦術などを指導する沢木敬介コーチングコーディネーター(キヤノン)とのコンビが復活した。

コーチングスタッフは新型コロナウイルス感染対策の観点(移動制限)から、両コーチの所属先であるヤマハ発動機、キヤノンから重点的に選抜された。

チームは6月6日(日)から静岡で合宿を行い、7日(月)より本格的な練習に入った。

今回も「約1週間のチーム練習」「日本代表選手の合流」など様々な要素がある。しかし環境は言い訳にしない。タフな適応力がサンウルブズの文化だ。

しかし、それぞれの背景は違えども、ある種の飢餓感は共通の意識ではないだろうか。

サンウルブズスターティングメンバー

6月10日に発表されたサンウルブズメンバー24人中、19年W杯組はLOヘルウヴェの一人だ。

日本代表で怪我人が出たことにより追加招集されたPR北川、HO彦坂、HO庭井、FL長谷川、WTB高橋※も、狼軍団の一員として対峙する。
※高ははしごだか

「ジャパンの引き立て役になろうと思っている選手はいません」(大久保HC)

「この試合でジェイミー(・ジョセフ日本代表HC)にアピールをしてもらい、チャンスを掴んでほしい」(佐々木隆道FWコーチ)

日本代表(JAPAN XV)に食らいつき、あわよくば主役の座を奪う。飢えた狼となり、挑みかかる。その覚悟を秘めたメンバー24人は以下の通りだ。

【サンウルブズメンバー】
◎:21年度日本代表
○:21年度日本代表〈候補〉
※:21年度日本代表〈追加招集〉
◆:サンウルブズ〈追加招集〉
★:19年W杯日本代表
 
〈1〉森川 由起乙(サントリー)○◎
〈2〉庭井 祐輔(キヤノン)※
〈3〉北川 賢吾(クボタ)○※
〈4〉長谷川 崚太(パナソニック)○※
〈5〉ヘル ウヴェ(ヤマハ発動機)○◎★
〈6〉リアキ・モリ(日野)○
〈7〉エドワード・カーク(キヤノン/キャプテン)
〈8〉ベン・ガンター(パナソニック)○◎
〈9〉荒井 康植(キヤノン)○◎
〈10〉山沢 拓也(パナソニック)
〈11〉尾崎 晟也*1 (サントリー)○
〈12〉梶村 祐介(サントリー)○
〈13〉ディラン・ライリー(パナソニック)○
〈14〉高橋 汰地*2 (トヨタ自動車)◎※
〈15〉野口 竜司(パナソニック)○
=リザーブ=
〈16〉彦坂 圭克(トヨタ自動車)○※
〈17〉三浦 昌悟(トヨタ自動車)
〈18〉淺岡 俊亮(トヨタ自動車)
〈19〉秋山 大地(トヨタ自動車)
〈20〉布巻 峻介(パナソニック)
〈21〉中嶋大希(NEC)○
〈22〉前田 土芽(NTTコミュニケーションズ)○
〈23〉鹿尾 貫太(ヤマハ発動機)◆
〈24〉竹山 晃暉(パナソニック)◆
※所属チームは2020年度 *1 崎は山に竒 *2 高ははしごだか

試合前にチェック!

「ラグビー日本代表×サンウルブズ」は、6月12日(土)午後3:00よりJ SPORTS 1で生中継、J SPORTSオンデマンドでLIVE配信される。

この一戦を実現させた関係者への感謝を胸に、キックオフの笛を待ちたい。

単なる強化試合ではない。それぞれの想い、物語が交錯する一大決戦だ。

文:多羅 正崇

多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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