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ラグビー コラム 2021年6月4日

明治大学、勝ちながら成長するチームに。ラグビー関東大学春季大会 東海大学戦プレビュー

ラグビーレポート by 明大スポーツ新聞部
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主将としてチームを引っ張る飯沼

明治大学の新チームが始動した。主将にはSH(スクラムハーフ)飯沼蓮(営4=日川)が就任。飯沼組が掲げた新たなチームスローガンは『MEIJI PRIDE』。

「ここでもう1度強い明治をつくり上げて、明治の誇りを取り戻す」(飯沼)。昨年度、全国大学選手権・準決勝で天理大学に敗北した明大。果たすことができなかった大学日本一に向けて、そして明大の誇りを胸に飯沼組の挑戦が始まった。

春季大会初戦の相手は日本大学。拮抗(きっこう)した展開が続き、両者ともに譲らない試合だった。同点で迎えた前半36分、敵陣22m付近でのスクラムから素早いパスで展開し、最後は右WTB(ウイング)松本純弥(政経4=佐賀工)がグラウンディング。だが、前半終了間際にトライを奪われ12-12で前半を折り返す。

後半に入ると開始早々に日大にトライを許してしまう。しかし、この苦しい時間を打破したのが途中出場したPR(プロップ)村上慎(商4=法政二)。27分、相手のペナルティから素早くリスタート、トライを挙げて同点に追いつく。

今季SOでブレーク中の伊藤

さらに32分にはSO(スタンドオフ)伊藤耕太郎(商2=国学院栃木)とCTB(センター)齊藤誉哉(文3=桐生一)がビッグゲインし、最後は今試合が公式戦初出場となったWTB金昂平(政経1=大阪朝鮮)がトライ。リザーブメンバーの活躍もあり、逆転に成功。飯沼組として初めての公式戦を勝利で収めた。

日大戦で掲げたテーマは『Keep Moving』。全員が80分間動き続けるということを意識して臨んだ結果、初戦を白星で飾ることができたが課題も多く残る試合だった。

「勝つには勝ったが、収穫を得られなかった試合だった。チャレンジしていないことが一番だった」(田中澄憲監督)。勝つということを意識しすぎた故に動きが硬くなってしまい、チャレンジしていくということに課題が残った。

迎えた春季大会2戦目。相手はフィジカルに定評のある流通経済大学。前半開始早々、パスミスにより敵陣10mラインからの独走トライで先制点を許してしまう。明大の反撃は前半16分。

ラグビー関東大学春季大会2021 Aグループ

【ハイライト】明治大学 vs. 流通経済大学

児玉、左FL(フランカー)森山雄太(商2=東福岡)がそれぞれトライを挙げ、前半を35-17で折り返す。後半には6本のトライを決め、流経大を大きく突き放し、最終スコアは68-29。開幕連勝を飾った。

流経大戦で掲げたテーマは『チャレンジ』。日大戦で課題として挙げられていた部分だ。「きつい試合だったと思うが、それ以上に相手がきつい試合だったと思う」(田中監督)。速いテンポで攻撃を仕掛けていくなど『チャレンジ』というテーマをチーム全体で体現したゲームとなった。

春季大会最終戦となる次戦の相手は東海大学。FLジョーンズ・リチャード剛 主将を中心とした、FW(フォワード)のセットプレーを強みにしており、春季大会の初戦・早稲田大学との対戦では、後半に突き放し快勝したチームだ。

BK(バックス)ではSO武藤ゆらぎ、CTB丸山凜太朗の2人の強力なゲームメーカーに注目。そのほかにも東海大相模で主将を務めたHO(フッカー)土一海人、ジュニアジャパンに選出経験のあるLO(ロック)小池隆成など有力選手が多数在籍している。点の取り合いが予想されるが、明大のアタック力がどこまで上回れるかに注目だ。

箸本龍雅(令3商卒・現サントリーサンゴリアス)や、山沢京平(令3政経卒・現パナソニックワイルドナイツ)など黄金世代とも呼ばれた学年が抜けた明大。今年度は経験豊富な選手が少ない分、全員がラグビーに対しての理解度を深め差がないチームを目指す。

「ラグビーに真摯(しんし)に向き合って、ひたむきに泥くさく、ある意味で明治らしくないようなチームにしていきたい」(飯沼)。飯沼組が築き上げていく新生・明大から目が離せない。

文:宇野萌香/写真:田中佑太(明大スポーツ新聞部)

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明大スポーツ新聞部

1953年(昭和28年)創部。現在明治大学において唯一の学生新聞部。明治大学体育会43部の競技成績や、学内外の話題を幅広く紙面・WEBサイト上にて掲載、発信。 現在の部員数は56名。

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