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ラグビー コラム 2021年5月24日

2023年ワールドカップに向けて再始動。ラグビー日本代表メンバー発表

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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代表メンバーを発表するジョセフHC

いよいよ、2023年ワールドカップに向けて、日本代表が再始動する。

トップリーグ決勝の翌日、5月24日(月)に、6月~7月にかけてサンウルブズとブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ、およびアイルランド代表と対戦する日本代表メンバー36名が発表され、ジェミー・ジョセフHC(ヘッドコーチ)が会見を開いた。

4月に日本代表候補の54名が発表されており、その中からジョセフHCらが36名を選んだ。全体36名(FW:21名、BK:15名)のうち、18名が2019年ワールドカップメンバーで、ノンキャップが13名となった。なお、キャプテンは引き続きFL(フランカー)リーチ マイケルが務めることになった。

会見の冒頭でジョセフHCは、「まずは2019年ワールドカップ以来の日本代表の始動ができることに感謝します。私たちコーチ陣もこのように長い休養の後、再び集まることにとてもワクワクしています。合宿も楽しみで仕方がありません」。

「みんな、ライオンズそしてアイルランド代表とのテストマッチを本当に心待ちにしています」と、1年8ヶ月ぶりとなる日本代表の活動がスタートする喜びを語った。

また、新しい日本代表を発表して、指揮官は「非常に短い準備期間の中で遠征に出る代表選手を選ぶというのは最大のチャレンジではないかと思います。実質10日間という短い別府の合宿を経て、そこから3・4日後にサンウルブズという選抜チームとウォームアップマッチを行って、その後イギリスに渡ります」。

「そういう意味で、このセレクションは非常に難しいものだと感じています。なので、トップリーグですでに仕上がっている、トップフォームの選手、状態のより良い選手、さらにはこのような事情からフィットネスレベルの高い選手を選んだ」とも話した。

55名から36名に絞った選手の選考の基準については、「1つ目の基準はテストマッチ経験が十分な選手で、今もいいプレーができている選手、少なくともそれができると見受けられる選手です。そして、2つ目の基準は今季のトップリーグで優れた活躍をしている選手です」と説明した。

続いてジョセフHCは「今回スタートする段階の日本代表選手として、大体20人程度の選手は、2019年ワールドカップに出た選手を中心にしようと考えていました。ただ、その中でもWTBレメキ(ロマノラヴァ)のようにケガをしていたり、トップリーグで十分なパフォーマンスができていなかったりした選手もいました」。

「一方で、もちろん決勝、準決勝で素晴らしい活躍を見せた選手もいます。2019年ワールドカップを脱却し、次の大会に向けて、新しい選手を発掘したいという意図もありますが、今回は経験値の高いベテランが多くなったということになります。また、日本代表資格を有する外国出身の選手に、テストマッチの経験を積ませるという考えもありました」とも話した。

その中で初キャップとなった13選手については「キャップを取るチャンスが与えられる代表資格を得た外国人選手」と「理解力と成長しようとするメンタリティのある若手選手」を理由とした。

ただ、36名の選手の顔ぶれを見ると、日本代表以外にもサンウルブズや、NDS(ナショナル・ディベロップメント・スコッド)で、実際にジョセフHCが指導したことのある選手も多いのが特徴だ。

指揮官は「選んだ選手の多くは私たちが彼らを知っていますし、彼らも自分たちのゲームを理解していますし、チームとしてオフザフィールドでも、どのようにするべきか、いかにチームに貢献するかは重要だということをわかっていると思います」。

「例えば、サンウルブズなどで戦ってきたラグビー経験値の高い外国出身の選手たちが今回、資格を得ました。彼らにとってはチャンスですし、チームに影響をもたらしてくれるでしょう」。

「それから若い日本人選手たち、江見のような選手はかつて代表に呼ばれたことがあり、その時はポテンシャルはあったが、まだ十分ではなかった、ケガなどもあった選手で、その後も彼らの成長をずっと注視していました。彼らがどのように成長して、ワールドカップに向かえるようになってきたかを見てみたいと」と話した。

今回の合宿メンバーは、やはり準備期間が限られているため、2019年ワールドカップメンバーを中心とした経験値の高い選手主体となるが、秋のテストマッチに向けた9月の長期合宿では、もう少し選手層の幅を広げていく意図があることも明かした。

キャプテンは引き続き、FLリーチ マイケルが務めることになったが、「リーダーシップの継続性を優先したい」とし、「この数年で呼ばれた選手たちが日本代表を作り上げてきた『ワンチーム』です。彼らが皆、日本代表が培ってきた経験や価値を共有しています。そこに新しい選手たちを混ぜて、それを伝えていきたい」と、まずはチームの団結を深めること重視することを強調した。

海外でプレーするNO8姫野和樹(ハイランダーズ)、WTB松島幸太朗(クレルモン)を除いたラグビー日本代表34名は、5月26日(水)~6月8日(火)まで、大分県・別府市で合宿を行う。

そして急ピッチでチームを仕上げていきながら、6月12日(土)に静岡県・エコパスタジアムで、サンウルブズと強化試合を行った後に渡英し、6月26日(土)にライオンズ戦、7月3日(土)にアイルランド代表戦という2つのテストマッチを行う。

新生日本代表が新たにどんなプレーを見せてくれるのか、今から楽しみでならない!

ラグビー日本代表

☆2019年ワールドカップメンバー
◎初招集
※数字はキャップ数

【FW(フォワード):21名】

◆PR(プロップ)
・稲垣啓太(パナソニック ワイルドナイツ/34キャップ)☆
・ヴァルアサエリ愛(パナソニック ワイルドナイツ/14)☆
・垣永真之介(サントリーサンゴリアス/9)
・具 智元(Honda HEAT/13)☆
・クレイグ・ミラー(パナソニック ワイルドナイツ/0)◎
・森川由起乙(サントリーサンゴリアス/0)◎

◆HO(フッカー)
・坂手淳史(パナソニック ワイルドナイツ/21)☆
・中村駿太(サントリーサンゴリアス/0)◎
・堀越康介(サントリーサンゴリアス/2)

◆LO(ロック)
・マーク・アボット(宗像サニックスブルース/0)◎
・ヴィンピー・ファンデルヴァルト(NTTドコモレッドハリケーンズ/16)☆
・ヘル ウヴェ(ヤマハ発動機ジュビロ/16)☆
・ジェームス・ムーア(宗像サニックスブルース/8)☆

◆FL(フランカー)
・小澤直輝(サントリーサンゴリアス/4)
・ベン・ガンター(パナソニック ワイルドナイツ/0)◎
・ジャック・コーネルセン(パナソニック ワイルドナイツ/0)◎
・ピーター・ラブスカフニ(クボタスピアーズ/8)☆
・リーチ マイケル(東芝ブレイブルーパス/68)☆◎キャプテン

◆NO8(ナンバーエイト)
・テビタ・タタフ(サントリーサンゴリアス/3)
・アマナキ・レレイ・マフィ(キヤノンイーグルス/27)☆
・姫野和樹(トヨタ自動車ヴェルブリッツ/ハイランダーズ/17)☆

【BK(バックス):15名】

◆SH(スクラムハーフ)
・荒井康植(キヤノンイーグルス/0)◎
・齋藤直人(サントリーサンゴリアス/0)◎
・茂野海人(トヨタ自動車ヴェルブリッツ/10)☆

◆SO(スタンドオフ)
・田村 優(キヤノンイーグルス/63)☆
・松田力也(パナソニック ワイルドナイツ/24)☆

◆CTB(センター)
・シェーン・ゲイツ(NTTコミュニケーションズシャイニンズアークス/0)◎
・中村亮土(サントリーサンゴリアス/24)☆
・ラファエレ ティモシー(神戸製鋼コベルコスティーラーズ/23)☆

◆WTB(ウィング)
・江見翔太(サントリーサンゴリアス/0)◎
・シオサイア・フィフィタ(近鉄ライナーズ/0)◎
・松島幸太朗(ASMクレルモン・オーヴェルニュ/39)☆
・レメキ ロマノ ラヴァ(宗像サニックスブルース/15)☆
・セミシ・マシレワ(近鉄ライナーズ/0)◎

◆FB(フルバック)
・ゲラード・ファンデンヒーファー(クボタスピアーズ/0)◎
・山中亮平(神戸製鋼コベルコスティーラーズ/18)☆

文:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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