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ラグビー コラム 2021年5月14日

筑波大学、学年の垣根を超えて1つに。新たな顔ぶれで初戦に臨む。ラグビー関東大学春季大会

ラグビーレポート by 筑波大学新聞
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「失点は20点以下。今年は特に粘り強いディフェンスを見てもらいたい」。
そう意気込むのは、新主将のFB(フルバック)松永貫汰(4年・大産大付)だ。

昨年度、筑波大学は全国大学選手権の3回戦で流通経済大学と対戦。19-19の引き分けも抽選の末に敗退し、悔しい結果で1年を終えた。今年はチームの顔ぶれも大きく変わり、日本一に向けて再起を図る。

今年の春、WTB(ウイング)仁熊秀斗や、CTB(センター)岡崎航大(元主将)、SO(スタンドオフ)山田雅也など、主要メンバーが卒業した。そのため、BK(バックス)は1・2年生ら下級生がスタメン争いに絡んでくることが予想される。

注目は昨年の花園でも活躍した、SO堀日向太(中部大春日丘)や、WTB大畑亮太(東海大仰星)、FB(フルバック)浅見亮太郎(流経大柏)ら、期待のルーキーたちだ。

嶋崎達也監督は「フレッシュな選手が活躍してくれることを期待している。4年生も後輩を引き上げつつ、若い勢いに負けずにプレーしてほしい」と話した。大畑こそケガで出遅れているが、松永主将ら、試合経験豊富な4年生とフレッシュマンの連携には早くも期待が高まる。

スクラムの練習に励むFW

FW(フォワード)は今年もPR(プロップ)木原優作(3年・東福岡)など3・4年生が中心となりそうだ。BKに比べてメンバーに大きな変動はないが、3番のPRはスタメン争いが激化しているという。

ケガの治療に当たっている山崎昇悟(4年・浦和)に加え、スタメン入りを目指すのは内田康介(2年・旭野)、田中希門(2年・中部大春日丘)、岡田祥吾(4年・旭野)。嶋崎監督にそれぞれの特徴を聞いた。

内田はスクラム時に安定した姿勢を保つことを強みとする。内田が入ることで課題だったスクラムの安定性が高まったという。一方、フィールドプレーを得意とするのは田中。チャンスを見極め、タイミングを逃さずジャッカルするなど、ゲームセンスが光る。

そして、試合中動き回り、激しいタックルで存在感を見せるのが岡田だ。岡田は1年時からスクラムを担当する榎真生コーチに積極的に助言を求めたり、食事法を変えたりするなど、地道に努力を重ねてきた。

最近では安定したスクラムも持ち味になってきたという。嶋崎監督は「試合直前まで誰を先発メンバーにするかは決めていない。最後まで競争してもらいたい」と語った。

新主将の松永

今年、チームがスローガンに掲げたのは「Link」。松永主将は「チームを率いてくれた先輩方が引退した今、改めてチーム内でのコミュニケーションを大切にしたい。グラウンド内外でつながり続けたいという思いで、このスローガンを掲げた」と語る。

新体制になり、ディフェンスの強化やセットプレーからのアタックに力を入れてきた。その中で求めてきたのは、プレーを円滑に進めるために選手間で声を掛け合うこと。だが、選手全員が積極的に声を出して、コミュニケーションを取れていないことが課題として挙がった。特に入部したばかりの1年生と上級生との信頼関係はまだ浅い。

そこで、今年から1年生だけで行っていた準備や片づけをチーム全員で行うようにした。さらに週に1度は必ず、学年関係なくアドバイスし合う時間を練習後に設けた。4人ほどの少人数グループで集まって、練習やプレーなどを振り返ることで、徐々に下級生も活発に発言できるようになってきた。

5月16日に迫った春季大会の初戦ではそれらの成果を発揮し、チーム一丸となって戦う姿を見せて欲しい。相手は2年前の春季大会以来の対戦となる法政大学。その年の関東大学リーグ戦は6位だったが、昨季は4位まで上昇したチームだ。

コロナ禍で練習試合が中止になり、この法政大戦が新チームで臨む最初の試合でもある。

「試合経験が少ない選手も多く、緊張もあるが、選手同士が常に声を掛け合ってつながることで、不安を解消したい。粘り強く動いて失点を抑え、しっかりと勝ち切る」。松永主将は力強く語った。

文/写真:車谷郁実(筑波大学新聞)

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筑波大学やつくば市内のニューズを扱う、筑波大学公認の新聞。発行は年7回で発行部数は2万部以上。取材や原稿執筆、紙面の作成などは学生中心で行う。»Twitter »Facebook

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