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ラグビー コラム 2021年5月9日

【ハイライト動画あり】福岡堅樹、一閃。パナソニックが準決勝進出。トップリーグ プレーオフトーナメント

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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流れを大きく引き寄せるトライを挙げたパナソニックWTB福岡

引退を決めている希代の韋駄天が輝きを見せた。

ジャパンラグビートップリーグは、5月8日(土)9日(日)に準々決勝が行われ、8日(土)はキヤノンイーグルス(ホワイトカンファレンス5位)とパナソニック ワイルドナイツ(同1位)が埼玉・熊谷ラグビー場で激突した。

最多タイの5度目のトップリーグ優勝を狙うパナソニックは、リーグ戦は負けなしの6勝1分の勝ち点31でホワイトカンファレンスを首位で突破した。近鉄ライナーズとのプレーオフトーナメント2回戦も54-7で圧勝し、ホーム・熊谷ラグビーでの準々決勝へと進んだ。

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一方、キヤノンは、開幕から3連敗のあとは徐々に調子を立て直し、ホワイトカンファレンス5位でプレーオフトーナメントに進出。2回戦ではNTTコミュニケーションズシャイニングアークス(レッドカンファレンス4位)を43-13で破り、ベスト8に進出した。

リーグ戦ではパナソニックが47-0と快勝しているが、上り調子のキヤノンが下剋上を起こすのか。熊谷ラグビー場で4,651人の観客が見守る中、午後3:00にキックオフされた。

先制トライを挙げたパナソニックCTBライリー

先手を取ったのはパナソニックだった。前半2分、ラインアウトを起点にCTB(センター)ハドレー・パークスが裏のスペースにショートパントを蹴り、CTBディラン・ライリーがキャッチしてトライ。SO(スタンドオフ)松田力也がゴールを決めて7点を先制する。

キヤノンも8分、SO田村優のPG(ペナルティゴール)で3点を返すが、パナソニックは14分に再びラインアウトから展開し、パスを繋いで左サイドを攻めてLOヒーナン・ダニエルがゲイン。最後はフォローしたSH(スクラムハーフ)内田啓介がトライ。ゴールも決まり、14-3とした。

前半終了間際、NO8マフィは惜しくもトライできず

パナソニックは29分、32分にPGで追加点を重ねて20-3とリードを広げた。キヤノンも前半終了前側に、スクラムを起点にNO8(ナンバーエイト)アマナキ・レレイ・マフィがゴールラインまで迫ったがトライできず、パナソニックが20-3で前半を折り返した。

後半、先に点を取って追い上げたいキヤノンは、後半7分、敵陣でのスクラムからボールをキープ、FB(フルバック)小倉順平がディフェンスの裏へ転がしたボールにプレッシャーをかけて相手ボールを奪取。最後はSO田村が右端にねじ込んでトライ、自身でゴールも決めて10-20とする。

キヤノンSO田村をかわすパナソニックWTB福岡

これで流れはキヤノンに傾いてきたかに思われたが、17分、自陣で相手ハイパントを確保したパナソニックFB野口竜司からWTB(ウィング)福岡堅樹とボールが渡り、福岡が左サイドライン際を快走。そのまま相手2人をかわして、80m以上走り切って左端にトライ。25-10とリードを広げる。

勢いのついたパナソニックは、26分にもラインアウトからモールで前進し、そこからフェーズを重ねて、最後は途中出場のFL(フランカー)福井翔大が抜け出してトライ。32-10と突き放す。

28分、キヤノンもキックオフのボールをキープし、CTB南橋直哉がトライを挙げて反撃したが、その後は堅守のパナソニックの前に得点をあげることができず、試合はそのままパナソニックが32-17で勝利し、準決勝に駒を進めた。

リーグ戦と違い、善戦したキヤノンの沢木敬介監督は「今年のチームは(今まで)成長してきていて、チャンスは作れるようになってきている。そのチャンスをフィニッシュまで持っている力を身につけないとトップ4の壁を崩すのは難しい」と振り返った。

来季を見据えて「選手の取り組む姿勢や、後半諦めないでチャレンジする姿勢は自信を持って評価できる。この悔しさ忘れず、来季必ずトップ4の壁を崩せるよう、チーム一丸となって前へ進んでいきたい」と前を向いた。

涙を流すSH田中を励ますSO田村

また、キャプテンSO田村は「チーム全員で本当に勝とうと臨んで負けて本当に悔しい」と唇を噛んだが「チームメイトをすごく誇りに思う。そういったチームの一員としてプレーできて嬉しい。勝てなかったが、次にチャンスがあれば勝てるようにしていきたい」と語気を強めた。

トップリーグ プレーオフ準々決勝

【ハイライト】キヤノン vs. パナソニック

準決勝進出を決めたパナソニックのロビー・ディーンズ監督は「チームのディフェンスには非常に満足している。相手のアタックは我々にとって試練だったと思う。前回対戦したときより遙かにチームとして成長していて、新たに加わった選手もいて、万全な状態でプレーオフにきた。プレーオフに簡単な試合はない。次に向けていい準備をしていきたい」と満足げに話した。

ゲームキャプテンのNO8ジャック・コーネルセンも「ディフェンスにフォーカスを置いて臨みました。相手はピッチのどこからも仕掛けてくると予想していた。自信を持って臨んで、ディフェンスで取り返したボールで、アタックを仕掛けていいゲームができた」と胸を張った。

キヤノンCTBクリエルを止めるパナソニックWTB福岡

WTB福岡は自身のトライを振り返り「カウンターからのアタックも1つ強みだと思うので、相手のアタックをしのいでから、自分たちの得点にするのは、メンタル的には勢いを与えられるので、そういったプレーができて良かった」と破顔した。

準決勝に進出したパナソニックは5月15日(土)、大阪・花園ラグビー場で、トヨタ自動車ヴェルブリッツ(レッドカンファレンス2位)と相対する。

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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