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ラグビー コラム 2021年5月3日

【ハイライト動画あり】明治大学、今季初戦をひたむきに泥臭く勝利。ラグビー関東大学春季大会

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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明治大学のルーキーFL福田

5月2日(日)、大学生にとって貴重な成長の機会となっているラグビー関東大学春季大会が2年ぶりに開幕した。今季はコロナ禍の影響で、従来よりも縮小した形で開催されることになった。

昨秋の成績によって対抗戦Aの8チーム、リーグ戦1部の8チーム、さらに対抗戦Bとリーグ戦2部の1位チームを合わせた計18チームが参加。3チームずつが、A~Cの3つのグループに分かれて「対抗戦vs.リーグ戦」という形で対戦することになった。

2日(日)、グループAの開幕戦で日本大学(昨季リーグ戦3位)と、明治大学(対抗戦1位)が激突した。両者は昨季の大学選手権準々決勝で対戦し、明治大学が34-7で勝利していた。

日本大学はキャプテンのFL(フランカー)飯田光紀、副キャプテンのCTB(センター)フレイザー・クワーク(ともに4年)、SO(スタンドオフ)饒平名悠斗、FB(フルバック)普久原琉(ともに3年)、WTB(ウイング)水間夢翔(2年)ら、昨季の大学選手権の明治大学に出場していた選手が10人おり、ホームの日本大学グラウンドで戦えることともあり、リベンジの絶好の機会となった。

明治大学はNO8(ナンバーエイト)箸本龍雅、LO(ロック)片倉康瑛(ともにサントリー)、SO山沢京平(パナソニック)らスター選手が抜けたこともあり、早速、1年生のFL福田大晟(中部大春日丘)が先発。さらに控えにも、LO木戸大士郎(常翔学園)、WTB/FB金昴平(大阪朝鮮)ら、ルーキーがメンバー入りした。

夏を感じさせる快晴だったが、強風に見舞われる中、試合は12:00にキックオフされた。

FWを中心に攻め込む日本大学

序盤はメンバー外の選手の拍手の声援に押されて、接点で圧をかけた日本大学のペースで進む。相手のミスや反則を誘い、ゴール前に攻め込むと前半14分、FW(フォワード)にこだわり、HO(フッカー)林琉輝(3年)が押さえ、5点を先制する。

風上だった明治大学も、HO田森海音(4年)らを中心としたスクラムで優位に立ち、ゴール前で好機を作り、19分、FB雲山弘貴(4年)が抜けだし、トライを挙げて、同点に追いつく。

ラグビー関東大学春季大会2021 Aグループ

【ハイライト】日本大学 vs. 明治大学

今季の初戦ということで、互いにミスも出て試合は拮抗したが、36分にスクラムを起点に、明治大学はWTB松本純也が、ロスタイムに日本大学はPRシオネ・ハラシリがトライを挙げ、12-12の同点で前半を折り返した。

後半7分、風上に立った日本大学はゴール前のFWで圧力をかけて、最後はLOテビタ・オト(4年)が右端に押さえ、19-12と再びリードする。

スクラムは明治が優勢だった

しかし、明治大は相手のモールを止めて、スクラムで反則を誘うなどFW戦で有利に戦うと、26分にゴール前のチャンスで途中出場のPR村上慎(4年)がトライ。19-19の同点に追いつく。

さらに33分、自陣のスクラムを起点にSO伊藤耕太郎(2年)が抜けて、CTB齊藤誉哉(3年)につなぎ、最後はオフロードパスをもらった1年のWTB金が右端に押さえ、24-19と逆転に成功する。

決勝トライを上げた明治大学1年生のWTB金

その後、明治大学が相手のゴール前の猛攻を粘りのディフェンスでゴールラインを割らせず、最後はLO山本嶺二郎が相手ラインアウトのボールをスチール。そのままボールをキープして、そのままノーサイド。明治大学が接戦を制した。

日本大学の中野克己監督は「通用する部分としない部分とよくわかった。(次戦に向けて)自分たちの弱みを少しでも克服していくような練習を積んでいきたい」と悔しそうな表情で話せば、キャプテンFL飯田は「後半の後半で自分たちの甘さが出て競って負けた」と唇をかんだ。

明治大学の田中澄憲監督は「試合に勝つには勝ったが、自分たちが、春にこだわっているフィジカルの部分ではやられている部分が多かったので、いい課題をもらった。一戦一戦、試合で出た課題を次につなげたい」と先を見据えた。

明治大学の新主将SH飯沼

明治大学のキャプテンSH飯沼連(4年)は「今季は昨季と違って派手なチームではなく、目立った選手は少ない。ひたむきに、泥臭く、コツコツ積み上げていくチームにしたい」と話していたが、その通りの展開で勝利した。

だが、「ミスが多くて流れを持ってこられず、ペースをつかめないまま試合展開してしまったことが良くなかった。この反省を活かして次の試合に臨みたい」と勝利したが、反省しきりだった

チーム内MOMに輝いた1年のFL福田

チーム内のMOM(マン・オブ・ザ・マッチ)にはタックルで身体を張った1年のFL福田が選出。昨季の「花園」こと、全国高校ラグビー大会で中部大春日丘を初のベスト8に導いたスキッパーは、早速、大学でも活躍を見せた。

福田は「(この試合のテーマだった)『キープムーピング』をやり通したことが結果につながった。(次戦の)流通経済大学さんもフィジカルが強いので、強みであるタックルを出していきたい」と胸を張った

チームのまとまりとFWパックの強さで接戦を制した明治大学は、5月9日(日)、流通経済大学(昨季リーグ戦2位)を迎える。日本大学は6月6日(日)に早稲田大学(対抗戦2位)と対戦する。

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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