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ラグビー コラム 2021年5月3日

【ハイライト動画あり】ラ・ロシェル、アレンスターを破り初の決勝進出。ハイネケン・チャンピオンズカップ準決勝

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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スター・オブ・ザ・マッチはHOピエール・ブルガリット(ラ・ロシェル)

ラグビーの欧州クラブ王者を決める「ハイネケン・チャンピオンズカップ」は5月1日(土)2日(日)に準決勝が行われた。2日、初の決勝進出を目指すフランスのラ・ロシェルは、5度目の優勝を狙うアイルランドのレンスターをホームの「スタッド・マルセル・デフランドル」に迎えた。

ラ・ロシェルは、プールステージで連勝、プレーオフトーナメント1回戦ではグロスターを27-16、準々決勝ではセール・シャークスを45-21と、イングランドの2チームを下してチーム初のベスト4に進出した。

一方、トゥルーズ(フランス)と並び、最多4度の欧州王者に輝くレンスターは今季も順調に勝ち進み、1回戦はRCトゥーロン(フランス)にコロナウィルス陽性者が出た影響で不戦勝。準々決勝では昨季の王者エクセター・チーフス(イングランド)を破って準決勝に駒を進めた。

ラ・ロシェルは先発をFL(フランカー)1名を替えたのみで、準々決勝のセール・シャークス戦とほぼ同じメンバーで臨んだ。

フランス代表PR(プロップ)ウィニ・アトニオ、キャプテンLO(ロック)ロメイン・サジーと元豪州代表ウィル・スケルトン、フランス代表FL(フランカー)グレゴリー・アルドリット、元オールブラックスNO8(ナンバーエイト)ヴィクター・ヴィト、フランス代表FB(フランス代表)ブリス・デュランら国際経験の豊富なメンバーが名を連ねた。

レンスターはアイルランド代表司令塔で主将SO(スタンドオフ)ジョナサン・セクストンをケガで欠いたが、ゲームキャプテンのSH(スクラムハーフ)ルーク・マグラーを筆頭に、この試合で100キャップの節目を迎えるSOロス・バーン、CTB(センター)ロビー・ヘンショウギャリー・リングローズ、WTB(ウィング)ジョーダン・ラーマーら、先発15人全員がアイルランド代表経験者という布陣で臨んだ。

ラ・ロシェルのホームスタジアムは無観客だったが、スタジアムの外にサポーターが集い、その声援が響く中でキックオフされた。

試合序盤はレンスターが猛攻を仕掛けると、ラ・ロシェルは反則を連発し、前半7分、FLウィアン・リーベンバーグがシンビン(10分間の一時的退場)となる。8分、数的優位となったレンスターはFW(フォワード)にこだわり、PR(プロップ)タイグ・ファーロングが中央にねじ込み、7点を先制する。

徐々に試合に馴染んできたラ・ロシェルは、数的不利を感じさせず、15分、モールを押し込んで、相手の反則を得ると、SOイハイア・ウェストがPG(ペナルティゴール)を決める。18分にはSOウェストが、DG(ドロップゴール)も決めて、6-7と1点差に迫る。

その後は、再びボールを継続したレンスターが敵陣に攻め込み、20分、26分とSOバーンがPGを沈めて、13-6とリードを広げる。だが、ラ・ロシェルも32分と36分にSOウェストがPGを決めて、12-13と再び、1点差に追い上げて前半を終えた。

後半に入り、6分にはラ・ロシェルのFW陣がスクラムを押し込み、相手の反則を誘う。このPGをSOウェストが決めて、15-13と逆転に成功する。しかし、12分にはレンスターもSOバーンのPGで、16-15と再び逆転。

だが、試合終盤が近づくにつれて、ホームのラ・ロシェルがペースをつかむ。14分、ノットロールアウェイの反則で、レンスターWTBジェームズ・ロウがシンビン。ラ・ロシェルが数的優位となり、SOウェストのPGで18-16と再びリードを奪う。

そして25分、ラ・ロシェルがスクラムを起点にNO8ヴィト、LOスケルトンと強いランナーが前に出てゴール前に迫り、最後はFLアルドリットが押さえ、SOウェストのゴールも決まり、25-16とした。

さらに33分、ラ・ロシェルは相手ゴール前のドライビングモールを押し込み、最後はLOスケルトンが自身の体重を活かしてトライ。32-16とリードを広げた。

レンスターも37分にSOバーンがトライを挙げて一矢を報いたが、試合はそのまま、32-23でノーサイド。ラ・ロシェルが初の決勝進出を決めた。MOM(マン・オブ・ザ・マッチ)にあたる「スター・オブ・ザ・マッチ」には、ジャッカルを連発したラ・ロシェルのHOピエール・ブルガリットが選出された。

ハイネケン・チャンピオンズカップ2020/21 プレーオフ準決勝

【ハイライト】ラ・ロシェル vs. レンスター

敗れたレンスターのレオ・カレンHC(ヘッドコーチ)は「前半は良かったが、点差を広げることができなかった。相手のプレッシャーもきつく、ラックでも向こうに支配されてラインを下げられた。LOスケルトンを止められなかったことも大きい」。

「後半はリズムを取り戻したかったが、ミスも多くボールを奪われ、正確性もなかった。規律の悪さも響いた。ラ・ロシェルの方が攻撃的で、あらゆる部分で上回っていた」と相手を称えた。

チームを初の決勝進出へと導いたラ・ロシェルのジョーノ・ギブスv(ディレクター・オブ・ラグビー)は「プレーオフ(準決勝)にふさわしい質の高い試合になった」。

「素晴らしい準備ができていた証拠だと思う。今夜はファンとともに喜びたいが、まだ終わっていない。トゥルーズには今季のリーグ戦で2敗している」と決勝に向けて気を引き締めた。

ラ・ロシェルは初の欧州王者を目指し、5月22日(土)イングランドのトゥイッケナム・スタジアムで行われる決勝戦で、同じフランスのトゥルーズと戦う。

文:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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