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ともに本社が港区にある両チーム
来年から新リーグが始まるため、今年が現行のフォーマットでは最後となるジャパンラグビートップリーグ。4月17日(土)から、20チームによる一発勝負のプレーオフトーナメントが始まり、24日(土)25日(日)は各カンファレンス上位も出場する2回戦の8試合が行われる。
24日(土)東京・秩父宮ラグビー場では、レッドカンファレンス1位のサントリーサンゴリアスと、ホワイトカンファレンスで最下位だった8位のNECグリーンロケッツが対戦する。
6度目の優勝を目指すサントリーは、リーグ戦では開幕から順調に白星を積み重ね、7戦全勝、勝ち点34。レッドカンファレンスの堂々首位でプレーオフ2回戦からの出場を決めた。
一方のNECは競った試合もあったが、7戦全敗でホワイトカンファレンスの最下位に沈み、トーナメントは1回戦からの登場となった。17日(土)に行われた、トップチャレンジ1位の豊田自動織機シャトルズ戦では、一時は9点のリードを奪われたが、終盤に逆転。25-24でトップリーグでは、2年4ヶ月ぶりの勝利を挙げて2回戦へ駒を進めた。
サントリーは11日(土)に行われたNTTコミュニケーションズシャイニングアークス戦から、FW(フォワード)1名、BK(バックス)6名の、計7名の先発を入れ替えた。
サントリーの先発メンバー
FW第1列は3人とも日本代表候補に名を連ねた、PR(プロップ)森川由起乙、垣永真之介、HO(フッカー)は中村駿太が引き続き先発する。
LO(ロック)もトム・サベッジとハリー・ホッキングスと変わらず、FL(フランカー)は西川征克から日本代表候補の小澤直輝が7番にシフトし、6番には飯野晃司が入った。NO8(ナンバーエイト)は元豪州代表のショーン・マクマーンが務める。
BKはルーキーの日本代表候補SH(スクラムハーフ)齋藤直人とSO(スタンドオフ)田村煕のコンビから、2019年ワールドカップ日本代表SH流大と128点で得点王に輝いた現役オールブラックスのSO(スタンドオフ)ボーデン・バレットのハーフ団のコンビが先発に復帰した。
WTB(ウィング)は10トライでトライ王となったテビタ・リーに替わって江見翔太が11番に入り、14番にはスピードスターの中鶴隆彰が今季初出場となった。そして、FB(フルバック)は塚本健太に替わって、日本代表候補の尾崎晟也が復帰した。
リザーブにはSH齋藤、CTBケレビらの他、3月に早稲田大学を卒業し、最終節のNTTコミュニケーションズ戦で途中出場しデビュー&初トライを挙げたルーキー下川甲嗣も引き続きベンチ入りを果たした。
NECの先発メンバー
NECは先発メンバー1回戦からFW5人、BK1人の計6人が変更した。FW第1列はベテランPR瀧澤直は1番で引き続き先発するが、3番は田中光に替わって土井貴弘が入り、HOは佐藤耀からトップリーグ選手会長を務める川村慎に替わった。
LOはサム・ジェフリーズが4番に移動し、5番には廣澤拓が入った。FLは6番にオーストラリア出身の21歳のパトリック・タファが入り、細田佳也が7番にシフト。NO8は2019年ワールドカップ、サモア代表主将のジャック・ラムから、拓殖大学出身のルーキーであるアセリ・マシヴォウが務めることになった。
BKはキャプテンSH中嶋大希と元イングランド代表SOアレックス・グッドのハーフ団がゲームをコントロール。CTBは12番がマリティノ・ネマニから松浦康一となり、豊田自動織機戦でトライを挙げたベンハード・ヤンセヴァンレンスバーグとコンビを組む。WTB飯山竜太、元セブンズ日本代表の後藤輝也、FB宮島裕之は引き続き先発する。
サントリーのミルトン・ヘイグHC(ヘッドコーチ)は、リーグ最終戦の後、「各ポジションの選手層を厚くし、チーム内の競争をつくっていきたいと思って7試合をしてきた。スコッドとして良い仕上がりになっていると感じています」と自信をのぞかせていた。
NECの浅野良太HCは、先週の豊田自動織機戦後に、「FW戦は次のサントリーが強いセットを持っているし、ペナルティも多かったので、ここの改善は必要だと思っている」と課題を口にしていた。NECとしては、FWのセットプレーで互角に戦い、トップリーグ随一の攻撃を誇るチームに対してディフェンスで粘りたい。
2016、17年度の世界最優秀選手賞に輝き、トップリーグ7試合で128点を挙げているSOバレットが引っ張る攻撃ラグビーが信条のサントリー優位は変わらないが、待望の1勝を挙げたNECが、2019年の欧州最優秀選手のSOグッドを中心にどこまで食らいついていけるか。
両チームの本社(サントリーはワールドヘッドクォーターズ)が、秩父宮ラグビー場のある東京都港区にある「港区ダービー」であり、南半球と北半球屈指の司令塔対決にも耳目が集まり、チケットは既に完売している。試合は4月24日(土)午後2:30に東京・秩父宮ラグビー場でキックオフされる。
文:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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