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宗像サニックスvs.近鉄。世界レベルのハーフ団や大型ルーキーを擁する近鉄が打倒トップリーグに挑む。プレーオフトーナメント1回戦
ラグビーレポート by 斉藤 健仁秩父宮で行われる宗像サニックスvs.近鉄
ジャパンラグビートップリーグは今週末から、トップリーグの16チームにトップチャレンジの上位4チームを加えた20チームによる一発勝負のプレーオフトーナメント。4月17日(土)18日(日)に1回戦4試合が行われる。
18日(日)は東京・秩父宮ラグビー場で、レッドカンファレンス8位の宗像サニックスブルースと、トップチャレンジ2位の近鉄ライナーズが激突する。
今季、九州勢唯一のトップリーグ参戦となった宗像サニックス。リーグ戦は開幕から4連敗と調子が上がらなかったが、第5節のHonda HEAT戦では、25-24と接戦を制して白星を挙げた。だが、その後も連敗で1勝6敗、勝ち点5でレッドカンファレンス最下位となってしまった。
一方、トップチャレンジに参戦していた近鉄はグループAを全勝で通過し、順位決定戦に臨んだ。だが、決勝で豊田自動織機シャトルズに17-36で敗れて、2位でプレーオフトーナメントに挑むことになった。
トップリーグの意地を見せたい宗像サニックス
まず、宗像サニックスのメンバーを見ていこう。リーグ戦最終戦の東芝ブレイブルーパス戦から、FW(フォワード)3名、BK(バックス)3名の先発を変更した。
FWはPR(プロップ)1番がジャレッド・アダムスに替わり、佐々木駿が3番のパディー・ライアンとコンビを組み、元近鉄のHO(フッカー)王鏡聞とフロントローを形成する。
LO(ロック)にはキャプテンを務める福坪龍一郎が先発に復帰、先週4番に入っていた、やはり近鉄に在籍経験のある「ビッグマン」寺田桂太が5番にシフトし、2021年の日本代表候補に名を連ねたマーク・アボットはメンバー外となった。
FL(フランカー)には2019年ワールドカップ日本代表で活躍したジェームス・ムーアが入り、7番には金堂礼、NO8(ナンバーエイト)は先週6番でプレーしたダン・プライアーが入った。
BKは、若きSH(スクラムハーフ)藤井達哉とコンビを組むのは、SO(スタンドオフ)は田代宙士に替わってジェイソン・エメリーが入った。CTB(センター)は元日本代表の小野晃征がメンバー外となり、トニシオ・バイフが12番にシフトし、13番には森林啓斗が入った。
WTB(ウィング)にはベテランの元日本代表今村雄太と、高野恭二に替わって山田大生が務め、FB(フルバック)引き続き屋宜ベンジャミンレイが務める。
リザーブには、2015年ワールドカップの南アフリカ代表戦で決勝トライを挙げた日本代表CTB/WTBカーン・ヘスケスらが控える。
宗像サニックスのコーリー・ブラウンHC(ヘッドコーチ)は先週の東芝戦の後、「チーム一丸となって、近鉄に立ち向かう気持ちが大事だと思う。アタックに関しては、スピードを保持してボールを出して行く点は良くなってきている」。
「試合の中で良い時間帯を増やしていく必要があるし、規律に関しては1年間、課題になっている。フィフティ・フィフティのパスなどを失う点は改善したい。ラインアウトも修正し、我慢強くディフェンスするようにして近鉄戦に臨みたい」と意気込んだ。
下剋上を狙う近鉄
一方の近鉄は豊田自動織機戦からFW2名を替えた。左PR田中健太が引き続き先発し、右PR石井智亮から前田龍佑になり、HO中村彰と第1列を組む。LOはキャプテンのマイケル・ストーバークとサナイラ・ワクァは変わらず、左FLにはツポウ テビタが入り、NO8(ナンバーエイト)だった野中翔平が右FLに、NO8に新たにロロ・ファカオシレアが入った。
BKは前の試合と先発は変わらず、SHウィル・ゲニアとSOクウェイド・クーパーの元ワラビーズの強力ハーフ団がゲームを引っ張る。CTBは突破力の高いステイリン パトリックと、昨季の大学選手権王者の天理大学を卒業したばかりで、2021年の日本代表候補にも選ばれたシオサイア・フィフィタ。
WTBは片岡涼亮とジョシュア・ノーラ、FBは竹田宜純が務める。ベンチにはサンウルブズで活躍したトライゲッターのWTB/FBセミシ・マシレワらが名を連ねた。
開幕前からプレーオフトーナメントでベスト8に入ることを目標に掲げていた近鉄の有水剛志HCは、トップチャレンジの決勝後、プレーオフトーナメントに向けて「(豊田自動織機戦で出た)課題を克服し、自分たちのスタイルを攻めて出せるように準備したい」と語気を強めた。
宗像サニックスがトップリーグのプライドを見せて、持ち味であるランニング&パスラグビーで圧倒するか。世界レベルのハーフ団や大型ルーキーを擁する近鉄がトップリーグチームを打倒し、地元・東大阪市花園ラグビー場で行われるパナソニックワイルドナイツとの2回戦に進めるのか。
新旧の日本代表選手や国際経験豊富な選手たちが出場する、プレーオフトーナメント1回戦の注目のカードは4月18日(日)東京・秩父宮ラグビー場で12:00にキックオフされる。
文:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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