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ラグビー コラム 2021年3月31日

トゥールーズ、RCトゥーロン、レンスター、優勝経験のある欧州屈指の強豪クラブ。ハイネケン・チャンピオンズカップ注目チーム紹介

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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レンスター

ラグビー欧州クラブ王者を決める「ハイネケン・チャンピオンズカップ2020/21」。プレーオフ1回戦に進む中から、欧州を複数回制覇したトゥールーズ、RCトゥーロン、レンスターの強豪クラブを紹介する。

プレーオフ1回戦 対戦カード

◆4月2日(金)
・深夜1:30 レンスター(アイルランド)vs. RCトゥーロン(フランス)
・深夜4:00 グロスター(イングランド)vs. ラ・ロシェル(フランス)

◆4月3日(土)
・午後08:30 ワスプス(イングランド)vs. ASMクレルモン・オーヴェルニュ
・午後11:00 マンスター(アイルランド)vs. トゥールーズ(フランス)
・深夜01:30 エクセター・チーフス(イングランド)vs. リヨン(フランス)

◆4月4日(日)
・午後08:30 ラシン92(フランス)vs. エディンバラ(スコットランド)
・午後11:00 ボルドー・ベグル(フランス)vs. ブリストル・ベアーズ(イングランド)
・深夜01:30 スカーレッツ(ウェールズ)vs. セール・シャークス(イングランド)

トゥールーズ(フランス)

トゥールーズ

◆主な成績
・TOP14:優勝20回(1911-12、1921-22、1922-23、1923-24、1925-26、1926-27、1946-47、1984-85、1985-86、1988-89、1993-94、1994-95、1995-96、1996-97、1998-99、2000-01、2007-08、2010-11、2011-12、2018-19)
・欧州王者:4回(1995-96、2002-03、2004-05、2009-10)

◆過去のハイネケン・チャンピオンズカップの結果
・2019-20:ベスト4
・2018-19:ベスト4
・2017-18:
・2016-17:ベスト8
・2015-16:プール戦敗退

フランス南西部の工業都市、トゥールーズを本拠とする、欧州屈指の強豪クラブとして知られる「スタッド・トゥールーザン」。トゥールーズはフランスで、ラグビーがもっとも盛んな街と言われており、国内でも絶大な人気を誇る。

首都パリのスタッド・フランセとのライバル関係は激しく、フランス(ナショナル)ダービーとも言われるほど熱を帯びる。ホームは1万9000人収容の「スタッド・エルネスト ワロン」。

成績を見ても国内優勝20回、欧州優勝4回は他の追随を許さない圧倒的な数字を誇る。特にラグビーがプロ化した1990年代以降は、元フランス代表監督ギー・ノヴェスが指揮を執り、フランス国内を10回、欧州王者を4回経験。

2015年以降は元フランス代表ウーゴ・モラが指揮官を務め、ここ数シーズンはタイトルから遠ざかっていたが、それでも毎年「TOP14」のプレーオフや、欧州のカップ戦に出場する安定した実力を保持し、2018-19シーズンは7年ぶりにフランス王者に返り咲いた。

他の強豪クラブは外国出身の世界的スター選手を多く獲得しているが、トゥールーズは、南アフリカ代表WTB(ウィング)チェスリン・コルビらが在籍しているものの、フランス代表を中心に強化を進めているのが特徴的だ。

現在もSH(スクラムハーフ)アントワーヌ・デュポンやSO(スタンドオフ)ロマン・ヌタマックら、多くのフランス代表経験者が在籍している。今シーズンも「南部の雄」が、12年ぶりの欧州タイトル奪取を狙っている。

RCトゥーロン(フランス)

RCトゥーロン

◆主な成績
・TOP14:優勝4回 (1930-31、1986-87、1991-92、2013-14)
・欧州王者:3回(2012-13、2013-14、2014-15)

◆過去のハイネケン・チャンピオンズカップの結果
・2019-20:
・2018-19:プール戦敗退
・2017-18:ベスト8
・2016-17:ベスト8
・2015-16:ベスト8

元日本代表FB五郎丸歩(ヤマハ発動機)も在籍したことで知られる、赤と黒がクラブカラーの南フランスの強豪クラブのRCトゥーロン。海外のスターが多くプレーしたこともあり、「ラグビー界の銀河系軍団」の異名を取ったこともある。

クラブロゴは「スズラン」だが、これはスタジアム名にもなっている歌手フェリックス・マヨルが歌う時にいつも胸ポケットにスズランを指していたため、彼へのオマージュとして採用された。「フランスのハカ」とも言われるサポーターによるチャントの「ピル・ピル」が有名である。ホームスタジアムは1万5000人収容の「スタッド・マイヨール」。

1908年に創立、1931年に初優勝して以来、2000年代に入るまで3度の優勝を誇る名門だったが、財政難で2部に転落、低迷期に入る。2006年、「バンド・デジネ」(漫画)の事業に成功した地元出身の実業家ムラド・ブジェラルが会長に就任すると、当時のオールブラックスの主将だったCTB(センター)タナ・ウマガを獲得。

以後、元ワラビーズSH(スクラムハーフ)のジョージ・グレーガン、元スプリングボクスLO(ロック)のヴィクター・マットフィールドといった現役の世界最高峰の選手を次々と呼び、2008−09シーズンには元イングランド代表のキックの名手SO(スタンドオフ)ジョニー・ウィルキンソンを加入させ、「TOP14」へ返り咲かせた。

2012年はTOP14で準優勝、2013年にはハイネケンカップで初の欧州王座に輝き、2015年まで、欧州クラブ初の3連覇を達成した。2013−14シーズンには22年ぶりのTOP14優勝も果たし、フランス屈指の強豪としての地位を確立した。

今季もNO8(ナンバーエイト)シャルル・オリヴォンを始め、LOロマン・タオフィフェヌア、SH(スクラムハーフ)バティスト・セランといったフランス代表選手や、南アフリカ代表LO(ロック)エベン・エツベスや、イタリア代表NO8(ナンバーエイト)セルジオ・パリセといったインターナショナル選手が数多く在籍している。欧州の舞台で4度目の優勝するポテンシャルのあるチームと言えよう。

レンスター(アイルランド)

レンスター

◆主な成績
・プロ14:優勝7回(2001-02、2007-08、2012-13、2013-14、2017-18、2018-19、2019-20)
・欧州王者:4回(2008-09、2010-11、2011-12、2017-18)

◆過去のハイネケン・チャンピオンズカップの結果
・2019-20:ベスト8
・2018-19:準優勝
・2017-18:優勝
・2016-17:ベスト4
・2015-16:プール戦敗退

アイルランド首都ダブリンをホームとする、1879年創立の歴史あるクラブだ。レンスター地区のラグビー代表のチームとして発足。ブルーのユニフォームで、レンスター地区の紋章のハーブとラグビーボールを模したエンブレムを胸につけている。

1万8500人収容の「RDSスタジアム」を主にホームとして使用しているが、チャンピオンズカップでは収容5万人を超え、代表戦も行われる「アビバ・スタジアム」を使っている。

トゥールーズと並び、過去最高4度の欧州王者に輝く強豪で、アイルランド、スコットランド、ウェールズ、イタリアなどで構成するリーグ「Pro14」でも、この10年で8回決勝に進出、そのうち5回優勝しており、欧州でもつねに優勝争いに絡んでいる。

かつては前オーストラリア代表HC(ヘッドコーチ)のマイケル・チェイカ、前アイルランド代表HCジョー・シュミットらが指揮を執り、現在は元アイルランド代表のレオ・クーレンがHCに、元イングランド代表HCのスチュアート・ランカスターが、シニアコーチを務めている。

2018年世界最優秀選手を受賞した、キャプテンで司令塔のSOジョニー・セクストンを始め、PR(プロップ)ティーグ・ファーロング、SH(スクラムハーフ)ルーク・マクグラス、CTB(センター)ギャリー・リングローズら、実にスコッドの2/3がアイルランド代表経験者という層の厚さが強みだ。

今季も安定感のあるパフォーマンスを見せており、5度目の戴冠の可能性は十分にあるだろう。

チーム紹介TEXT:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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