人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

ラグビー コラム 2021年3月30日

「思い切ってチャレンジするだけ」。クボタスピアーズがサントリーとの全勝対決を前に記者会見

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
  • Line

2月20日に開幕したトップリーグは第5節が終了した。レッドカンファレンスでは首位のサントリーサンゴリアスと、そして2位につけるクボタスピアーズが開幕から5連勝を達成。

その全勝チーム同士が4月3日(土)午後2:00から東京・秩父宮ラグビー場で激突するが、チーム史上初の開幕5連勝中のクボタが、ラグビーファン注目のサントリー戦に向けて、オンラインで報道陣に対応した。

上段左からルディケHC、立川、下段はマークス、クロッティ

登壇したのはチームを率いて5年目となる南アフリカ出身のフラン・ルディケHC(ヘッドコーチ)、元日本代表のCTB(センター)立川理道キャプテン、2019年ワールドカップで優勝に貢献した南アフリカ代表HO(フッカー)マルコム・マークス、そしてニュージーランド代表経験のあるCTBライアン・クロッティの4人だった。

全勝対決となる第6節のサントリー戦に向けて、フラン・ルディケHCは「エキサイティングな気持ちです。この試合のために(今まで)36週かけていたと言っても過言ではないし、ピークを持って行きたい。土曜日の試合でどれだけベストなパフォーマンスを出せるか」と意気込みを語った。

また、立川キャプテンは「この試合がすごく特別な試合という風にあまり思っていませんが、サントリーも調子いいですし、しっかり全勝で戦えることは嬉しい」。

「しっかりとチームの強みを出していきたいと思っています。クボタで言えばセットピースに強みがある。そこで優位に立てば自分たちのラグビーができるのでは」と試合を見据えた。

フラン・ルディケHC

また、開幕5連勝の要因を聞かれて、南アフリカ出身の指揮官は「いいスタートが切れて、コンスタントにいいパフォーマンスができているが、メンタルの成長が大きい」。

「リクルートの部分でCTBクロッティ、HOマークス、SO(スタンドオフ)バーナード・フォーリーが加わり、選手同士のつながりも濃くなりましたし、彼らがチームを助けてくれている」と説明した。

J SPORTS 放送情報

立川キャプテンは、今季の戦いぶりについて「一戦一戦、フォーカスを当てて戦ってきたなかで、メンバー変更しながら戦って来られたのはポジティブに捉えています」。

キャプテンとなって5年目のCTB立川

「初キャップ、若手の選手がトップリーグのレベルを経験しながら成長できている感覚もあるので、この5試合はチームとして、いい方向を向いて戦ってこられたと思います」と話した。

さらに、好調の要因に関して、国際経験豊富なスキッパーは「1つはマークスという素晴らしいHOがチームに来たことがポイントですね。彼が来たことによってリーグトップクラスのセットピースを持つことができた」。

「あとは日々の練習のスタンダードを上げることができるようになった。試合に出ているメンバーだけでなく、メンバー外も試合にフォーカスして、自分の役割が明確になっているのが好調の要因だと思います」と振り返った。

その世界的な選手であるHOマークスの加入に関して、ルディケHCは「ワールドクラスの選手がいて、セットピースが良くなっているし、フロントローやLO(ロック)の選手に自信を植え付けてくれている」と信頼は厚い。

世界最高峰のHOのひとりマークス

日本に来て2シーズン目、「日本の生活、違う文化、環境を楽しんでいる」というHOマークスはサントリー戦に向けて「すごくいいチームなのはわかります。いろんなことやってくるが、自分たちにフォーカスして、プロセスを追求してやっていきたい」。

「サントリーのアタックはいいですが、自分たちは自分たちの仕事をするだけです。サントリーもセットプレーが強みですし、我々もそこに自信を持ってやっているので、いい戦いになる」と大きな胸を張った。

外国人枠の問題もあり、プレータイムは多くないが率先して他のメンバーとコミュニケーションをしているという、元オールブラックスCTBクロッティは「成長というといころで言えば、メンバー外の選手が準備をしっかりやってくれていることも大きい」。

「アティチュード(態度)のところだと思いますが、元気に、ポジティブにやってくれている。チームに貢献するためには、フィールド外でもきることがある。それが上手くいっているのはクボタのチーム文化が上手くいっているということ」と話した。

バレットとの対戦を楽しみにするクロッティ

また、サントリーにはクロッティがオールブラックスで長い間チームメイトだったSOボーデン・バレットがいる。試合の鍵を握る、相手の司令塔を止めるために必要なことを尋ねるとクロッティは、「彼とはニュージーランド代表で長いことやってきましたし、(スーパーラグビーで)敵としてもやってきました」。

「日本のチームにそれぞれが所属して対戦するのは楽しみです。彼のプレースタイルでいうと、時間とスペース奪っていくというディフェンスの話になるが、ディフェンスをしっかりとやらないといけない。ランとパス、そしてキックもできるので、その3つを取り除ければ、効果的に止めることができる」と自信をのぞかせた。

「思い切ってチャレンジするだけ」と立川キャプテン

あらためて、立川キャプテンにサントリー戦への意気込みを聞くと「全勝対決の試合ということですが、クボタはトップリーグの優勝もないですし、今もトップのチームになっていないので、変なプレッシャーもないというか、思い切ってチャレンジするだけだと練習でも話をしました」。

「あまりプレッシャーを感じず、今までやってきたことを信じてやるだけかなと思っています」と腕を撫した。

2011年度、2012年度は下部リーグにあたるトップイーストで戦っていたクボタが、2013年度にトップリーグに再昇格し、少しずつ強化を進め、最後のトップリーグとなる今季は全勝を続けている。

4月4日の相手はトップリーグ最多タイの5回の優勝を誇るサントリー。過去の最高成績が6位のチャレンジャー、クボタが武器とするセットプレー、激しいプレーで強豪に挑む。

文:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
ラグビーを応援しよう!

ラグビーの放送・配信ページへ