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大西:日本は夕方の6時なのでそちらは朝の10時くらいかな?
おはようごございます。まっちゃん!!
松島:はい、そうですね。おはようございます。
大西:日本を出発して8ヶ月くらいたつのかな。
フランスの生活はどうですか?慣れてきましたか?
松島:そうですね。生活はもう慣れましたね。
フランスはロックダウンなどもあってあまり外に行ってないんですよね。なので、外を出歩くとかもないんでずっと家にいる感覚です。
ほとんど、クラブハウスと家の行き来って感じですね。
街をあまり堪能するとかも出来てなくて・・・。
大西:へーそうなんや。
日常品とかの買い出しにスーパーとかは行くのかな?
松島:スーパーは行きますけど、全てのお店が開いているわけではないので開いているところに行くって感じですね。
松島選手
大西:松島選手は英語の部分では問題ないと思いますが、フランス語はどうですか?
松島:フランス語はクラブハウスでレッスンがあるんですけど、それもコロナで中断したり、対面ですることがなくなってしなったのでZoomでたまにやっている程度ですね。
大西:それは、英語圏出身の選手が受けるレッスンなのかな?
松島:そうですね。海外から来た選手向けにレッスンをしていますし、逆にフランス人に向けて英語のレッスンをしたりもしています。
大西:チームメイトやチーム内でのコミュニケーションの方法は英語ですか?
松島:ほぼ、英語ですね。あとは、簡単なフランス語を使ってですね。
僕自身もわかるところはフランス語を使ってやるようにしています。
大西:フランス語の上達はいい感じ??
松島:あまりレッスンが出来ていなかったので・・・あれですけど。
でも、言っていることを理解することは増えてきましたね。
大西:素晴らしいですね。
チームメイトで仲良くしている選手とかは?
松島:最初に来た時はやっぱり英語圏の選手、例えばティム・ナナイ・ウィリアムズやジョージ・モアラといった英語圏の選手が仲良かったですし、もちろん今でも仲良いんですけど、徐々に打ち解けあって今はフランス人とも仲良くやってますね。
大西:確かに最初の方は松島選手のSNSを見ていると日本でもプレーしたことがあるティム(2015~2017、リコーでプレー)とかと仲良くしているなーと思って見ていました。
松島:そうですね。
大西:コーチ陣、スタッフとのコミュニケーションというのは英語です?
松島:いや、基本はフランス語ですね。
それで、重要なところはあとで聞いたりとか監督は英語を話せるので。
大西:フランク・アゼマやね?
松島:監督は英語で話しかけてくれるので、そこは助かってますね。
大西:へーそうなんですね。
インタビュー動画
松島幸太朗×大西将太郎|ラグビー ハイネケン・チャンピオンズカップ再開直前J SPORTS独占インタビュー
大西:日本にいるとマツが頑張っている姿の情報があまり取り上げてもらえずもどかしいのですが、マツ自身は日本で始まっているトップリーグの試合はチェックしていますか?
松島:見てますよ!サントリーの試合はフル動画で見ていますし、おもしろそうな対戦カードの試合も見ます。もし、時間的に見れない試合もハイライトなどで見てます。
大西:ここまで古巣サントリーの戦いぶりを見てどうですか?
松島:そうですね。チームのスタイルが結構変わってきたなって感じですかね。アタックをする部分とかは変わってないですけど、細かなスキル、オフロードパスとかそういった部分は結構積極的にやっている部分は見れますよね。
大西:ボーデン・バレットが加入して良い影響を与えている印象はありますか?
松島:そうですね。やっぱりスキルが高い選手なので煕(田村煕選手)とか同じポジションの選手にすごく良い勉強になると思いますし、試合を重ねて連携が深まっていけば、さらに相手には脅威になっていくんじゃないかなと思います。
大西:ちょっとは一緒にプレーしてみたかったと思う?笑
松島:まぁ、それはもちろんありますよね。
でも、タイミングってありますから。笑
松島選手インタビュー
大西:日本のファンも気になる質問なのですが、松島選手はまずどのくらいの期間をフランスでプレーしようと考えていますか?
姫野選手は先日のインタビューで1シーズンと答えていましたが。
松島:こっちの契約期間ですか?僕は2年なので、まずはその2年間をしっかりと結果を残す。その後は自分の活躍次第というところもあるでしょうし、クレルモンが2年経ってまだ必要としてくれるのであればすごく良い悩みができるんじゃないかなって思います。
大西:例えばその後、フランスのさらにトップチームからオファーがきたら?
松島:そうですね。考えることはすると思いますが、僕は極力慣れたチームでするのが1番良いんじゃないかなと思っています。
大西:他の国のリーグ、例えばイングランドのプレミアとかでプレーしてみたいとかはありますか?
松島:今のところないですけど、ハイネケン・チャンピオンズカップで他の国のクラブチーム、ブリストル(イングランド)やマンスター(アイルランド)と試合をして「おもしろいな」とは思いましたね。みんな使う言葉が英語なんで聞き取れますし、そういった部分でもおもしろいなと思いましたね。
大西:次はプレーの話しをしていきたいんですが、最近の試合を見ていても松島選手自身はすごく調子が良いと思いますがチームの結果があまり付いてきていないのかな?特に、松島選手がコントロールできない部分であるスクラムでの反則やラインアウトのミスなどが目立つのですが少しストレスはありますか?
松島:そうですね。今は戻ってきていますが数週間前まではFWに怪我人が多く、ラインアウトが全然良くなくて、それが数試合続いていたのでBK的にもアタックの選択肢が減って厳しかった。でも、怪我人が戻ってきて徐々にラインアウトが安定してきた。そこは良かったんですが、後はスクラムですね。重要な場面での反則で相手にポイントを与えてしまうということが多いのでそこを修正しないといけないですね。
大西:1週間の流れというのはトップリーグの準備と同じですか?
松島:まぁ、そこはだいたい一緒だと思いますよ。
月曜、火曜練習をして、水曜休みで、木曜練習をして、金曜にキャプテンズランと移動っていう感じですね。これは土曜日に試合がある場合です。
大西:あと、一つ。移動は飛行機ですか?バスですか?
クレルモンは内陸部にある街なのでどういった方法で移動してるのかなと思って。
松島:バスもありますし、クレルモンには空港もあるのでプライベートジェットの飛行機移動もありますね。その遠征先に空港があるかどうかにもよりますし、バスで行ける距離ならばバスが多いですね。
大西:先日の試合はモンペリエでありました。モンペリエにはバスですか?
松島:はい、バスでしたね。
大西:2時間くらい?
松島:いや、4時間ぐらいです。
大西:ひぇーーー!!で、試合の前日に泊まるのかな?
松島:はい、前日入りです。
大西:で、試合後にそのまま帰る?
松島:はい、今はコロナのこともあって移動や滞在は最小限なので夜9時の試合が終わって、12時ごろモンペリエを出発して、朝の4時すぎくらいに着きましたね。
大西:ハード!!それはクラブハウスに帰るんですか?
松島:はい。クラブハウスに車を停めてるんで、そこから家に帰ります。
大西:やっぱり、タフなリーグですね!!
松島:移動なども含めて間違いなくタフですよね。
大西:そういった精神的な部分も含めて、タフなところにチャレンジするという思いもあったんだよね?
松島:そっすね。そこを経験するだけでも視野が大きく広がると思ったので。
大西:コンディションについてですが、体重の増減など日本にいた時と比べてどうですか?
松島:えーーと、来た時はコロナが真っ最中で日本にいるときにトレーニングが全然出来てなかった。フランスにガリガリの状態で行ったんで(笑)体重は81キロとかだったんですよね。でも、今はMax・88キロまでいったので7キロか8キロは増えた感じですかね。
大西:でも、テレビ見てるとスピードは落ちていないよね?
松島:いや、たぶんキレは落ちてますね。僕の中ではそういった感覚はあります。なので、最近は2キロぐらい減らしてる感じですね。
大西:その2キロぐらい減らしても、フィジカルの部分は問題ないという感じですか?
松島:そうっすね、まぁその体重が増えた部分での自分の体の使い方がまだ定まってないので、今やっと良くなってきたのかなって感じです。
大西:体重増減などに大きく影響する食事や栄養管理について少し聞きたいんのですが、食事はどうしてるんですか?
松島:それは今、クレルモンの街にお弁当屋さんがあって、それも日本の方がやっているお弁当屋さんなので本当に日本で食べられるような料理を食べれてますね。
松島選手のお弁当
大西:日本食?
松島:はい、日本食です!!
あとは、契約している明治(ザバス)の村野さん(日本代表の管理栄養士でもある)と連携して、オンラインで直接お弁当屋さんと栄養管理とかをしていただいてますね。
大西:でも、自分で料理をしなければいけない時もあるよね?
松島:まぁ、ありますけど、僕そんなに食べないんでね。
特に基本朝は食べないですし、その足りない部分はプロテインとかで補ったりしていますね。
大西:キッチンには立っていない?笑
松島:そうっすね笑
大西:クラブハウスでは食事の提供はありますか?
松島:お昼はありますよ。あっ、朝もありますけど僕、朝食べないんで。笑
大西:所属していたサントリーはクラブハウスが充実したり食事がきっちり摂れたりして、日本のクラブの中ではトップクラスだと思うのですが、完全なプロリーグ、Top14に所属する、完全なプロクラブのクレルモンのクラブハウスの充実はどうですか?
松島:クラブハウス自体は、むちゃくちゃすごいです!やっぱり。
Top14の中でも違いっていうのはあると思うのですが、クレルモンはトップクラスの環境だと思いますね。綺麗ですし、プールもあったりして、リハビリっていう部分でも良い施設が揃ってますね。
大西:へーーやっぱりそうなんやね。
メディカルスタッフとかも多いのかな?
松島:そうですね~トレーナーが4人いて、常駐ドクターが1人。それプラスドクターが2人いるって感じですかね。
大西:専属のドクターがいるってことね!!すごい。
いや、マツが何試合か怪我で離脱することがあったと思うんだけど、リカバリーがすごく早くて、リハビリや復帰までのプロセスがうまく行っているのかなと思って。
松島:まぁ、そうですね。そんなに大きな怪我はしてないんですが、そこの充実があり、リハビリやウエイトのプログラムをちゃんと出来ているっていうのは大きいですね。やっぱり、シーズン長いのでウエイトをしなくなると、体も細くなりますし、怪我も増えるので結構やるようにしてますね。
大西:練習もハードだし、ウエイトトレーニングもハード!!
大西:チームとしてはマツのポジションはフルバックのみ?
松島:そうですね。ウイングは人数がいますし、1人はフランス代表でいないですけどフルバックの方が人は少ないですね。
大西:センターとしては?
松島:センターも人は多いですし、体が大きな選手ばかりなのでセンターは全然大丈夫ですね。
大西:少しプライベート的な質問になりますが、日本から連絡を取り合ってる選手や友達っています??
松島:う~ん、力也(松田力也選手・パナソニック)とか、尾崎(尾崎晟也選手・サントリー)とかですかね~あと、石原慎太郎(サントリー)もたまに。まぁ、でも割と満遍なくみんなと連絡取り合ってますよ。
大西:その尾崎選手ですが、マツのつけていた背番号を着て、今サントリーで頑張ってますがマツの評価はどうですか?
松島:そうですね、なんかまだいい形でボールを貰えていない時があるんで、そこの整備をすればもっとプレーの幅が広がっていくんじゃないかなと思いますけどね。
大西:まだ、トライ数であったりトライに絡むシーンが少ないもんね?
松島:そうなんですが、それよりテビタ・リーがかなり爆発してるんで(笑)
それで全部トライ取ってるんでね。
大西:たしかに!!笑
大西;あと、個人的な質問になっちゃいます。以前ゴルフ一緒に行こう!と連絡をとりあってましたがフランスではゴルフ行ってますか?
松島:ははは。ゴルフですか!ゴルフは2週間前くらいに初めていきましたね。
大西:あっ、あのSNSにあげていた時が初めてだったんだ!!
あのメンバーはチームメイト?ティーショットを打つ場所がすごく狭くて難しそうだな~と思って見ていました(笑)
松島:はい、チームメイト5人で行きましたね。
そうなんですよ、あのコースは狭くてかなり難しいんですよ!笑
大西:溶け込んでいて、すごく楽しそうだなって思いました。
松島:まぁ、みんなフレンドリーなんで途中から入ってくる選手とかもすぐに打ち解けますよ。本当にファミリー感の強いクラブだなって思います。
大西:もし、このコロナ禍じゃなければもっとチームメイトとプライベートで一緒に遊んでいたりするんだろうなって思いますか?
松島:そうですよね。来たばかりの時とかはまだ練習終わって飲みに行ったりとかは出来てたんで時々コミュニケーションとるようにしてましたが、今はもう全く出来ないんでリフレッシュするという意味でも限られてますよね。
家ばかりでリフレッシュするのがすごく難しいですよね。
コロナじゃなければヨーロッパを回って旅行とか行きたいんですけど。
大西:そうですよね~。ちなみに、サントリーとテレビ番組でつながり、そして世界で戦うアスリート友達である、プロゴルファーの渋野選手とは連絡取りましたか?
松島:たまにですけどね。この前『初めてフランスでゴルフ行けたよ~』と連絡はしましたよ!
大西:2人で渋野さんのレッスン受けましょうね(笑)
大西:最後に2023年のワールドカップはフランスで開催されます。
僕個人としては、「マツの大会!!」と言っても過言ではないと思っているんだけど、そのワールドカップに向けてファンの皆様にメッセージをいただけますか?
松島:まず、やっぱり2023年は目指していきますけど、そのためにもこうやって現地で経験できるということはプラスになると思います。そのプラスの部分と経験を代表で伝えることも出来ますし、その経験が自分自身のステップアップにもなると信じています。活躍はもちろんしたいので日頃からレベルアップを目指していきたいと思います。
大西:あの~日本代表はワールドカップの南アフリカ戦以来、招集も試合もしていないという状況ですが、予定ではブリディッシュ・アイリッシュ・ライオンズとの試合が6月26日に組まれています。
そこにはやっぱり出場したい?
松島:そうですよね、特にライオンズ戦は出たいですよね。
ライオンズ戦を経験するっていうのは、なかなかないと思いますし、
現役中はもうラストだと思うのでやっぱり出たいですよね!
大西:そういった日本代表のことなどでジェイミー(日本代表監督)とは連絡とっているの?
松島:最近は全然とってないですね。
前は少しとったりしていましたが、今はないですね。
大西:そろそろ時間となってきましたが、4月2日よりハイネケン・チャンピオンズカップが再開します。そして、その試合の模様はJ SPORTSにて放送予定です。その放送を楽しみにしているファンにむけてメッセージをお願いいたします。
松島:ハイネケン・チャンピオンズカップも日本にいるとなかなか経験できないと思いますし、やっぱりフランスのTop14でやっているからこそ経験出来るものだと思います。ファンの皆様も見る機会はあまりないと思いますし、違う国のクラブチームと戦うというのも新鮮で、やっぱり見応えがあると思いますので是非見て欲しいなとは思います。
大西:松島選手、オフの貴重な時間をありがとうございました。
松島:こちらこそ、ありがとうございました。
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ハイネケン・チャンピオンズカップ ~ラグビー欧州クラブ王者決定戦~
プレーオフトーナメント全試合を放送!
2019年ワールドカップで開幕戦のハットトリックを含む、大会中5トライをあげる活躍で世界にインパクトを与えた松島幸太朗選手。その後は、更なる飛躍を目指して戦いの場を世界最高峰リーグ、フランスTop14に挑戦している。世界のラグビーリーグの中でも最もタフなリーグと言われるフランスリーグ。次回ワールドカップの開催地であるフランスでの挑戦は、松島選手自身の成長とともに日本代表にとっても貴重な経験となることは間違いない。
2019年に与えたインパクトを更なるビッグインパクトにするために『マツシマ』の挑戦は続く。その挑戦と活躍を1人でも多くの人に知っていただくために僕自身も松島選手の情報を発信できるようにしていきたい。
文:大西将太郎
大西 将太郎
地元東大阪市の布施ラグビースクールでラグビーを始め、啓光学園高3年で全国高校大会準優勝。 トップリーグは通算143試合に出場。2007〜2008シーズンは「ベスト15」「得点王」「ベストキッカー賞」の3冠に輝く。 日本代表には同志社大4年時(2000年)に初選出、以降、2008年のサモア戦まで通算33キャップ。2016年現役引退。 現在はラグビー解説の傍ら、ラグビーの普及のため精力的に活動中。
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