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ラグビー コラム 2021年3月25日

今季初の平日ナイトゲーム開催。東芝とNTTコムが上位進出かけ激突。

ラグビーレポート by 直江 光信
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2月20日に開幕したジャパンラグビー トップリーグ2021は早くも第4節を終了し、今週から全7節のリーグ戦の後半戦に突入する。4月17日から始まるプレーオフトーナメントに向け、順位争いはもちろんチームの勢いを加速させる上でも、ここからは一戦一戦の重みがさらに増してくる。これまで以上に各会場で気迫のこもった熱闘が繰り広げられるはずだ。

3月26日に秩父宮ラグビー場で行われる東芝ブレイブルーパスNTTコミュニケーションズシャイニングアークス戦も、両チームにとって重要な意味を持つ試合となった。どちらも今季の躍進を期待されながら思うように結果を残せず、ここまで白星はひとつだけにとどまっている。勝ち点1差で4位と5位に並んでいるだけに、何としても勝利してこの先の戦いに弾みをつけたいところだろう。

東芝は荒天による延期で1週後に実施された前節、サントリーサンゴリアスに5-73の大敗を喫した。そのショックからいかに立ち直り、本来の自分たちのパフォーマンスを発揮できるかが、今節の焦点となる。

サントリー戦ではショートキックを織り交ぜた相手の多彩な攻撃に身上のラッシュディフェンスを揺さぶられ、防御の的を絞り切れなかったことが大量失点につながった。相手への圧力と引き換えに生まれるライン裏のスペースをどうカバーするか、調整が必要な部分だろう。

もうひとつ気になるのが反則の多さだ。過去4試合のペナルティの総計は47(1試合平均11.7)で、NTTコムの39(同9.7)とは小さくない差がある。優れたプレースキッカーを擁するチームとの対戦では致命傷になりかねない要素だけに、東芝伝統の持ち味であるアグレッシブなプレースタイルと規律のバランスも、この試合の大事なテーマだ。

NTTコムスターティングメンバー

NTTコムは初戦でHonda HEATに快勝し好スタートを切ったものの、その後トヨタ自動車ヴェルブリッツ、クボタスピーアーズに競り負け、前節は三菱重工相模原にドローと、あと一歩で勝利に届かないゲームが続いている。開幕時の勢いを取り戻すべく、勝って停滞ムードを払拭したいところだろう。

第2節トヨタ自動車戦の後にLO中島進護共同主将が「簡単なミスで流れを失った」と振り返ったように、勝ち切れない試合が続いている原因は攻め込んだところのエラーで好機を逃すケースが多いことだ。東芝の激しいプレッシャーに対し、精度高く自分たちのアタックを遂行することが、勝利への条件となる。スコットランドの英雄、SHグレイグ・レイドローがゲームを重ねるごとにフィットし、周囲と息の合ったプレーも増えてきているだけに、タイトなせめぎ合いの中でどのようなリードを見せるか注目したい。

東芝スターティングメンバー

先発メンバーを見ると、東芝は前節から7人が入れ替わった。共同キャプテンのNO8徳永祥尭とSH小川高廣がそろってスターターに名を連ねるのは今季初。BKでは2013年にニュージーランド代表として3キャップを獲得したベテランのトム・テイラーが、CTBで初出場となる。いずれもリーダーシップをとれる選手だけに、中心となってチームを牽引することが期待される。

一方NTTコムは4人を入れ替え、ヴィリー・ブリッツをNO8からLO、リアム・ギルをFLからNO8、シルヴィアン・マフーザをFBからCTBに移動させるなど、こちらも小さくはない変更があった。エネルギーをもたらす存在のFL金正奎共同主将が2節ぶりに復帰するのは好材料。大きくボールを動かしてスペースを作り出すスピーディーなラグビーを披露してくれそうな布陣だ。

ひとつの見どころはCTB陣のマッチアップ。東芝はテイラーとジョニー・ファアウリ、NTTコムはシェーン・ゲイツにマフーザと、いずれも局面を打開できる選手が並んでおり、ミッドフィールドの攻防でどちらが優位に立つかは、流れを左右するポイントとなりそう。リーチマイケルマット・トッド、徳永(以上東芝)、鶴谷昌隆、金、ギル(以上NTTコム)というバックローのハードワーカーたちのブレイクダウンでのバトルも楽しみだ。

なおこの試合は、今季唯一の平日のナイトゲーム開催となる。本来ならこのカードは開幕戦として国立競技場で行われるはずだっただけに、両者とも期するものがあるはず。いつもとは違った趣の中で繰り広げられる意地のぶつかり合いを、存分に味わいたい。

文:直江 光信

直江 光信

スポーツライター。1975年熊本市生まれ。熊本高校→早稲田大学卒。熊本高校でラグビーを始め、3年時には花園に出場した。著書に「早稲田ラグビー 進化への闘争」(講談社)。現在、ラグビーマガジンを中心にフリーランスの記者として活動している。

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