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ラグビー コラム 2021年2月19日

史上最大の激戦となるトップリーグ新人賞を予想する

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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昨年、新人で大活躍したWTB竹山(パナソニック)

いよいよ、2月20日(土)に開幕するトップリーグ。来年から新リーグが始まるため、現行の形では最後のシーズンとなる。

そんな中で注目されているのが「新人賞」である。昨年のシーズンが途中で中断されてしまったため、現在2年目の選手に加え、今年1年目の選手。さらに現在、大学4年生で4月から社会人となる選手も対象になる。

現実的に言えば4月から新社会人となる選手は、試合数が少なくなるため、新人賞は2年目、そして1年目の選手によって争われることになるはずだ。なお、新人賞は監督やキャプテン、記者による投票で決まる「ベスト15」とは違って、リーグによって決定される。

それでは、まず過去16シーズン、17人の受賞者を見てみよう。SH(スクラムハーフ)田中史朗(当時・三洋電機/現・キヤノン)、FL(フランカー)リーチ マイケル(東芝)、SH日和佐篤(当時・サントリー/現・神戸製鋼)、PR(プロップ)稲垣啓太(パナソニック)、LO(ロック)/FL姫野和樹(トヨタ自動車)など日本代表、そしてワールドカップで活躍した選手がずらりと並んでいることがわかるだろう。

近年は新人賞を受賞する前に日本代表に選ばれる選手も出てきたが、桜のジャージーに向けて、登竜門的な賞であることには変わらない。また、基本的には、慣例として上位6位以上のチームから選ばれており、2013年度だけPR稲垣とNO8(ナンバーエイト)堀江恭佑(当時・ヤマハ発動機/現・日野)のダブル受賞だった。

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◆トップリーグ歴代新人賞

・2003年度:SO菅藤心(サントリー)
・2004年度:WTB水野弘貴(トヨタ自動車)
・2005年度:SH後藤翔太(神戸製鋼)
・2006年度:WTB北川智規(三洋電機)
・2007年度:SH田中史朗(三洋電機)
・2008年度:PR畠山健介(サントリー)
・2009年度:LO真壁伸弥(サントリー)
・2010年度:SH日和佐篤(サントリー)
・2011年度:FLマイケル・リーチ(東芝)
・2012年度:PR吉田康平(トヨタ自動車)
・2013年度:PR稲垣啓太(パナソニック)、NO8堀江恭佑(ヤマハ発動機)
・2014年度:WTB山下楽平(神戸製鋼)
・2015年度:LO小瀧尚弘(東芝)
・2016年度:NO8松橋周平(リコー)
・2017年度:LO/FL姫野和樹(トヨタ自動車)
・2018年度:CTB/WTB岡田優輝(トヨタ自動車)

WTB竹山、新人賞の有力候補

それでは今年の新人賞を占ってきたい。昨年のトップリーグで活躍した2年目の選手として真っ先に思い浮かぶのは、パナソニックWTB(ウィング)竹山晃暉(帝京大学)だ。

竹山は中断された6節まですべてに出場し、トライランキングは2位の7トライ。プレースキッカーも担当し、得点ランキングでは5位となる51得点を挙げる出色の活躍を見せた。

今季も練習試合でも先発して好調をアピールしている。2年目のシーズンに向けても「パナソニックのWTBとして、どう存在感を出せるかフォーカスしている」と意気込む。

ワールドカップメンバーだったWTBモエアキオラ

昨年、パナソニックと並び、6連勝だった神戸製鋼では2019年ワールドカップメンバーにも選ばれたCTB(センター)/WTBアタアタ・モエアキオラ(東海大学)も6試合に出場し、5トライを挙げた。

トライを挙げるNO8タタフ

そのモエアキオラと高校、大学の同級生だったサントリーNO8(ナンバーエイト)テビタ・タタフ(東海大学)も6試合に出場し、3トライを記録している。

さらに東芝のLO/FLシオネ・ラベマイ(拓殖大学)も6試合すべてに先発、同じく、東芝のWTB/FB桑山聖生(早稲田大学)も6試合に出場し、それぞれ1トライも挙げている。この4人は今年も先発として躍動するはずだ。

トヨタ自動車も昨年は新人が躍動した。6試合に出場したLO秋山大地(帝京大学)、先発で3試合出場したFL古川聖人(立命館大学)、先発で5試合出場し、2トライを挙げたWTB高橋汰地(明治大学)らも、今年も先発の座を争うはずだ。

さらに宗像サニックスには、昨年1月25日の対NTTドコモ戦において19歳10ヶ月でリーグ最年少トライ記録を達成したSH藤井達也(ジョンマクグラシャンカレッジ)がおり、リコーにはFL/NO8アマト・ファカタヴァ(大東文化大学)もいる。神戸製鋼で昨年2試合に出場したLO今村陽良(帝京大学)、サントリー2年目のLO辻雄康(慶應義塾大学)も試合出場時間を増やしそうだ。

突破役として存在感を示すWTB中野

次に大学卒業1年目のルーキーたちも見ていきたい。まず、新人賞に絡んできそうなのが、サントリーでCTBからWTBにコンバートして練習試合でアピールしているWTB中野将伍(早稲田大学)だ。

2019年ワールドカップで活躍したスター選手が揃うサントリーのBK(バックス)で、得意の突破力でレギュラー争いをしている。また、同じく早稲田大学出身で、大学3年時には日本代表候補にもなったSH齋藤直人も日本代表でもある流大と争いながら9番の座を狙っている。

リコーでレギュラー争いをするHO武井

明治大学で3年時には大学選手権優勝に貢献したリコーのHO(フッカー)武井日向、10人の新人が加入したクボタには、早稲田大学の司令塔として活躍したSO/FB岸岡智樹がいる。

また、明治大学のエースWTBで練習試合からアピールしている山崎洋之、天理大学出身で、U20日本代表キャプテンを務めたFL岡山仙治などがおり、東芝のFL佐々木剛(大東文化大学)もメンバー争いに絡んできそうだ。

20歳のCTBメイン。日本代表を目指す

他にも帝京大学を中退して神戸製鋼に入ったSO/CTB李承信、父の出身地であるニュージーランドのクラブチームを経て、リコー入りしたCTBメイン平(御所実業高校出身)の2人はまだ21歳と20歳。トップリーグ1年目で、どんなプレーをするか注目してほしい。

過去18年のトップリーグの中で最も熾烈な競争を勝ち抜き、新人賞を受賞する選手は誰になるのか。まずは、当然、各チームでレギュラー争いに勝って試合に出場し、勝利に貢献することが大事となってくる。

そして2年目、1年目の選手たちが新人賞争いをしながら日本代表入りにも大きくアピールしてほしい!

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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