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ラグビー コラム 2021年1月5日

【ハイライト動画あり】初優勝を目指す京都成章、連覇を狙う桐蔭学園が決勝進出。ラグビー全国高校大会

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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1月5日(火)、大阪・東大阪市花園ラグビー場では100回目を迎える「花園」こと、全国高校ラグビー大会の準決勝2試合が行われた。

1試合目は初の決勝進出を狙う京都成章(京都)と、準々決勝で東海大大阪仰星と21-21と引き分けたが、抽選により駒を進めた東福岡(福岡第1)が対戦した。

京都成章LO本橋拓馬がパワーで先制トライ

前半、主導権を握ったのは京都成章だった。8分、ゴール前でFW(フォワード)にこだわり、最後はLO(ロック)本橋拓馬が持ち出し、中央にトライ、CTB(センター)辻野隼大(3年)のゴールも決まって7-0とする。

東福岡もすぐに反撃し、途中出場のNO8(ナンバーエイト)八尋祥吾(2年)が持ち出し、左中間にトライ、FB(フルバック)坂本公平(3年)のゴールも決まり、7-7の同点に追いつく。だが、その後は守備に定評がある京都成章が、攻撃力のある東福岡に得点を許さない。

すると28分、京都成章はBK(バックス)がボールを展開し、CTB山田歩季(3年)、WTB(ウィング)中川湧眞(3年)とつなぎ、中川が右中間にトライを挙げて12-7で前半を折り返す。

リードした京都成章のベンチからは「チャレンジしよう」「攻めよう」という声が聞こえる中、京都成章は後半5分、SO(スタンドオフ)大島秦真(2年)がキックパスし、見事にキャッチしたWTB倉田渉(2年)が左中間にトライを挙げて17-7とリードを広げる。

東福岡も後半16分、ゴール前でFWにこだわり、最後はFL(フランカー)大西一平(2年)が持ち出し、中央にグラウンディング。14-17と3点差に追い上げる。

逆転を狙って自陣から攻める東福岡に対して、23分、京都成章はタックルからラックを乗り越えてターンオーバー。相手のディフェンスがいない隙を、共同キャプテンの1人、SH(スクラムハーフ)宮尾昌典(3年)が突いて、フォローしたFL四宮勇斗(3年)とつなぎ、トライ。24-14と再び10点差とした。

第100回 全国高校ラグビー大会 準決勝

【ハイライト】京都成章(京都)vs. 東福岡(福岡第1)

27分、東福岡が再びFWにこだわって、最後はPR(プロップ)本田啓が中央にトライ。ゴールも決まって21-24と3点差に追い上げる。

強さを発揮した東福岡PR本田啓(3年)

そして試合終了間際、東福岡もワイドに展開して、WTB西端玄汰(3年)がゴールラインに迫る。その西端を京都成章のFB小林修市(2年)がタックルし、ボールがタッチにこぼれて、ノーサイドの笛が鳴る。京都成章が東福岡を24-21で下して初の決勝進出を決めた。

4年連続準決勝敗退となった東福岡の藤田雄一郎監督は「楽しかったですね。京都成章さんが大きなFWと素晴らしいディフェンスで、うちはなかなか上手くいかなかったが、5試合やり切りました」と振り返った。

京都成章が初の決勝進出

初の決勝進出を決めた京都成章の湯浅泰正監督は「やったなという感じで、子どもたちを褒めてあげたいだけです。試合中も楽しくて冷静でした。素晴らしいチームに素晴らしい場所で、100回大会でチャレンジするしかなかったので、チャレンジしたことが楽しかったし嬉しかった」と破顔した。

2試合目は連覇がかかる桐蔭学園(神奈川)と大阪朝鮮高(大阪第2)の対戦となった。

モールからSH李錦寿がトライ

前半は互角の展開となった。11分、桐蔭学園が左に展開し、LO青木恵斗(3年)がトライを挙げて、5点を先制する。大阪朝鮮高もすぐに反撃し、15分、前に出る守備から反則を誘い、相手陣奥で、モールを形成。最後はSH李錦寿(3年)が左中間にトライ。SO金侑悟(3年)のゴールが決まって、7-5と逆転に成功。

23分、桐蔭学園が再び、FWとBK一体となってつないで、最後はCTB秋濱悠太(3年)が左隅にトライ。難しい角度のゴールをWTB今野椋平(2年)が決めて、12-7と逆転した。大阪朝鮮高は前半終了間際、相手のボールをターンオーバーし、最後はSH李、SO金とつないで右隅にトライ。12-12と同点で前半を折り返した。

後半、先手を取ったのは前回王者の桐蔭学園だった。3分、スクラムを起点にボールをつないで、最後は1年生FB矢崎由高が右中間にトライを挙げて、19-12とした。

ハットトリックの桐蔭学園FB矢崎由高

さらに6分、自陣のハイパントキックから相手を崩して攻め込み、FL小池隆仁(3年)が抜け出し、SH伊藤光希(3年)、LO青木恵斗と繋いで青木が中央にトライを挙げて、26-12とリードを広げる。

さらに23分、26分、SO中優人(3年)が前に出てくる相手の守備に対し、裏にキックし、FB矢崎の2トライを演出。矢崎は後半だけでハットトリックを達成した。結局、終わってみれば40-12で桐蔭学園が快勝し、決勝に駒を進めた。

初の決勝進出ならなかった大阪朝鮮高の権晶秀監督は「選手たちは最後までチャレンジして頑張ってくれた。胸を張ってほしい。最後までいいゲームができた」。

「(今年の)スローガンは使命でした。(大阪)朝高でラグビーする子に夢と希望を与えるのは使命で、それを全力を果たしてくれた」と選手たちを称えた。

実力を発揮し、連覇のかかる決勝に進出した桐蔭学園の藤原秀之監督は「1対1で、想像以上に相手が強くてまったく勝てなかった」。

「1対1の部分をサポートしてあげないとしんどくなる。また、前に出てくるので裏のスペースと横のスペースはだいぶ空いているので、どちらのスペースを使うのかは明確にしなさいという指示をしました」と冷静に振り返った。

1月9日(土)決勝のカードは、連覇のかかる桐蔭学園と初の優勝を目指す京都成章となった。過去最多の63校が出場した100回目の記念大会を制するのはどちらとなるのか。試合は午後2:05にキックオフされる。

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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