人気ランキング
J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題
コラム&ブログ一覧
元旦は3回戦の8試合が行われた
1月1日(金・祝)、大阪・東大阪市花園ラグビー場で100回目を迎えた「花園」こと、全国高校ラグビー大会の3回戦、8試合が行われた。勝ち残っていたシード校6チームは勝利。ノーシードだが、実力校の流経大柏(千葉)と中部大春日丘(愛知第1)の計8校が3日の準々決勝に進出した。
第1グラウンドでは4試合が行われた。第1試合はシード校で優勝候補の東海大大阪仰星(大阪第1)と九州の強豪・長崎北陽台(長崎)が対戦した。序盤は拮抗した状態が続くが、前半の後半は東海大大阪仰星のペースとなる。
前半16分、ブラインドサイドを突いてWTB(ウィング)御池蓮二(2年)がトライ。さらに19分にはNO8(ナンバーエイト)倉橋歓太(3年)がトライを挙げて12-0とリードして折り返した。
後半、12点を追う長崎北陽台のリズムとなるが、なかなか得点につなげることができない。ようやく22分、ループプレーからCTB(センター)本山泰士(2年)が縦を突いてトライを奪い、長崎北陽台が5点差に追い上げる。
だが、すぐに東海大大阪仰星もモールを押し込み、最後はラックサイドをNO8倉橋が飛び込んでトライ。ロスタイムにもPG(ペナルティゴール)を重ねて、東海大大阪仰星が22-7で勝利した。
第2試合はシード校の東福岡(福岡第1)に、夏から好調を維持し続けている石見智翠館(島根)がチャレンジした。前半4分、石見智翠館がラインアウトから縦にボールをつないで、NO8グアイニ優人が先制トライを挙げる。
東福岡も1本返すが14分、石見智翠館のFB(フルバック)上ノ坊駿介(2年)がブラインドサイドを突いて、自ら裏にキックし、そのボールをさらに足にかけて押さえてトライ。さらに17分、WTB松田陸空(3年)が相手パスをインターセプトし、そのままトライを挙げて、石見智翠館が19-7と12点リードで折り返した。
後半、ともにFW(フォワード)で1本ずつトライを加えて迎えた14分、ゴール前で東福岡HO(フッカー)村尾幹太(3年)がサイドを突いてトライ。26-21と石見智翠館のリードは5点に縮まった。
石見智翠館もPGを決めることができる状況もあったものの、あえてトライを取りにいったが、得点を重ねることができなかった。すると東福岡はFWの強さを見せて29分、最後はPR本田啓(3年)がねじ込んでトライ。ゴールも決まって、東福岡が28-26で逆転勝利を収めた。
第3試合はシード校の大阪朝鮮高(大阪第2)と秋田工業(秋田)が対戦した。FW、BK(バックス)ともに前に出る圧力で上回った大阪朝鮮高。前半から主導権を握り、前半はFL(フランカー)金智成(3年)のトライを皮切りに、3トライを重ねて19-0と折り返す。
後半、秋田工業に3トライを許したものの、大阪朝鮮高はSH(スクラムハーフ)李錦寿、FB金昴平(ともに3年)らの活躍でさらに3トライを加えて、38-21で勝利した。大阪朝鮮高は2014年度大会以来となるベスト8入りとなった。
第4試合はシード校の目黒学院(東京第1)を下して勢いに乗る大分東明(大分)と、初のベスト8を目指す中部大春日丘(愛知第1)が激突した。先制したのは中部大春日丘。前半14分、スクラムから右に展開し、WTB相澤俊弥(2年)が左隅に飛び込んだ。
大分東明に1トライ、1PGを返されて逆転されたが、WTB相澤が相手のパスをインターセプトし、トライを挙げて、14-10で前半を折り返した。後半、リードしていた中部大春日丘が16分までにSO(スタンドオフ)堀日向太(3年)、LO(ロック)物部耀大朗(1年)らがきっちりとチャンスで3トライを重ねて、33-10と勝負を決めた。
その後、互いに1トライずつ挙げたが、終わって見れば中部大春日丘が40-17で勝利し、10回目の出場で、うれしい初のべスト8進出を決めた。
◆第1グラウンド 試合結果
○東海大大阪仰星☆(大阪第1)22-7 長崎北陽台(長崎)●
○東福岡☆(福岡第1)28-26 石見智翠館(島根)●
○大阪朝鮮高☆(大阪第2)38-21 秋田工業(秋田)●
●大分東明(大分)17-40 中部大春日丘(愛知第1)○
第3グラウンドでも4試合が行われた。第1試合はシード校の京都成章(京都)と、中国王者の尾道(広島)と、互いに守備に定評あるチーム同士の対戦となった。
先制したのは京都成章だった。前半11分、SO大島泰真(2年)のグラバーキックをWTB中川湧眞(3年)がキャッチし、そのままトライ。その後、試合は膠着した状態になり、そのまま7-0で前半を折り返した。
後半13分、京都成章がディフェンスからプレッシャーをかけ、こぼれ球をNO8森達喜(3年)がトライ。さらに18分、ゴール前のチャンスで、LO本橋拓馬(3年)が持ち込んでトライを挙げ、21-0とリードした。その後、互いに1本ずつトライを決め、京都成章が28-7で制した。
第2試合は連覇を目指すシード校・桐蔭学園(神奈川)に、仙台育英(宮城)が挑んだ。仙台育英も守備で粘りを見せたが、先制したのは桐蔭学園だった。
前半10分、SO中優人(3年)のハイパントキックを、FB矢崎由高(1年)がキャッチし、そのまま押さえた。PGを返されたが、16分にはLO青木恵斗、HO中山大暉(ともに3年)と、FWがトライを重ねて19-3で折り返した。
後半1分、6分とゴール前のチャンスから桐蔭学園のLO青木がトライを重ねて、ハットトリックを達成し、31-3として勝負あり。桐蔭学園は攻撃の手を緩めず、さらに3トライを重ねて53-3で快勝した。
第3試合は前回大会準優勝の御所実業(奈良)が、東海大相模(関東ブロック・神奈川)と対戦した。序盤、得意のBKの展開でリズムをつかんだのは東海大相模だった。
前半2分、ゴール間で右に展開し、FB河野吏玖(3年)がトライを挙げる。その後はゴール前のディフェンスで粘りを見せて相手に得点を許さない。そして、25分にはFL米元悠翔(3年)が押さえ、12-0で前半を折り返した。
後半、12点差を追う御所実業が8分、ゴール前のチャンスからLO平井半次郎(3年)が押さえた。さらに13分、得意のモールから再びLO平井がトライを挙げて、ゴールも決まって14-12と逆転に成功する。
第100回 全国高校ラグビー大会 3回戦
【ハイライト】流経大柏(千葉)vs. 常翔学園(大阪第3)
27分には、再びモールを押し込んで、最後は共同主将の1人、SH登根大斗(3年)、FB日野芳輝(ともに3年)とつないで、日野が左中間にトライを挙げて21-12で逆転勝利を収めた。
第4試合は優勝5回を誇る名門・常翔学園(大阪第3)と、シード校の関西学院を下して勢いに乗る流経大柏(千葉)が激突した。先制したのは流経大柏だった。前半、7分モールを押し込んで、最後はSH尾崎太亮(3年)が押さえてトライ。さらに27分、共同キャプテンの1人、HO當眞蓮(3年)がラックからサイドを突いてトライを挙げ、14-0。
一方、PGを返した常翔学園は前半のロスタイム、スクラムサイドをNO8知念優来が突破し、最後はフォローしたLO寺北亘佑(3年)が押さえてトライ。前半は流経大柏が14-10と4点をリードして折り返した。
後半、流経大柏NO8ディアンズ・ワーナーが危険なプレーでシンビン(7分間の一時的退場)となり、常翔学園が数的有利となる。常翔学園はそのチャンスを見逃さず、13分、NO8知念が押さえて17-14と逆転に成功する。
終了間際、リードしている常翔学園がボールをキープしようとしたが、流経大柏が相手反則を誘ってターンオーバーに成功する。最後はFWでトライを取りに行き、流経大柏のLOワーナーが押さえて21-17で競り勝った。
◆第3グラウンド 試合結果
○京都成章☆(京都)28-7 尾道(広島)●
○桐蔭学園☆(神奈川)53-3 仙台育英(宮城)●
○御所実業☆(奈良)21-12 東海大相模(関東ブロック・神奈川)●
○流経大柏(千葉)21-17 常翔学園(大阪第3)●
3回戦終了後、第1グラウンドで準々決勝の抽選が行われ、下記の組み合わせに決まった。
◆1月3日 準々決勝組み合わせ
・10:00 流経大柏(千葉)vs.大阪朝鮮高☆(大阪第2)
・11:25 桐蔭学園☆(神奈川)vs.御所実業☆(奈良)
・12:50 京都成章☆(京都)vs.中部大春日丘(愛知第1)
・14:15 東福岡☆(福岡)vs.東海大大阪仰星☆(大阪第1)
文:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
あわせて読みたい
J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題
ジャンル一覧
人気ランキング(オンデマンド番組)
-
リポビタンDツアー2024 ラグビー日本代表テストマッチ 日本 vs. ウルグアイ(11/16)
11月16日 午後10:15〜
-
ラグビー 関東大学対抗戦2024 帝京大学 vs. 明治大学
11月17日 午後1:50〜
-
ラグビー 関西大学リーグ2024 天理大学 vs. 近畿大学 / 関西学院大学 vs. 京都産業大学
11月17日 午前11:35〜
-
ラグビー 関東大学対抗戦2024 慶應義塾大学 vs. 早稲田大学
11月23日 午後1:50〜
-
【限定】第104回全国高等学校ラグビーフットボール大会 奈良県予選 決勝
11月17日 午後1:55〜
-
【限定】第104回全国高等学校ラグビーフットボール大会 神奈川県予選 決勝
11月17日 午後12:55〜
-
ラグビー 関東大学対抗戦2024 帝京大学 vs. 早稲田大学
11月3日 午後1:50〜
-
【先行】第104回全国高等学校ラグビーフットボール大会 大阪府予選 決勝
11月17日 午前10:55〜
J SPORTSで
ラグビーを応援しよう!