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2年前の決勝の再戦となった
新年1月2日(土)、第57回ラグビー全国大学選手権の準決勝が行われる。第2試合は王座奪還を目指す明治大学(関東大学対抗戦1位)と、初優勝を狙う天理大学(関西大学リーグ1位)が激突する。
明治大学と天理大学の対戦と言えば2シーズン前の決勝。明治大学が22-17で勝利し、22年ぶり13度目の優勝を飾ったことが記憶に新しい。明治大学としては、関西リーグ5連覇中の強豪を下して決勝に向けて勢いをつけたいところ。天理大学としては2シーズン前のリベンジを果たしたい。
まずは明治大学のメンバーを見ていきたい。田中澄憲監督は12月に入り、「メンバーが固定できてきたかな」と話していたように、準々決勝の日本大学戦(34-7)から23人のメンバーは替わらなかった。ただ、右PR(プロップ)村上慎(3年)をベンチに下げて、大賀宗志(2年)を先発に上げた。
他のメンバーは、FW(フォワード)第1列はPR中村公星(2年)、HO田森海音(3年)、LOは副将の片倉康瑛(4年)と寮長の高橋広大(4年)の4年生コンビ。そしてバックローは1年から活躍する主将のNO8(ナンバーエイト)箸本龍雅(4年)、タックラーのFL(フランカー)繁松哲大(4年)、そして突破力のあるFL福田陸人(3年)の3人だ。
BK(バックス)はSH(スクラムハーフ)飯沼蓮(3年)と、本来はCTB(センター)のSO(スタンドオフ)森勇登(4年)、CTBコンビはスキルの高いルーキー廣瀬雄也(1年)と縦に強い児玉樹(3年)、バックスリーは7人制ラグビー日本代表候補のWTB(ウィング)石田吉平(2年)と石川貴大(4年)、そしてFB(フルバック)はロングキッカーの雲山弘貴(3年)が入った。
リザーブにはSHの控えはいないものの、緊急時にはWTB石田が入ることになろう。スピードスターのWTB松本純弥(3年)は後半から出場して勢いを与えるはずだ。
田中監督は天理大学戦に向けて「強力な外国人選手がいるのでディフェンスが重要。(前の試合は)アタックで、コミュニケーションのないミスが多かったので精度を詰めていきたい」と話した。日本大学戦はやや試合の入りが悪かったこともあり、4年生が中心となったFWのセットプレーと、ディフェンスでプレッシャーを与えて先手を取りたい。
ラグビー 全国大学選手権 準々決勝
【ハイライト】流通経済大学 vs. 天理大学
次に天理大学のメンバーを見ていこう。先発15名は準々決勝の流通経済大学戦(78-17で勝利)からまったく変更はなかった。リザーブはHOの控えにPRでもプレーできる高橋虎太郎(3年)が入り、PRの控えに山本泰之(3年)が入った以外は変更はなかった。
FW第1列はPR谷口祐一郎(4年)と小鍜治悠太(4年)の2人に、HOは佐藤康(3年)が入った。LOはアシペリ・モアラ(3年)、中鹿駿(4年)の2人、バックローは主将FL松岡大和(4年)を筆頭に、服部航大(3年)、山村勝悟(2年)が入った。
BKはハーフ団が、1年生からコンビを組み続けている藤原忍(4年)と松永拓朗(4年)の2人。CTBも市川敬太(4年)、シオサイア・フィフィタ(4年)の4年生コンビ、さらにバックスリーは、好調を維持しているルーキーWTBマナセ・ハビリ(1年)、土橋源之助(4年)、さらにFB江本洸志(3年)の3人が務める。
リザーブのLOナイバルワガセタ(2年)、FL/NO8ジョネ・ケレビ(3年)の2人は試合途中からインパクトを与えるはずだ。
小松節夫監督は流通経済大学戦を振り返りって、「相手のアタックに対してしっかりプレッシャーをかけたディフェンスをする、ということで準備してきた。前半はプレッシャーがいい形で効いていて、相手の攻撃を寸断できた。そこからターンオーバーで得点できた」と話していたが、やはりディフェンスからリズムをつかんで、チャンスでしっかりと得点を重ねていきたい。
明治大学としてはスクラム、ラインアウトといったセットプレーでプレッシャーをかけつつ、相手のキーマンであるCTBフィフィタを止めることができれば勝利につながるはずだ。東京の試合で、あまり分がよくない天理大学としては、1年生から試合に出場しているSH藤原、SO松永、CTBフィフィタらの4回生が意地を見せて、まずは何としても3度目の決勝の舞台に立ちたいところだ。
1月11日(月・祝)の決勝に駒を進めるのは王座奪還を狙う対抗戦王者の紫紺のジャージーか、それとも初優勝を目指す関西王者の黒衣軍団となるのか。明治大学vs.天理大学の一戦は1月2日(土)東京・秩父宮ラグビー場で開催される。
文/写真:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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