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ラグビー コラム 2020年12月26日

最多出場、最重量選手、監督の出身大学No.1…。ラグビー全国高校大会あれこれ

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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最多出場68回、最多優勝15回の秋田工業

12月27日、大阪・東大阪市花園ラグビー場で開幕する100回目の「花園」こと、全国高校ラグビー大会。今大会は記念大会のため通常より12校多い、63校が出場する。今回のコラムでは、花園に出場するチームや選手のあれこれ、数値やデータなどを紹介していきたい。

まず、100回の記念大会を迎える今大会の出場回数は秋田工業(秋田)の68回目が最多で、日川(山梨)が50回、佐賀工業(佐賀)が49回、報徳学園(近畿ブロック)と新田(四国ブロック)が46回、新潟工業(新潟)が45回と続く。

連続出場回数は、佐賀工業の39回連続が最多で、石見智翠館(島根)の30回連続、仙台育英(宮城)の25回連続、東福岡(東福岡)の21回連続と続く。前回出場から最も期間が空いての出場は、盛岡工業(岩手)の12大会ぶりが最長だった。

初出場の川越東

初出場は川越東(埼玉第1)、開志国際(北信越ブロック)、四日市工業(東海ブロック)、創志学園(中国ブロック)の4校だ。

また、今大会に出場している高校の中で、過去の優勝回数の最多は秋田工業の15回がダントツのトップで、東福岡が6回、東海大大阪仰星(大阪第1)、常翔学園(大阪第3)、目黒学院(東京第1)が5回、桐蔭学園(神奈川)が2回、西陵(愛知第2)、茗渓学園(茨城)が1回優勝している。

63校の監督の出身大学は1位が日本体育大学で18人、2位が東海大学で6人、3位は天理大学で5人、4位は大阪体育大学、国士舘大学、福岡大学、早稲田大学がそれぞれ3人ずつだ。やはり、体育・スポーツ系の大学や学部・学科出身の先生が多いのが特徴だ。

ちなみに20年前も日本体育大学出身の監督は17人、10年前は13人、5年前は15人で、やはり日本体育大学出身者が最多だった。今も昔も、日本体育大学出身の先生たちが高校ラグビー界を支えていると言えよう。

また、近年はトップリーグチーム(東日本社会人、関西社会人リーグ時代も含む)で選手として活躍した指導者が増えてきた。

・流通経済大柏(千葉)相亮太監督(大東文化大学→リコー)
・岡谷工業(長野)勝野大監督(日本体育大学→トヨタ自動車、神戸製鋼)※元日本代表CTB(センター)
・光泉カトリック(滋賀)薬師寺利弥監督(日本体育大学→東芝)
・開志国際(北信越ブロック)高橋昌徳監督(日本体育大学→三菱重工相模原)
・東海大学静岡翔洋(静岡)の津高宏行監督(日本体育大学→ヤマハ発動機)
・長崎北陽台(長崎)品川英貴監督(日本体育大学→東芝)など

2年前、そして前回大会は桐生第一の元日本代表CTB霜村誠一監督(関東学院大学→パナソニック)も花園で指揮を執った。現役日本代表選手の中には大学中や卒業後に教員免許を取得したり、取得しようとしている選手もおり、今後もトップリーガーや日本代表歴のある指導者が増えていくかもしれない。

流通経済大柏2mを超えるLOワーナー

次に個々の選手のデータも見ていきたい。最も身長が高いのは流通経済大学柏のFL(フランカー)ディアンズ・ワーナー(3年)で201cm(体重118kg)だ。なお、今大会で最もFWの平均身長が高く、FWの平均体重が重いのも流通経済大学柏で平均身長は180cm、平均体重は100kgを超えている。

2番目の身長の大きな選手は開志国際の身長195cmのLO(ロック)ジェームズリーフ・ジェイキブ(2年)、それに続くのは身長194cmの東福岡のLO田島貫太郎(3年)、大分東明(大分)のNO8(ナンバーエイト)セコナイア・ブル(3年)、身長193cmの京都成章(京都)LO本橋拓馬(3年)と続く。

最重量の130kgの桐蔭学園PR田中

参加選手の中で最も体重が重かったのは桐蔭学園のPR(プロップ)田中諒汰(3年)で130kg、続いて開志国際のPR渡邉裕太(2年)の129kg、開志学園のPR/LOフーブスティーブン武蔵(1年)の122kg、わんぱく相撲で全国大会優勝経験者の青森山田PR下村湧偉(3年)が122kgと続く。

札幌山の手(南北海道)のSH(スクラムハーフ)佐々木健人(2年)は身長159cm、青森山田のWTB(ウィング)田中海斗(3年)とSH町井太樹(1年)は身長157cm、岡谷工業のPR羽毛田剛志は身長156cm(体重82kg/2年)、朝明(三重)のSH稲葉恵太(1年)は153cmと小柄だが、それぞれがチームに欠かせない選手として活躍している。

また、今大会も親や家族がラグビー関係者という選手も多く出場している。秋田工業のWTBナイバルワガ トマシ(3年)の父は元フィジー代表のセタレキ・タワケで、兄は天理大学LOナイバルワガ・セタ(2年)だ。

國學院栃木(栃木)のWTB青柳龍之介(3年)、青柳潤之介(1年)の父は元大東文化大学の監督で、現在はパナソニックのコーチを務める青柳勝彦氏だ。また、1年生SO伊藤龍之介の兄は、前回大会で活躍したSO伊藤耕太郎(明治大学1年)だ。

早稲田実業FB山下一吹(2年)の父は前早稲田大学監督の山下大悟氏(現日野コーチ)。日川のSH飯沼暖(1年)の兄は明治大学3年のSH飯沼蓮で、父の飯沼健氏は元NECの選手で母の順子さんも元日本代表選手だった。関商工(岐阜)のNO8西村照生(3年)の父は元ヤマハ発動機WTB西村弥だ。朝明(三重)の主将CTB藤本凌聖(3年)の父は元Hondaのヘッドコーチだった藤本知明氏だ。

光泉カトリックの主将SH土永旭(3年)の兄は同校でも活躍した帝京大学4年SH土永雷。東海大大阪仰星のSO野中健吾(2年)の兄は同校OBのCTB野中亮志(清水建設)、FB中俊一朗の兄も同校OBの中孝祐(神戸製鋼)だ。

関西学院(兵庫)はHO安藤和輝(2年)の父・安藤昌宏氏が同校の監督を務めている。報徳学園(近畿ブロック)のSO伊藤利江人(1年)の父・伊藤宏明氏は元日本代表SOで明治大学コーチ、CTB山村和也(2年)の兄の山村知也は同校OBで、明治大学を経てリコーでプレーする。

東福岡のFL福井蓮(3年)の兄は帝京大2年のHO福井翔。筑紫(福岡第2)のPR長田士導(2年)の姉は7人制ラグビー女子日本代表の長田いろは(アルカス熊谷/立正大学4年)で、長崎南山(九州ブロック)のCTB平野雄紀の姉・平野優芽(日本体育大学3年)も7人制ラグビー女子日本代表だ。

今大会は63校が出場し、62試合が行われる。強豪校や初出場校がどんなプレーを見せてくれるのか、合わせて個々の選手の活躍も楽しみにしたい。

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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