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ラグビー コラム 2020年12月25日

「ビッグ4」を始め、未来の日本代表を目指す逸材たち。ラグビー全国高校大会・注目選手紹介

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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上段左から佐藤、青木、安田、本橋

12月27日(日)から始まる100回目の「花園」こと、全国高等学校ラグビーフットボール大会。今年は記念大会のため例年より12校多い、63校が出場する。

今大会の花園の注目選手を見ていきたい。ある強豪大学のスカウト担当者が「ビッグ4」と称した選手たちがいる。まず、連覇のかかる桐蔭学園(神奈川)の主将でNO8(ナンバーエイト)佐藤健次と、前回大会の決勝でトライに結びつくオフロードパスを見せた突破力のあるLO(ロック)青木恵斗(ともに3年)の2人。

さらに昨年度準優勝の御所実業(奈良)でスピードが武器の安田昴平(3年)。今大会はWTB(ウィング)ではなく、SO(スタンドオフ)としてプレーし、FWが作ったギャップを突く。そして1年生から花園でプレーし、空中戦だけでなく突破力も兼ね備えた京都成章(京都)の身長LO本橋拓馬(3年)の4人だ。

この4人は前回大会で2年生ながら、チームの中心として活躍していた姿は記憶に新しいところ。この4人の他にも今大会の注目する3年生は、昨年8月、U17日本代表に選ばれた選手が中心であり、当然、全選手が強豪チームの主力だ。

2019年のU17日本代表FW(フォワード)からはPR(プロップ)小林龍司(御所実業3年)、亀山昇太郎(茗溪学園3年)、本田啓(東福岡3年)、HO(フッカー)村尾幹太(東福岡3年)。いずれの選手もスクラム、モールで中核を成すはずだ。バックローは吉田爽真(國學院栃木3年)、福田大晟(中部大春日丘3年)、福井蓮(東福岡3年)の3人で、ボールを持ってチームを前に出す。

BK(バックス)はSH(スクラムハーフ)登根大斗(御所実業3年)、宮尾昌典(京都成章3年)の2人はチームを引っ張り、SOは山下真之介(流通経済大柏3年)も、当然チームの司令塔を務める。CTB(センター)寺下功起、江口翔(ともに東福岡3年)、バックスリーは秋濱悠太(桐蔭学3年)、坂本公平、吉野遼(ともに東福岡3年)はラン能力に長けている。

コロナ禍の自粛期間中は主将だったNO8佐藤を中心に、U17日本代表のメンバーはリモートで一緒にトレーニングをしていた仲だという。対戦するときは互いに意識し合うはずだ。

さらに上記に出てきた選手以外で、強豪校の個人的な注目選手も紹介したい。

東北王者・仙台育英(宮城)のFL/NO8渡邉元(3年)、LO最上太尊(2年)の2人は突破力が高く、東北大会準優勝の秋田工業(秋田)のエースはフィジー代表を父に持ち、予選決勝でダブルハットトリックを決めたWTBナイバルワガ トマシ(3年)だ。

シード校の目黒学院(東京第1)では、サイドでの突破が光るPRシオネ・ポルテレ、前に出る力のあるLO川嶋凌太、ステップに長けたWTB林星安といった2年生に注目してほしい。シード校ではないが実力のある流通経済大柏(千葉)には、今年度はLOではなくFLでプレーする身長2mを超えるディアンズ・ワーナ(3年)がおり、ライン際のランは迫力満点だ。

日本航空石川(石川)のNO8パトリク・ヴァカタは突破力に長けており、ゲームキャプテンを務めるSO嶋竜輝(いずれも3年)のゲームメイクが光る。中部大春日丘(愛知第1)には昨年度1年生ながら活躍したWTB小池陽翔(2年)、セブンズアカデミー選出歴のあるFB阿曽有馬(3年)というスピードあるランに長けた2人がいる。

シード校で優勝候補の1つ、東海大大阪仰星(大阪第1)は主将CTB近藤翔耶(3年)がBKの要だ。親戚関係こそないが「大畑大介2世」の呼び声高いWTB大畑亮太(3年)のスピードも魅力。PR倉橋歓太、LO谷田崇晃(ともに3年)は接点で前に出る力がある。

シード校の大阪朝鮮(大阪第2)のFB(フルバック)金昂平(3年)はスピードとステップでトライを量産するだろう。同じくシード校の関西学院(兵庫)は縦への突破力が魅力のCTB川村祐太(3年)がいる。シードこそされなかったが常翔学園も優勝候補の1つで、FWは主将LO木戸大士郎が激しいプレーでチームを鼓舞し、WTB亀井郁弥(ともに3年)の決定力も大きな武器だ。

尾道(広島)は突破力に長けたCTB村田佳翼(3年)、石見智翠館(島根)には大型CTB木下颯(2年)がいる。モールが武器の四国王者・松山聖陵(愛知)はPR松野颯舞(3年)、佐賀工業(佐賀)には空中戦で強さを発揮する身長192cmのLO金子琉聖(3年)、大分東明(大分)には昨年度も会場を湧かせたランが魅力のフィジー出身NO8セコナイア・ブル(3年)がいる。

2019年のラグビーワールドカップや2016年のリオオリンピックに出場した日本代表選手の多くが、花園での嬉しさや悔しさ、経験を糧に成長した。きっと、100回目の節目を迎える今大会からも近い将来、桜のジャージーを身にまとって、世界と戦う選手が出てくるはずだ。

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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