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ラグビー コラム 2020年12月17日

ハイネケン・チャンピオンズカップ~ラグビー欧州クラブ王者決定戦~とは?

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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J SPORTSでは、ラグビーヨーロッパ王者決定戦である「ハイネケン・チャンピオンズカップ」の放送が決定。日本代表のFB(フルバック)松島幸太朗が所属するクレルモン・オーヴェルニュ(フランス)の予選プールと、プレーオフを全試合放送する。

Q:「ハイネケン・チャンピオンズカップ」はどういった大会ですか?

3つのヨーロッパ主要リーグに所属するクラブおよび、地域代表チームによる、ヨーロッパのクラブNo.1を決める大会で、サッカーの「UEFAチャンピオンズリーグ」に相当する、世界最高峰の大会の1つです。

Q:日本人選手は参加していますか。また、過去に参加した選手はいますか?

9月19日に行われた昨シーズンのチャンピオンズカップ準々決勝、ラシン92戦で、クレルモン・オーヴェルニュに所属するWTB/FB松島幸太朗選手が日本人選手として初めて出場しました。今大会ももちろん参加しています。

Q:参加チームはどうやって決まりますか?

イングランド「プレミアシップ」から上位6チーム、フランス「TOP14」から上位6チーム、アイルランド、スコットランド、ウェールズ、イタリアのクラブが参加する「Pro14」から7チームが前年度の成績をもとに選出されます。

また、前年度のチャンピオンズカップ優勝クラブは自動的に出場権を得ますが、所属リーグで参加資格を得た場合は、チャンピオンズカップの下部リーグに当たるチャレンジカップの優勝チーム、準優勝チーム、ベスト4のチームの順で出場権が与えられます。

いずれのチームも所属リーグで権利を得ていた場合は、チャンピオンズカップ優勝クラブのリーグの次点(例:プレミアであれば7位)のチームが繰り上がります。

ただ、2020-21シーズンはコロナウィルス感染拡大の影響で各リーグが中止や延期となったため、例外的にレギュレーションが異なります。プレミアシップから8チーム、TOP14から8チーム、Pro14から8チーム(中止前の順位)の計24チームが参加しています。

Q:今シーズンの参加チームを教えて下さい

イングランドのプレミアリーグからは、前回大会王者のチャンピオンの「エクセター・チーフス」「バース」「ブリストル・ベアーズ」「グロスター」「ハレクインズ」「ノーサンプトン・セインツ」「セール・シャークス」「ワスプス」が出場します。

フランスのTOP14からは前回大会準優勝の「ラシン92」「ボルドー」、松島選手所属の「クレルモン・オーヴェルニュ」「ラ・ロシェル」「リヨン」「モンペリエ」「トゥーロン」「トゥルーズ」が出場します。

Pro14からは「コナート」「レンスター」「マンスター」「アルスター」(いずれもアイルランド)、「エディンバラ」「グラスゴー・ウォーリアーズ」(いずれもスコットランド)、「ドラゴンズ」「スカーレッツ」(いずれもウェールズ)が出場します。

Q:大会の仕組みを教えて下さい

通常のシーズンは5プールに分かれ、ホーム&アウェイ方式でのリーグ戦を行い、各組1位の5チームと、各組2位のうち勝ち点の上位3チーム、計8チームが準々決勝進出となります。

準々決勝以降は一発勝負のノックアウト方式で行われます。決勝トーナメントはプールステージ上位チームにホームの優先権が与えられて、準決勝は上位チームの国の中立地、決勝は大会前に決定している中立地で行われます。

なお、今年の決勝は2021年5月22日にフランスのマルセイユにある「スタッド・ヴェロドローム」で開催されます。

ただ、こちらもコロナ禍の影響で2020-21シーズンはフォーマットが異なります。まず、昨シーズンの順位を下に、12チームずつ2つのプールに分け、各チームが同じプールの2チームとそれぞれホーム&アウェイで対戦します(同じリーグに所属しているチームとは対戦しません)。

プールAチーム一覧

◆プールA
レンスター、ワスプス、トゥーロン、ラ・ロシェル、スカーレッツ、ボルドー、バース、ノーサンプトン・セインツ、エディンバラ、セール・シャークス、ドラゴンズ、モンペリエ

プールBチーム一覧

◆プールB
リヨン、エクセター・チーフス、クレルモン・オーヴェルニュ、トゥールーズ、ラシン92、マンスター、コナート、アルスター、ブリストル・ベアーズ、ハリクインズ、グラスゴー・ウォーリアーズ、グロスター

各チームが4試合ずつを消化し、ポイント制で各プール上位4チーム、計8チームがプレーオフトーナメント(準々決勝)に進出します。また、各プール5~8位のチームはチャレンジカップへ回ります。

ポイントは、勝ち=4点、引き分け=2点で、ボーナスポイントとして、4トライ以上あげた場合=1点、7点差以下の負け=1点が加算されます。

もし2つ以上のチームが勝ち点で並んだ場合は、1得失点差、2総トライ数、3退場者の少なさ、4抽選の順で順位が決定されます。

Q:今回の優勝候補を教えて下さい。

プールAでは2018年度の世界最優秀選手で、アイルランドの司令塔SO(スタンドオフ)ジョナサン・セクストンが主将を務める「レンスター」、2019年W杯王者の南アフリカ代表LO(ロック)エベン・エツベス、イタリア代表NO8(ナンバーエイト)セルジョ・パリッセ、フランス代表SH(スクラムハーフ)バティスト・スランなどが所属する「トゥーロン」の2チームが有力です。

また、リーグで安定した力を見せている「ボルドー」がそれに続き、残りのチームが最後の1枠を巡る争いと予想されています。

プールBでは前回のファイナリストで、スコットランド代表FB(フルバック)のスチュアート・ホッグ、イングランド代表CTB(センター)ヘンリー・スレイドらが所属する「エクセター・チーフス」と、フランス代表SHマクシム・マシュノー、元オーストラリア代表CTBカートリー・ビールらがいる「ラシン92」が決勝トーナメント進出の有力候補です。

その2強に続き、「トゥルーズ」「リヨン」、そして松島が所属する「クレルモン・オーヴェルニュ」といったフランスのチームが追いかける混戦となりそうです。クレルモンはアイルランドの強豪「マンスター」との対戦がプレーオフ進出のカギを握っています。

優勝争いは「エクセター・チーフス」「レンスター」「ラシン92」が頭ひとつ抜けていますが、ノックアウトステージになれば、どのチームにも可能性はあると予想します。

Q:歴代の優勝チームを教えて下さい

フランスの「トゥルーズ」とアイルランドの「レンスター」がそれぞれ、最多の4回の優勝を果たしています。最近では、元日本代表FB(フルバック)五郎丸歩選手が以前所属していたフランスの「トゥーロン」、今シーズン、パナソニックに加入したLO(ロック)ジョージ・クルーズ、NECのSOアレックス・グッドといったイングランド代表経験者が所属していた「サラセンズ」(イングランド)がそれぞれ、3度戴冠しています。

昨シーズンはイングランドの「エクセター・チーフス」が初優勝しました。松島選手の所属する「クレルモン・オーヴェルニュ」は、2012/13、2014/15、2016/17シーズンと3回決勝の舞台を踏んでいますが、いずれも準優勝で、まだチャンピオンズカップを手にすることはできていません。

文:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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