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ラグビー コラム 2020年11月15日

【ハイライト動画あり】全勝対決、流通経済大学が昨年のリベンジを果たし日本大学を破る。ラグビー関東大学リーグ戦

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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5連勝の流通経済大学

10月4日(日)に開幕したラグビー関東大学リーグは、昨年度の「3強」、東海大学日本大学流通経済大学が開幕から4連勝を達成。そして、1週の休みを経て、11日14日(土)、埼玉・セナリオハウスフィールド三郷で、流通経済大学と日本大学が激突した。

ともにFW(フォワード)、BK(バックス)に能力の高い選手が揃っている両チーム。昨年の対戦はモール、スクラムを強みとしている日本大学が、34-28で勝利していた。日本大学のFW陣に、どこまで流通経済大学のFW陣が拮抗するか、はたまた上回れるのかが、1つの焦点だった。

流通経済大学は、先発は前節から3人のメンバーを交替した。相手のFW対策として、身長190cmのLO(ロック)アピサロメ・ボギドラウ(2年)が先発し、ベンチからNO8(ナンバーエイト)南太陽(2年)が昇格し、左WTB(ウィング)には堀井雄登(2年)がメンバー外から先発した。

日本大学は前節、ベンチメンバーだったPR(プロップ)シオネ・ハラシリ(3年)が先発し、FWに外国人選手を2人起用したことからWTB齋藤芳徳(4年)がスターターに名を連ねた。

午後4:00キックオフの試合は、序盤、日本大学が、1年生SH(スクラムハーフ)前川李蘭(目黒学院出身)のリードもありFW、BK一体となってボールを展開してペースをつかむ。

前半6分、日本大学が相手陣22m内まで攻め込み、ターンオーバーを許してしまったが、WTB齋藤(4年)が相手のロングパスをインターセプトし、そのまま抑え左中間にトライを挙げて、日本大学が7-0と先制する。

その後、日本大学は武器としているスクラムで相手の反則を誘うなど、らしさを見せたが、なかなか相手のディフェンスの前に追加点を挙げることができない。

すると流通経済大学はモールを軸にペースをつかみ、18分、SH野村悠(3年)からボールを受けたLOアピサロメ・ボギドラウが中央にトライ、FB(フルバック)河野竣太(3年)がゴールを決めて、7-7の同点に追いつく。

日本大学も24分、相手陣の22m内に入って負けじとモールを組むが、オブストラクションの判定でトライに結びつけることはできなかった。

すると試合は再び、流通経済大学のペーストなる。30分、相手の反則から敵陣奥深くのラインアウトのチャンスを得て、FWでゴール前までボールを運び、最後はSH野村のパスを受けたCTB(センター)ヴィリアメ・タカヤワ(4年)が押さえて、14-7と逆転する。

さらに、相手のラインアウトが乱れたところをSO(スタンドオフ)荒木龍介(3年)がターンオーバーしゴール前に攻め込む。そして38分、ゴール前のスクラムからNO8南太陽(2年)が中央に飛び込んで、21-7で前半を折り返した。

後半も勢いはリードしていた流通経済大学にあった。キックオフ直後、流通経済大学のLOアピサロメが抜けだし、相手陣22m内までボールを運ぶ。さらに4分、相手ボールのスクラムで反則を誘い、ゴール前でのラインアウトのチャンスを得て、モールを押し込み、再びNO8南が押さえて、26-7とリードを広げた。

何とかして得点を返したい日本大学だったが、得意のモールでトライは取れず、武器としているはずのスクラムで逆に、反則を重ねしまいペースをつかむことができなかった。流通経済大学はスクラムで優位に立つと、18分、ゴール前のモールからLOタマ・カペネ(3年)が左中間にトライ。ゴールも決まって、33-7としてほぼ勝負を決めた。

キックもランも好調を維持しているFB河野

26分、ようやく日本大学がこだわっていたモールから、HO(フッカー)藤村琉士(4年)が左端に押さえて、14-33と追い上げを見せた。しかし30分、流通経済大学もSH野村が持ち出してFB河野へパスし、河野がスピードを生かして、そのまま中央にトライ。ゴールも自身で決めて40-14とし、試合はそのままノーサイドを迎えた。

結果、FW戦で優位に戦った流通経済大学が昨年のリベンジを果たして、見事に無傷の開幕5連勝を達成した。MOM(マン・オブ・ザ・マッチ)は流通経済大学のLOアピサロメが選ばれ、「今日は応援ありがとうございました。次の試合も頑張ります!」と破顔した。

ラグビー 関東大学リーグ戦2020

【ハイライト】流通経済大学 vs. 日本大学

全勝対決に敗れた日本大学のWTB齋藤は「相手のプレッシャーに受けて自分たちの力を出せなかった。FWで圧倒できると想定していた部分が覆されてリズムに乗れなかった」と肩を落とした。

ただ、HO藤村キャプテンは「(敗因は)モールとスクラムが押せなかったことです。負けた後の僕たちは強いので見ていてください」と、11月21日(土)に行われる大東文化大学戦を見据えた。

開幕5連勝を達成した内山達二監督は「FW戦となると予想していて、前半からそういう戦いになったが、(相手のFWを)止め切った上で我々のラグビーができた。キャプテンを中心に非常に主体的に取り組んだ成果」と選手たちを称えた。

キャプテンのFL坂本侑翼(4年)も「FWが前半からハードワークし、身体を当て続け、自分たちのラグビーができたことが、勝因だと思います」と胸を張った。

流通経済大学は次戦の11月21日(土)、東京・秩父宮ラグビー場で、前年の王者・東海大学と対戦する。坂本キャプテンは「課題はありますが、1戦1戦、良くなっている。チームとして戦えるようになってきているので、ワンチームで必ず次の東海大学勝ちたい」と意気込んだ。

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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