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ラグビー コラム 2020年11月9日

目黒学院と早稲田実業が花園の切符をつかむ。ラグビー全国高校大会東京都予選決勝

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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11月8日(日)、東京・秩父宮ラグビー場で100回目を迎える「花園」こと、全国高校ラグビー大会の東京都大会決勝が行われた。

第1地区決勝は目黒学院が本郷を47-5で下し、3大会ぶり19回目の出場を決めた。また、第2地区決勝は早稲田実業が國學院久我山を30-7で倒して、2年ぶり7回目となる花園への切符を獲得した。

第1地区決勝は、2月の新人戦の東京都王者の目黒学院が有利と予想されていたが、その通り、序盤から目黒学院がその強さを発揮した。

ゲインを繰り返した目黒学院FL中村

目黒学院は前半1分、キャプテンSH(スクラムハーフ)飯島乾太、SO(スタンドオフ)小俣一樹(ともに3年)を中心に左右にボールを大きく動かし、身長185cm、体重106kgのPR(プロップ)シオネ・ポルテレ(2年)が右隅にトライ。難しい角度のゴールもSO小俣が決めて、7-0と先制する。

5分にはラインアウトモールからNO8(ナンバーエイト)佐野祐太(3年)が押さえて14-0とリードを広げる。13分、本郷にモールから1本返されたものの、アタックで前に出続けた目黒学院が、前半22分にLO(ロック)ソロモネ・フナキ(3年)、29分には林星安(2年)がトライを重ねて、28-5とリードして前半を折り返す。

展開力で勝負した本郷

後半、本郷もボールを積極的に動かし追加点を狙ったが、目黒学院のディフェンスの前に得点を挙げることができない。すると再び、流れは目黒学院に傾き、後半14分以降にLO川嶋凌太(2年)が2トライ。

さらに、7本中、6本のゴール決めたSO小俣がランで魅せてトライ奪取するなど、後半も3トライを挙げた目黒学院が47-5で快勝し、3大会ぶり19回目の花園出場を決めた。

目黒学院(写真:主催者提供)

目黒学院の竹内圭介監督は、「小さなミスもあったが、目黒らしいテンポの良いラグビーとフィジカルの強さが出せた」と言えば、SH飯島キャプテンは「自分たちのペースでできたので良い形になったと思います。自分たちの持ち味のフィジカルとか、基本プレーをしっかり全国(の舞台)でも通じるようにやっていきたい」と先を見据えた。

第2試合は、2月の新人戦3位の早稲田実業と、2位の國學院久我山が激突した。前半の序盤は國學院久我山がショートパスや、PR松原結生(2年)のランなどでリズムをつかむ。

先制トライを挙げた早実NO8高木

しかし、早稲田実業は相手のハイパントのキャッチミスから、ボールをつなぎ、NO8高木颯太(3年)が中央にトライ。キャプテンSO守屋大誠(3年)のゴールも決まって、早稲田実業が7-0とリードする。

その後は、早稲田実業の大谷寛監督が、「久我山は強くて重くて能力も高くて、(相手の)リズムでラグビーをさせてしまうと止まらないので、前に出て圧力をかけ、リズムを崩すことをやった」と振り返った通り、ディフェンスで前に出て相手に効果的なアタックを許さなかった。また、キックにもしっかり対応して、失点を許さない。

後半2トライを挙げたFB山下

すると22分、再び早稲田実業にチャンスがやってくる。相手ゴール前でボールをつなぎチャンスを得て、最後はSH清水翔大(3年)が左隅に飛び込んでトライ、難しい角度のゴールをSO守屋が決めて、14-0として前半を折り返した。

後半、先手を取ったのも早稲田実業だった。SO守屋のオフロードパスを受けたFB(フルバック)山下一吹(2年)が左中間に押さえてトライ。さらに14分にもSO守屋がPG(ペナルティゴール)を決めて22-0とリードを広げた。

後半25分、國學院久我山はラインアウトを起点にWTB(ウィング)吉田周平(3年)がトライを挙げたが、すでに時遅し。早稲田実業はロスタイムに、ラインブレイクしたFB山下が右中間に飛び込んで、ダメ押しとなるトライ。終わってみれば、早稲田実業が30-7で快勝し、2年ぶり7回目となる花園への切符を得た。

早稲田実業(写真:主催者提供)

大谷監督は、「キャプテン守屋を中心に練習できない間も、ミーティングやトレーニングを重ねて、常に決勝戦を目標に、そこから逆算して準備をしてきて、今持っている力はこの決勝の舞台で出せた」と選手たちを称えた。

キャプテンSO守屋は、「ディフェンスを、しっかり60分間やり続けることが勝利につながると思っていたので、徹底できた。2年前、花園で年を越せなかったので、今年はしっかりと花園で年越しできるように頑張りたい。頑張って鍛えます」と意気込んだ。

なお、今年度の花園は100回の記念大会のため、全国9ブロックに1枠ずつ花園出場権が与えられているため、決勝で敗れた本郷と國學院久我山は11月15日(日)に対戦し、勝者が東京代表として、埼玉を除いた関東の都県の2位チームが出場する関東ブロック予選に進出し、優勝すれば花園に出場することができる。

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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