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ラグビー コラム 2020年11月5日

全勝をキープした早稲田大学、難敵・筑波大学と対戦。ラグビー関東大学対抗戦

ラグビーレポート by 早稲田スポーツ新聞会
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11月1日に行われた帝京大学との大一番で見事な勝利を収め、関東大学対抗戦の開幕から全勝を維持する早稲田大学は次戦、中5日という過密スケジュールの中、筑波大学を迎え撃つ。

昨季、対抗戦では帝京大と同率の3位につけ、第4戦までの戦績は2勝2敗。開幕戦では前節、明治大学を劇的勝利で下した慶應義塾大学に土をつけるなど、強豪相手に互角以上の戦いを見せている。それだけに決して油断はできない相手で、今季対抗戦のダークホースと言っても良いだろう。

早大としてはこの筑波大から勝利をもぎ取り、残る早慶、早明戦に向けて弾みをつけたい。

けが人などの影響による流動的なメンバー編成にも関わらず、各試合で起用された選手が、それぞれの持ち味を発揮して順調に白星を重ねている早大フィフティーン。開幕から4試合を終えて、『1戦1戦成長していって日本一になる』というNO8(ナンバーエイト)丸尾崇真主将(文構4=東京・早実)の言葉通りに着実な成長を見せている。

帝京大学戦ではモールから2トライ

例年とは異なり、春夏に実戦を積めないまま迎えた青山学院大学との開幕戦では、相手の粘り強いディフェンスに思わぬ苦戦を強いられる。しかし、第4戦となった帝京大戦では合計体重で大きく上回る相手FWから2つのモールトライを奪い、スクラムにおいても高い修正能力を示した。

キックパスや変則的なラインアウトで相手の隙を突くプレーも随所で見られ、多彩なアタックからトライを量産している。さらに、好調のチームを支える要因として、今年から赤黒の主力として戦う下級生の存在が挙げられる。

トライを重ねるWTB槇瑛人

日本体育大学戦で2トライを挙げるなど、自身の理想とする「得点力のあるスクラムハーフ」を体現しているSH(スクラムハーフ)小西泰聖(スポ2=神奈川・桐蔭学園)や、ここまで3試合に先発し、3トライを挙げているWTB(ウィング)槇瑛人(スポ2=東京・国学院久我山)。

1年生ながら赤黒を身にまとい、非凡な突破力を見せるFL(フランカー)村田陣悟(スポ1=京都成章)など、若い力の躍動がチームにより一層の厚みを与えている。

前節の帝京大戦で対抗戦初出場、2トライを挙げ、MOM(マン・オブ・ザ・マッチ)にも選ばれたFL坪郷智輝(法4=埼玉・川越東)や、今試合SO(スタンドオフ)として選出された河瀬諒介(スポ3=大阪・東海大仰星)にも注目が集まる。

対する筑波大陣営。開幕の慶大戦に30-19で快勝し、幸先良くスタートを切った筑波大は、続く明大、帝京大に対しても、簡単には相手に主導権を握らせない緊迫した展開を見せた。

そんな今季の筑波大を語る上で欠かすことができないのは、スピードとパワーを併せ持ったBK(バックス)陣の存在だろう。1年生ながら開幕戦に先発し、強烈なジャッカルや、巧みなオフロードパスで存在感を見せつけたCTB(センター)谷川隼大や、同試合でMOMに選出された2年生の俊足FB(フルバック)/WTB植村陽彦の突破力には目を見張るものがある。

無論、従来の持ち味であるディフェンス力も健在だ。惜しくも黒星を喫した試合においても、フィジカルで勝る相手に対して、スクラムやブレイクダウンで優勢に立つ場面が見られた。高いスキルを誇るFW(フォワード)とBKの連携が噛み合えば、早大の脅威となることは間違いない。

2年ぶりの対抗戦制覇、全国大学選手権の連覇を狙う早大にとって筑波大戦は絶対に負けられない1戦となる。開幕から強豪との対戦が続いた筑波大も試合を重ねるごとに着実に力を着けてきており、虎視眈々(こしたんたん)と優勝を狙っている。

力強い筑波大ディフェンスに早大FWがどこまで対応できるかが鍵となるだろう。帝京大、明大の黒星により、さらに混戦を極めることが予想される対抗戦。両者の熱い戦いに期待したい。

文:安岡菜月/写真:安岡菜月、橋口遼太郎(早稲田スポーツ新聞会)

早稲田スポーツ新聞会

早稲田スポーツ新聞会

1959(昭和34)年創刊。人気の野球、ラグビーを中心に早大体育会44部をくまなく取材し、年12回の新聞発行およびWebやSNSによる情報発信を行う。現在部員170名で活動。»早スポHP»Twitter»Facebook

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