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ラグビー関東大学リーグ戦の第4節は10月31日(土)に東京・秩父宮ラグビー場で2試合、11月3日(祝・火)に東京・駒沢陸上競技場で2試合が行われた。開幕から3連勝していた昨年王者の東海大学、昨年2位の日本大学、昨年3位の流通経済大学が無傷の4連勝を達成した。
【関東大学リーグ戦 第4節結果】
◆10月31日(土)
○日本大学 35-22 法政大学 MOM:WTB齋藤芳徳(日本)
○東海大学 85-0 専修大学 MOM:CTB杉浦拓実(東海)
◆11月3日(火・祝)
○大東文化大学 31-26 関東学院大学 MOM:FB鈴木匠(大東文化)
○流通経済大学 64-7 中央大学 MOM:WTB中西海斗(流通経済)
10月31日(土)、東京・秩父宮ラグビー場の1試合目は日本大学vs.法政大学が行われた。ともに大学選手権出場に向けて「負けられない試合」という位置づけ、開始早々から気合いが入っていた。
先制したのは1勝2敗の法政大学だった。前半17分、相手の反則からクイックリスタートし、ルーキーWTB(ウィング)石岡玲英(御所実業)が足にかけたボールを、共同キャプテンの1人、FB(フルバック)根塚洸雅が押さえてトライ(7-0)。
今季はWTBで躍動している日本大学の水間
しかし、FWの接点での激しさ、セットプレーで日本大学がプレッシャーをかけてリズムをつかみ、31分、もともとFW(フォワード)だったWTB水間夢翔(2年)が飛び込んでトライ。さらにモールから、1年生FL(フランカー)佐川奨茉(佐野日大)が押さえて14-7と逆転して前半を終えた。
後半序盤、法政大学も攻め込むが、タッチキックのミスなどで得点を挙げることができなかった。すると再び日本大学ペースとなり、後半11分に佐川が2つ目のトライを挙げると、15分、37分、途中出場ながらMOM(マン・オブ・ザ・マッチ)に輝いたWTB齋藤芳徳の2トライを挙げる活躍もあり、35-12と大きくリードした。
法政大学もロスタイムに2トライを返したが万事休す。5トライを挙げた日本大学が35-22で勝利。日本大学のキャプテンHO(フッカー)藤村琉士(4年)は、「しっかりとディフェンスで相手のアタックを止めることができて、走ってハードワークし続けたことが勝因」と胸を張った。
ラグビー 関東大学リーグ戦2020
【ハイライト】日本大学 vs. 法政大学
秩父宮ラグビー場では前年の王者・東海大学が、昨年5位の専修大学の挑戦を受けた。開始2分、東海大学は、LO(ロック)ワイサケ・ララトゥブア(2年)が相手のキックをチャージし、そのままトライを挙げてペースをつかんだ。
1年生SO(スタンドオフ)武藤ゆらぎ(東海大仰星)もランでブレイクしつつ、しっかりと落ち着いてゲームメイクし、チームをリードした。すると8分にはMOMに輝いたCTB(センター)杉浦拓実(4年)、13分には1年のWTB谷口宜顕(東海大仰星)がトライ。さらにFB酒井亮治(3年)が2トライを重ねて、前半だけで5トライを挙げた東海大学が、35-0で折り返す。
先制トライを挙げた東海大LOララトゥブア
後半も東海大学が猛攻を見せる。WTBポロメア・カタ、NO8(ナンバーエイト)アフ・オフィナ(ともに東海大福岡)、FB谷口宜顕(東海大仰星)といったルーキーの3トライを含む8トライを重ねて、守備でもしっかり前に出て相手の展開を封じてトライを許さなかった。結局、13トライを挙げた東海大学85-0で快勝した。
大勝にも東海大学のキャプテンNO8吉田大亮(4年)は「まだまだ、FWのセットで取り切れない、ディテールができていないところあって、ゲームを(上手く)運べないところがあった。次の試合に勝つために、明日から地に足着けて頑張っていきたい」と先を見据えた。
11月3日(祝・火)には駒沢陸上競技場で2試合が行われた。1試合目は今シーズン、まだ白星のない昨年4位の大東文化大学と、昇格組の関東学院大学が対戦した。
試合はいきなり動く。キックオフから大東文化大学がプレッシャーをかけ、ゴール前のスクラムのチャンスを得て、2分、NO8サイモニ・ヴニランギ(2年)がトライを挙げて7-0とリード。
その後、前半13分には関東学院大学はWTB福士萌起(4年)が左隅に押さえると、35分には大東文化大学はFL泉壮典(3年)がトライを挙げて、前半は大東文化大学が14-5とリードした。
後半、BK(バックス)で積極的に展開した大東文化大が6分、11分とMOM(マン・オブ・ザ・マッチ)に輝いたFB鈴木匠(4年)がトライを挙げて、28-5と大きくリードする。しかし、試合は大東文化大学のNO8ヴニランギが危険なタックルでレッドカードで退場すると、数的有利になった関東学院大学ペースとなる。
25分、モールからHO岡輝剛(4年)がトライを挙げると、直後の27分にはWTB福士がライン際を突破しトライして9点差に迫る。大東文化大学もPG(ペナルティゴール)を決めて、再び12点差としたが、37分にWTB福士がハットトリックとなるトライを挙げて、関東学院大学が26-31と追い上げる。
関東学院大学はロスタイム、常に優勢だったスクラムで、自陣でペナルティを得る。その後、スクラムにこだわり攻め続けて、ロスタイム8分過ぎ、大東文化大学はPR四ツ屋勇樹(4年)が反則の繰り返しでシンビン(10分間の一時的退室)となり、13人となる。
2人多くなった関東学院大学はスクラムでペナルティを得ては、BKがキックを使って攻め込むがトライに結びつけることができず、最後は大東文化大学がスクラムで反則を犯さずしっかりヒットし、ロスタイム14分、最後はジャッカルを決めてノーサイド。
後半54分、最後はディフェンスで粘った大東文化大
結局、大東文化大学が31-26で今シーズン、初勝利を飾った。一方の関東学院大学は開幕4連敗となった。
最後は13人になっても、なんとか勝利した大東文化大学の日下唯志監督は「退場者が出て相手のペースになり、こちらのペースに戻すことができなかった。最後のスクラム、ディフェンスで踏ん張ってくれた学生に感謝したい」と選手たちを称えた。
駒沢陸上競技場の2試合目は、開幕3連勝の流通経済大学に昨年8位の中央大学がチャレンジした。序盤、流通経済大学は中央大学の前に出るディフェンスの前に、なかなかボールがつながらず、得点を挙げることができなかった。
ゲームが動いたのは前半21分のことだった。ボールを大きく左に展開し、最後は1年のFL篠澤輝がトライを挙げて7-0と先制する。キャプテンのFL坂本侑翼(4年)がチームに「丁寧なラグビーをしよう」と声をかけると、流通経済大学はさらに調子を上げる。
29分にFB河野竣太(3年)、37分にはシオネ・リクアタ、ロスタイムにはLOタマ・カペネがトライを重ねて26-0で前半を折り返した。後半も流通経済大学ペースは変わらず、後半4分には右サイドでWTB中西海斗(3年)が鋭いステップからインゴールを陥れる。
さらに16分、21分には途中出場のCTBイノケ・ブルア(3年)がトライを重ね、24分にはFB河野がこの試合2本目、ロスタイムにはWTBブルアがハットトリックとなる3本目のトライを挙げるなど、6トライの猛攻を見せた。中央大学は32分にモールから1本返すのがやっとだった。
MOMに輝いた流通経済大WTB中西
試合は結局、10本のトライを挙げた流通経済大学が68-7で快勝。MOMには流通経済大学のWTB中西が選出された。流通経済大学のFL坂本キャプテンは「ダイナミックラグビーを体現しよう臨んだ。前半最初は取り切れず、相手のプレッシャーを受けて焦ってしまった」と開幕4連勝にも、先を見据えて反省を口にした。中央大学は1分3敗となった。
今年、関東大学リーグ戦から大学選手権に出場できるのは3校のみ。開幕から4連勝を飾った東海大学、日本大学、流通経済大学が大学選手権出場に大きく前進した。
【関東大学リーグ戦 第5節 試合予定】
◆11月14日(土)
・13:00 関東学院大学 vs. 専修大 @セナリオH三郷(無観客)
・16:00 流通経済大学 vs. 日本大学 @セナリオH三郷(無観客)
◆11月15日(日)
・11:30 法政大学 vs. 中央大学 @セナリオH三郷(無観客)
・14:30 大東文化大学 vs. 東海大学 @セナリオH三郷(無観客)
文/写真:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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