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ラグビー コラム 2020年11月2日

立命館大学、「Hungry Arrow」で関西の頂きを射抜く。ラグビー関西大学リーグチーム紹介

ラグビーレポート by 立命スポーツ編集局
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関西大学ラグビーAリーグが11月7日(土)に開幕する。当初は新型コロナウイルスの影響により、公式戦としての開催が危ぶまれていた。

しかし、例年の8チームによる総当たり方式ではなく、昨年の成績をもとに4チームずつの2リーグで総当たり戦を行い、両リーグの同じ順位同士が対戦し、最終順位を決める形となった。

庄司主将率いる立命館が関西優勝を目指す

公式戦開催が決まり、主将のNO8(ナンバーエイト)庄司拓馬(済4・東海大仰星)は「素直に嬉しかったです。僕も含め、チーム全体もリーグが中止になるという覚悟を決めていました。それがいい形になって感謝していますし、大会が開催されることが当たり前じゃないということを再確認しました」と感謝の意を述べた。

昨年は開幕からの不振が響き、目標としていた「全国大学選手権ベスト8」に遠く及ばず、2勝5敗のリーグ戦6位に終わってしまった。「(昨年は)4回生を勝ちに導くために練習や試合に取り組んだが、結果に繋ぐことができず悔しい思いをした」と庄司は感情を露わにした。

そこで掲げた今年の目標は「関西優勝」。まずは関西リーグで優勝を果たし、選手権出場を目指す。スローガンは「Hungry Arrow」。「Hungry」には熱量やハードワーク、「Arrow」には一体感の意味が込められている。チームがまとまり一体感を持って、目標である関西優勝を掴みに行く。

副主将のSH(スクラムハーフ)松本涼志(済4・立命館宇治)は「昨シーズンは大学選手権に出れず、不甲斐ない思いをしました。今年こそは関西優勝という目標を遂げて、選手権に繋げていきたいと思います」と雪辱を誓った。

リーグ開幕に先立ち行われている交流試合では京都産業大学、天理大学と対戦した。京産大はリーグ開幕戦で戦う相手。強力なFW(フォワード)陣を中心に積極果敢な攻撃スタイルは今年も健在だ。立命館としては何としてでも勝利を収め、京産大に嫌なイメージを植え付けたいところだった。

しかし、前半から京産大のFW陣が躍動し、点差をつけられてしまう。巻き返しを狙う立命館大学は、スクラムで相手陣営に攻め込むが、中々点を奪えない。後半に、CTB(センター)間瀬陽紀(スポ2・深谷)と、HO(フッカー)島田久満(済4・東海大仰星)がトライを決めるも万事休す。12-35と白星とはならなかった。

天理大戦でトライを狙うWTB間瀬陽紀

1週間後に行われた天理大戦。前半から天理大の猛攻を受け失点するも、この試合はディフェンス陣が光る。前半は得点を奪えなかったが、立命館の攻撃的ディフェンスで相手の反則を誘う。

後半7分、ゴール前左中間ラックからSH北村瞬太郎(済1・國學院栃木)がCTB木田晴斗(情理3・関西大倉)へとボール繋ぎ、左中間にトライを決める。SO(スタンドオフ)江良楓(スポ3・大阪桐蔭)のコンバージョンゴールも決まり、得点を奪う。

さらに、41分にはハーフウェイライン左ラックから右へ展開し、途中出場のWTB(ウィング)藤井健太郎(済3・伏見工業)が持ち味のスピードを活かし、相手を振り切る。最後は右中間へ押し込み得点を決めた。結果として、12-35と敗北を喫したが、ディフェンス陣を中心に天理大の得点機会を幾度となく防ぎ、収穫のある試合となった。

試合後、中林正一監督は「入り10分のところで、自分たちのミスやペナルティを与えてしまい、トライを決められたところが良くなかったです。いいディフェンスもあり、相手の攻撃を食い止めるところもあったが、まだまだ課題は多いです」と試合を振り返った。

主将の庄司は「(京産大戦の反省を活かし)入りの20分を出し切ってもいいから、思いっきり戦うようにチームとして戦略を立てました。入りとしては、ミスが続いて自分達の流れにはならなかったですが、気持ちのところで前に出ようとする姿勢は80分通して続けることはできたと思います」と好感触を得たようだった。

リーグ戦へ向け、どういった面を改善していきたいかを聞くと、「今日の試合(天理大戦)は敵陣に入り、得点を決めきれないシーンが多かったです。また、簡単なペナルティで失点に繋がり、チームの流れを止めてしまうこともありました。得点できるところでしっかり決めきることとペナルティを少なくする。この2点が今後の課題になってくると思います」と応えた。

立命館の初戦は11月8日(日)。対戦相手の京産大は先述したように強力なFW陣が一際優れたチーム。交流試合では、敗戦を喫したが、天理大戦で魅せたディフェンス力を発揮すれば必ず勝機はあるはずだ。

副主将の島田は「(京産大は)FWが手強いチームなので、その強みを打ち消して、僕らが全面的にFWとしての役割を全うしたいと思います」と決意を示した。庄司も「相手のプレーを伺うのではなく、今年やってきたことを出し尽くせば勝つチャンスはあると思います」と前を向いている。

庄司キャプテン率いる立命館。勝利に飢えた(hungry)1本の矢(Arrow)となり、関西の頂へ突き刺され。

文/写真:福清真人(立命スポーツ編集局)

立命スポーツ編集局

立命スポーツ編集局

立命スポーツ編集局では立命館大学体育会の活躍を多くの人に知ってもらえるよう、週末を中心とした取材活動や、定期的な新聞・号外の発行、HP記事の掲載を行っています。取材した試合の速報はTwitterで、写真はFacebookでそれぞれ配信しています。公式サイト

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