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ラグビー コラム 2020年10月30日

早稲田大学、帝京大学と秩父宮で全勝対決。ラグビー関東大学対抗戦

ラグビーレポート by 早稲田スポーツ新聞会
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ラグビー関東大学対抗戦第4戦、早稲田大学にとって今大会1つ目のヤマ場がやってきた。

相手は早大同様、ここまで3戦3勝の帝京大学。昨季はラストワンプレーでSH(スクラムハーフ)齋藤直人(令2スポ卒=現サントリー)がトライしたことにより、劇的な勝利を手にしたことが記憶に新しい。

春夏の試合がことごとく中止になり、今季帝京大とは初対戦となる。ここまで無傷の3連勝を飾るのは、明治大学、早大、そして帝京大のみ。対抗戦優勝へ向けて負けるわけにはいかない。大一番が今始まろうとしている。

『BK(バックス)の早稲田』と言われるように、早大のBKは今年もタレント揃い。ここまでの3試合では13人もの選手がBKとして出場。しかし、メンバーは流動的だ。

昨年の優勝メンバーであるFB(フルバック)河瀬諒介(スポ3=大阪・東海大仰星)は今試合で今季初めてのベンチ入りをしたものの、いまだスタメンに名を連ねていない。

先発を続けるSO吉村紘

3試合全てでスタメン出場を果たしたBKは、SO(スタンドオフ)吉村紘(スポ2=東福岡)とWTB(ウィング)古賀由教(スポ4=東福岡)の2人だけ。このヤマ場で、相良南海夫監督(平4政経卒=東京・早大学院)が敷いた布陣は、どのような試合を展開するのか。今後のメンバー争いも含めて、期待が高まる。

FW(フォワード)は「実力差がある中で、しっかりスクラムの部分はコントロールできた」とPR(プロップ)小林賢太(スポ3=東福岡)が語るように、調子が上がってきている。「FW戦で負けないということを意識して良い対策をし、自分たちの強みをさらに強化できるようにやっていけたら」と小林。

修正を繰り返し、準備に不足はない。スクラムを組む8人の中で、4人は昨年の優勝メンバーであり、経験も十分。今試合で初めて対抗戦のスタメンを勝ち取ったFL(フランカー)坪郷智輝(法4=埼玉・川越東)にも注目が集まる。

4年生のLO(ロック)下川甲嗣

前試合の日本体育大学戦ではモールからトライを取るなど、FWが主体的に得点を重ねていくシーンも見られた。フィジカルの強い帝京大を相手に油断はできないが、『スクラムの弱い早稲田』とはもう言わせない。

一方の帝京大は、かつて2009年から2017年まで、全国大学選手権9連覇という偉業を成し遂げたチームだ。ここ2シーズンは優勝から遠ざかっているものの、多くのけが人を出し苦しんだ昨季とは異なり、万全の状態で臨む今大会。

昨季の早大戦に出場した15人のうち、12人は今年も現役である。1番の脅威はスクラムだ。2人の外国人留学生を含むFW陣に力負けしないことが重要である。

ここまでの日体大戦、筑波大学戦、青山学院大学戦を危なげなく勝利しており、前試合の青学大戦のスコアは122-0。18トライで完封と相手を圧倒した。

今年の4年生は優勝を知る最後の学年。優勝への思いは強い。3試合を自身の練習グラウンドである東京・百草グラウンドで戦ってきた帝京大は、大きな思いを胸に東京・秩父宮ラグビー場に姿を現す。

どちらにとっても負けられないこの一戦。今年の帝京大は、早大にとって例年以上に強敵であることは容易に想像できる。多くの人々が注目し、チケットは即日完売という人気ぶりだ。

今季の意気込みとして、「一戦一戦成長していって日本一になる」とNO8(ナンバーエイト)丸尾崇真主将(文構4=東京・早実)が話すように、前試合からの成長が勝利への鍵である。

秩父宮ラグビー場がどれほどの熱気に包まれるのか。フィールドでどんな熱い戦いが繰り広げられるのか。この大一番を決して見逃してはならない。

文:内海日和/写真:細井万里男、初見香菜子(早稲田スポーツ新聞会)

早稲田スポーツ新聞会

早稲田スポーツ新聞会

1959(昭和34)年創刊。人気の野球、ラグビーを中心に早大体育会44部をくまなく取材し、年12回の新聞発行およびWebやSNSによる情報発信を行う。現在部員170名で活動。»早スポHP»Twitter»Facebook

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