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ラグビー コラム 2020年10月30日

ブルズvs.ストーマーズ、激戦必至の「南北ダービー」。スーパーラグビー2020 南アフリカ

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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10月9日(金)に開幕した南アフリカの国内大会「スーパーラグビー・アンロックド」は今週、早くも折り返しの第4節に入り、10月31日(土)には、ブルズvs.ストーマーズ、南アフリカの「南北(North-South)ダービー」が行われる。

ブルズは、開幕戦はホームでグリクアスに30-23と勝利したが、第2節はチーターズを終盤に追い上げたが17-19と惜敗。しかし、先週のシャークス戦では、CTB(センター)ステッドマン・ガンス、FL(フランカー)マルコ・ファン ステーデンがそれぞれ2トライを挙げるなど6トライを挙げて快勝し、2勝1敗、勝ち点10で首位に立っている。

2勝1敗で首位のブルズ

ブルズのジェイク・ホワイト監督(ディレクターオブラグビー)は、ストーマーズ戦に向けて、前節から1名の変更に留めた。

FW(フォワード)は、スプリングボクスのベテランPR(プロップ)トレヴァー・ニャカネが先発に復帰、左PRジャック・ファンルーエン、HO(フッカー)ヨハン・グロベラーと第1列を構成する。先週、先発したPRマルセル・ファンデルメルヴァはベンチに回った。

LO(ロック)は日本のトヨタ自動車でもプレーしているジェイソン・ジェンキンスと、22歳のジュニア・スプリングボクスである、ルアン・ノーキア。FLはマルコ・ファン ステーデンと、先週に引き続き21歳のエルライ・ロウがコンビを組み、NO8(ナンバーエイト)は前節のMOM(マン・オブ・ザ・マッチ)となった、スプリングボクス経験豊富なキャプテンのドゥエイン・フェルミューレンが務める。

BK(バックス)はSH(スクラムハーフ)イヴァン・ファンセイルが、36歳のベテランSO(スタンドオフ)モルネ・ステインとハーフ団を組む。CTBはコーナル・ヘンドリクスと、先週2トライを挙げた「ブリッツボッカ」(7人制ラグビーの南アフリカ代表)でもあるステッドマン・ガンス。

WTB(ウィング)は7人制でもプレーするカート・リー・アレンテゼと、トラビス・イズマイエル。21歳の新人デイヴィッド・クリエルがFB(フルバック)として引き続き先発する。

ホワイト監督は「ストーマーズ戦は、私たちの力を測る一戦となるし、必ず勝たなくてはならない。先週は快勝したが、今回はチーターズ戦のように必死にもがいて、厳しい戦いを強いられることになるだろう」と先を見据えた。

連勝スタートとのストーマーズ

一方、アウェイのストーマーズは、開幕節はBYE(休みの週)で、チーム初戦となる第2節のライオンズ戦は、競り合った展開からライオンズを23-17で振り切り、先週はアウェイでピューマズに後半連続トライを挙げるなど6トライを挙げて、42-37と大逆転勝利。連勝で勝ち点8の3位につけている。

ジョン・ドブソンHC(ヘッドコーチ)は先週のピューマズ戦からFW3名、BK1名の先発を入れ替えた。

FWは前節、南アフリカ代表のPRスティーブン・キッツォフがコロナウィルス感染者の濃厚接触者の疑いがあったため欠場したが、この試合で復帰してゲームキャプテンを務める。HOはボンギ・ンボナンビ、3番にはフランス・マルハーバと、3人全員が昨年のワールドカップ優勝メンバーという強力なフロントローで臨む。

LOは22歳のサラマン・モエラットと、前節先発したクリス・ファンセールに代わってJD・シッカーリングが入った。バックローは太腿のケガで欠場する主将のシヤ・コリシに替わって、FLヤコ・クッツェーがアーンスト・ファンラインとコンビを組み、NO8はジュアルノ・オーハスタスが務める。

BKはSHハーシェル・ヤンチースと、先発復帰したSOダミアン・ヴィレムセの南アフリカ代表の若いハーフ団がゲームをコントロール。

CTBは21歳のリカス・プレトリアスと、25歳のダニエル・デュプレッシーの2人、WTBがレオリン・ザスとエドウィル・ファンデルメルヴェ、FBにはスプリングボクスのウォリック・ヘラントと、全員25歳以下の若いメンバーで構成された。

ドブソンHCは「両者の対戦は南アフリカラグビーの1つのハイライトなので、とても楽しみ。私たちが応援してくれるファンのためにプレーしていることを示す良いチャンスですし、結果を出す自信もあります」と力強く語った。

FW、BKともに強力な布陣で臨む両チーム。まずはFW戦が焦点の1つになろう。そして、BKの得点力もあるだけに、トライの応酬となることも予想される。

中断前の今年のスーパーラグビーでは、ストーマーズがホームで13-0と快勝しており、ブルズとしてはホームでしっかりとリベンジを果たしたい。逆にストーマーズはアウェイでもブルズを倒して、優勝争いにしっかり絡んでいきたい。

強力なFWと才能豊かなBKが揃った両者のプライドがぶつかり合う注目の一戦は、プレトリアのロフタス・ヴァースフェルドでキックオフされ、10月31日(土)深夜1:50から、J SPORTS 1で生中継、J SPORTSオンデマンドでLIVE配信される。

文:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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