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ラグビー コラム 2020年10月22日

姫野和樹、「もっともっと強く」なるためハイランダーズへ移籍

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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2021シーズンはスーパーラグビーに舞台を移す

来年、スーパーラグビーのハイランダーズ(ニュージーランド)への挑戦が決まった姫野和樹選手(トヨタ自動車ヴェルブリッツ)が、10月22日(木)にオンラインで記者会見を開いた。

まず、姫野は2021年にトップリーグではなく、スーパーラグビーのハイランダーズに挑戦しようとしたきっかけについて口を開いた。

昨年のラグビーワールドカップで大きく成長したバックローは、「自分の夢であるラグビーを、日本になくてはならない存在したい思いがあるので、そういった自分の夢を叶えるためにも、自分が海外挑戦のチャンスをつかむことによって、日本ラグビーに大きなものもたらすと思うと考えている。

また、あちらで活躍することで選手や子どもたちが、僕のプレーを見て勇気や感動を感じてもらいたいと思いましたし、自分の成長という点で、居心地のいい日本を離れてハングリーにプレーすること必要だと感じたので、海外でのプレーを選びました」と真っ直ぐ前を向いた。

昔から海外に行きたいという思いがあったが、やはりワールドカップという舞台を経験して、その思いがより大きくなったという。

「(準々決勝の)南アフリカ代表戦まで、コンディションが維持できなかった。あれだけレベルの高いゲームを1週間、1週間、こなしていくのも初めての体験だった。南アフリカ代表戦は満身創痍だったのもありますし、自分プレーができなかったこともある」。

「もっともっと強くなりたいという向上心がすごく強くなりました。スーパーラグビーというレベルの高いリーグで、毎週、戦ってタフになることはすごく大きなメリットがあると思い、スーパーラグビーに行くことを決めました」。

姫野はトヨタ自動車のコーチ陣や、日本代表のコーチ陣にアドバイスを求めたという。当然、トヨタ自動車のコーチ陣からは「(オーストラリア代表のマイケル・)フーパーも加入するし、今後も海外挑戦のチャンスがあるから残ってほしい」と言われたという。

ただ、代表選手の海外挑戦を後押ししている日本代表ジェイミー・ジョセフHC(ヘッドコーチ)からは「来シーズンから日本代表の活動が大きくなるから、そういったときに不在となるのは嫌だな。今シーズンに(海外に)行ってほしい」と言われたという。

また、海外のスーパーラグビー組の先輩にあたる日本代表のチームメイトにも相談した。姫野は「(キャプテンの)リーチ(マイケル)さんからは、姫野ならやれるから行くべきだと言われて、(かつてレベルズでプレーした)堀江(翔太)さんやいろんな選手に後押ししていただいた」。

「僕的には(2022年1月の)来シーズンから新リーグ始まりますし、今シーズンがチャンスかなと思い、このタイミングにした。僕自身もどこか(海外に)行きたいと打診していて、ハイランダーズ側からオファーをいただいた」と話した。

なぜ姫野はニュージーランド、そして中でもハイランダーズのクラブを選択したのか。まず姫野は「(スーパーラグビーは)すごくレベルが高いのが率直なイメージです。(スーパーラグビーのニュージーランド国内大会である)アオテアロアを見てもそうですし、自分に持っていないものを持っている選手が多いというふうにすごく感じました」と説明した。

そして、ハイランダーズを選んだのは、日本代表のコーチで来シーズン、再びハイランダーズの指揮官を兼ねることになったトニー・ブラウンの存在があった。「僕にとっては、やはりブラウニーがいることが、ハイランダーズを選んだ理由の1つ。僕の足りないものをブラウニーは知っていると思う。さらに伸ばすには僕のことを理解している人がいるのがすごく大きい」。

スーパーラグビーで、どんなところを成長させたいかと聞かれて、姫野は「1つは英語能力伸ばしたい部分ではありますし、プレーのところだと、オフロードパスのスキルやサポートコースなど、ニュージーランドの選手たちに見えていて、僕には見えてない部分を伸ばしたい」。

スーパーラグビーでさらなる成長を目指す

「ボールキャリアやブレイクダウン、タックルなど自分の強みと、そして弱みをしっかり理解して、強みを伸ばしつつ、自分の持っていないものも手に入れるという形でやっていきたい」と話した。

また、姫野選手の代名詞となったブレイクダウンでボールを奪う「ジャッカル」もスーパーラグビーで披露したいかと聞かれ、「(ジャッカルは)自分の強みではあります。ニュージーランドにもジャッカル上手い選手多いので、(スキルを)吸収できますし、大きい選手がたくさんいるので、そういった選手からもボールが取れるか試したい部分もあります」と腕を撫した。

また、ポジションに特にこだわりはなく、「試合を出ることを優先したい」と語気を強め、目標を聞かれると、「スーパーラグビーでの優勝と、全試合に出場すること」の2つを掲げた。

そして、「自分のパッション、リーダーシップをニュージーランドで発揮できるように、プレーだけでなく、リーダーとして引っ張っていけるような、そういった存在になっていきたい」と今から意気込んだ。

2022年1月に開幕予定の日本の新リーグに姫野は再び、トヨタ自動車に戻ってくる。その前に、来年の夏にはラグビー日本代表の主力として一回りも二回りも成長した姫野和樹の姿を日本で見られることを楽しみに待ちたい。

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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