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ラグビー コラム 2020年10月19日

【ハイライト動画あり】南ア代表エルトン・ヤンチースがチーム最多得点!スター軍団ストーマーズを苦しめる。スーパーラグビー2020南アフリカ

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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司令塔として、また主将として大活躍したエルトン・ヤンチース(ライオンズ)

2019年ワールドカップ(W杯)南アフリカ代表、SOエルトン・ヤンチースが躍動した。

第2節を迎えた南アフリカ国内大会の「スーパーラグビー(SR)アンロックト」。

10月17日(土)は大会初戦となるストーマーズが、地元ケープタウンに1敗のライオンズを迎えた。

ストーマーズは先発メンバーにFLシヤ・コリシ主将を含む7人の19年W杯代表を並べ、さながらスター軍団の陣容。

一方、ライオンズの19年W杯メンバーはキャプテンを務めるSOヤンチースのみ。タレントでは後手を踏むライオンズが、敵地でスター軍団の撃破にチャレンジするという構図になった。

しかし冴え渡ったのは、8月に30歳になったヤンチースの技巧だった。

日本のNTTコミュニケーションズで14年から4季プレーした経験を持つヤンチースは、正確なハンドリング、キックに定評のあるレフティー。

19年W杯はSOハンドレ・ポラードの控えに回る形だったが、1次リーグのナミビア戦、カナダ戦の全2試合に先発出場した。

SRではライオンズの絶対的司令塔として、16年シーズンから3季連続の準優勝に貢献。

しかしチームはその後主力だったHOマルコム・マークス(クボタ)らが不在となり戦力ダウン。そんな中、SOヤンチースは準優勝を知る司令塔として、また主将として、名実ともにライオンズを牽引する立場となった。

先制トライは、そんなSOヤンチースのアシストが光った。

両軍がペナルティーゴール(PG)を決め合い、3-3で迎えた前半10分。

ライオンズは自陣22m内からでも果敢に攻める持ち前の展開ラグビーで、SOヤンチースが絶妙なタイミングで左展開。

左隅のラインブレイクをアシストすると、さらにサポートランからラストパスも演出して先制トライが生まれた。みずからもゴールも決めて10-3とリードを得る。

SRアンロックトで初戦となるストーマーズは、スクラムこそ優勢だが、フィールドプレーでは攻守の連携ミス、ハンドリングエラーが多発。効果的に敵陣に進むことができない。

【ハイライト】ストーマーズ vs. ライオンズ

【ハイライト】ストーマーズ vs. ライオンズ|スーパーラグビー2020 南アフリカ ラウンド2

するとライオンズは前半30分、キックカウンターから敵陣に入ると、右展開からSOヤンチースがクロスキックと見せかけてパス。

ストーマーズの守備を惑わせると、ブルズから移籍のCTBバーガー・オーデンドールが独走トライ。しかしここは直前のスローフォワードでノートライ判定となった。

するとストーマーズが徐々に本領を発揮する。

PGを追加して4点差(6-10)としていたストーマーズは後半10分。

21歳のCTBリカス・プレトリアスが、相手SOヤンチースのパスをインターセプト。約60メートルを独走する逆転トライ(ゴール成功)で、16-10とリードを奪い返した。

勢いに乗るストーマーズは強力FWでさらに攻勢。

前半から優勢だったスクラムでペナルティを奪うと、後半24分、FWのユニット攻撃でじわじわと前進し、最後はCTBダニエル・デュプレッシーが左中間にフィニッシュ。23-10とリードを拡大した。

しかし今季初勝利をめざすライオンズは諦めない。

ライオンズは後半30分、横との連係が薄いショートサイドをCTBオーデンドールが突破。そのまま独走し、最後は献身的にフォローしていたSOヤンチースへと繋げ、ゴール下にトライ。

SOヤンチースは自身でコンバージョンキックも決め、残り10分で6点差(17-23)に強め寄った。

さらにライオンズは後半終了間際、SOヤンチースが2本のクロスキックを見事に決めて敵陣ゴール前へ侵入する。

左ゴール前ラインアウトから猛攻を仕掛けるが、最後はストーマーズで途中出場のスカーラ・ントゥベニがジャッカル成功。23-17でノーサイドを迎えた。

ライオンズはSOヤンチースがチーム最多12得点(1T、2G、1PG)を挙げる活躍を見せたが届かず。2連敗となり、次節で今季初勝利をかけて開幕2連勝の好調チーターズと対戦する。

ストーマーズで先発していた19年W杯代表である22歳のSOダミアン・ヴィレムセだが、後半からフルバックに下がるなどアピールできず。

8歳上のSOヤンチースとは23年W杯の司令塔を争う立場と目されているが、今回はヤンチースの経験、技巧に軍配が上がっただろう。

辛くも勝利したストーマーズは次節、連勝をかけて、今季よりSRに初参戦している国内チーム、1勝1敗のピューマズと激突する。

文:多羅正崇

多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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