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今季は3連覇に挑む東海大学
2007年に関東大学リーグ戦で初優勝して以来、13年で9度の優勝を誇る「シーゲイルズ」こと、東海大学ラグビー部。
大東文化大学、流通経済大学を合わせた「3強」の中では1つ頭が抜けた存在であり、昨年は見事全勝で連覇を達成した。今年ももちろん、優勝候補の筆頭であり、リーグ戦3連覇、その先の大学選手権初優勝も視野に入れている。
「聞く耳も持っているし、正しいことをチームメイトに要求できる。彼の成長がチームの成長につながる」と1998年以来指揮を執る木村季由監督が、今年のキャプテンに指名したのはNO8(ナンバーエイト)吉田大亮だった。吉田はもともとBK(バックス)の選手だったため、パスやランのスキルも高いバックローだ。副将には攻撃的なSH(スクラムハーフ)の中村友哉が就いた。
今シーズンのスローガンは「厳しさと徹底」を掲げた。「『厳しさ』には自分を律する厳しさ、1人1人が高い基準で求め合い、仲間同士に対する厳しさを持つこと。また、『徹底』には全ての行動にこだわり、当たり前のことを当たり前にやる。そしてそれを1年間やり続ける。という意味が込められています」(木村監督)。
スクラム、モールといったFW(フォワード)が東海大の大きな武器だが、今年はBKにもタレントが揃っているため、ボールを積極的に動かすラグビーを指向している。
「我々の強みであるFWを活かしながら、15人が一体となった攻撃的な展開ラグビーにチャレンジし、守備から攻撃に転じられるような強固なディフェンスをやり抜いていきます。そして、目標の大学日本一を掴みとります」。
部員は170名を超え、どのポジションも有力な選手がいて、木村監督に「2チームくらいできる」と言わしめるほど層が厚い。
FWを見ると、下級生から活躍するFL(フランカー)だった山田生真(4年)がHO(フッカー)に転向し、PR(プロップ)の小野広大(4年)、徳田悠人、前田翔、成長中の星野克之(いずれも3年)とともに強固な第1列を形成する。
バックファイブはタレントが揃う。LO(ロック)では献身的なプレーがウリのノア・トビオ(3年)、U20フィジー代表歴のあり、日本の生活にも慣れてきたというワイサケ・ララトゥブア(2年)、ユース代表歴も豊富なFLでもプレー可能な小池隆成(3年)らがセットプレーを支える。
他にもトップリーグにアピールするためチーム残った仕事人のFL横井隼(4年)、ハードタックラーのFLジョーンズ リチャード剛(3年)、昨年、ライン際でのゲインを繰り返したフィジー出身のFLナサミラ・レキマ(2年)、さらに東海大福岡出身で高校日本代表のLO/FLアフ・オフィナ(1年)もおり、競争が激しくなっている。
BKはSH中村とハーフ団を組むのは、視野が広くスキルも高いSO(スタンドオフ)丸山凜太朗(3年)だ。年々、落ち着きを見せている丸山のゲームメイクに注目だ。CTB(センター)はタックルと守備範囲に定評のある杉浦拓実(4年)、献身的な赤木凜(4年)、横田大輝(3年)、CTB伊藤峻祐(2年)、FL/LOアフと同じく東海大福岡出身のルーキーで突破力に長けたCTBポロメア・カタが争っている。
バックスリーは身長190cmのエースWTB(ウィング)望月裕貴、ロングキッカーとして名高い杉山祐太、安定感のあるFB(フルバック)酒井亮治(いずれも3年)と個性豊かな選手が揃っている。
新人は47人が加入した。木村監督自らトンガに行って声をかけたアフ、ポロメアの2人は、高校時代から日本にいるため、すぐにチームにフィットしそうだ。花園で1年生から活躍してきた東海大大阪仰星出身のFB谷口宜顕もスキルが高く、フィジカルレベルが上がれば出場機会も出てくるだろう。
グラウンドが大学学内にあるため、自粛期間後、練習を再開したのは7月中旬になってからだった。8月には菅平で合宿を行ったものの、他校と試合をすることなくチーム内で研鑽を積んだ。9月に入り、やっと練習試合をすることができたという状況だが、開幕からの2試合をホームの東海大グラウンドで戦うことができるのは大きなプラスとなろう。
経験、選手層を見れば、やはりリーグ戦の優勝候補は東海大となるだろう。ただ大学選手権は過去に3度、帝京大学に決勝で涙を飲んできた。東海大、そして木村監督悲願の初優勝を達成するには、リーグ戦でどこまでチーム力を熟成できるかがカギを握っている。
文/写真:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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