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ラグビー コラム 2020年9月18日

バレット兄弟にホワイトロック!オールブラックスが多数参戦のNZ国内選手権「マイター10カップ」カンタベリー×タラナキ

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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カンタベリーvs.タラナキ

ニュージーランド(NZ)の国内選手権「マイター10カップ」(Mitre 10 Cup)が盛り上がっている。

今回はJ SPORTSオンデマンド限定でLIVE配信される注目の一戦「カンタベリー×タラナキ」を紹介したい。

【タナラキ】スターティングメンバー

9月11日(金)に開幕したNZ国内選手権「マイター10カップ」は第2週。

19日(土)は開幕2連勝をかけて、LOサム・ホワイトロックらNZ代表6人が先発するカンタベリーが、SOボーデン・バレットら代表3選手を並べたタラナキを迎え撃つ。

ここで、まずはNZ国内選手権をおさらいしておこう。

かつては「NPC」「エアーニュージーランドカップ」「ITMカップ」という名称で、2016年からNZ国内に80店舗以上あるホームセンター「Mitre 10」がスポンサーとなり現在の大会名となった。

参加する14の地域代表は、国内王者を決める上位7チームの「プレミアシップ」と、下位7チームの「チャンピオンシップ」に分かれている。

今年は10週のレギュラーラウンドを戦い、各上位4チームが各決勝トーナメントへ進出。決勝戦は11月28日(土)となる。

報酬を得られる舞台でもあり、2015年の場合は選手の最低賃金保障が1万8000ドル、上限は5万5000ドル。地元クラブから招集され、ここでプロの第一歩を踏み出す若手選手も多い。

過去には日本人選手も参戦している。

NPC発足以前の1969年にカンタベリーで活躍した坂田好弘、NPC発足以降では大久保直弥(サウスランド)、木曽一(ノースハーバー)、四宮洋平(マナワツ)、浅野良太(カウンティーズ・マヌカウ)、遠藤幸佑(カンタベリー)、田中史朗、堀江翔太、立川理道(いずれもオタゴ)、茂野海人(オークランド)、内田啓介(タスマン)らが戦った。

そんなマイター10カップで活躍すればスーパーラグビーへ、さらにスーパーラグビーで活躍すればオールブラックス(NZ代表)へとステップアップできる。

つまりマイター10カップはNZラグビーのピラミッド構造では下層に位置する。しかし今年はここに最上層で活動するオールブラックが多数参戦中だ。

理由はコロナ禍。国際カレンダーが変則的となり、例年は8月開幕の南半球4ヵ国対抗戦「ザ・ラグビーチャンピオンシップ(TRC)」が、今年は11月7日(土)開幕となった。

そのため例年であればスケジュールが重なり参戦できないオールブラックスメンバーが、今年は第2週――つまり今週まで出場可能といわれているのだ。

さっそく両軍の先発メンバーを見てみたい。

NZ南島東部に位置するカンタベリー地方。最大都市クライストチャーチのある地域を代表するカンタベリーは、2006年から9度の優勝を誇る名門だ。

スタメンを見てみると、9月6日に発表されたばかりのオールブラックスメンバーが6人並んでいる。

タックルの名手でもあるPRジョー・ムーディー。爆発的なランも魅力的なファイター、HOコーディー・テイラー。

そして強靱さと多彩なスキルを持つLOサム・ホワイトロック。今回初選出となった20歳のカレン・グレースはNO8での出場だ。

そしてバックスでは、ラインブレイカーの才も光る司令塔、SOリッチー・モウンガ。的確なランコースでトライを量産するWTBジョージ・ブリッジ。所属するオールブラックでは唯一、CTBブレイドン・エノーがメンバー外となっている。

一方、会場となるクライストチャーチのオレンジセオリー・スタジアムに乗り込むタラナキ。

タラナキ地方はNZ北島西海岸に位置し、最大都市はニュープリマス。標高2518メートルの成層火山・タラナキ山が象徴的存在だ。

そんな自然豊かな地域を代表するタラナキは2014年、創部129年で初優勝。

そんな6年ぶりの栄冠をめざすチームに、今年のオールブラックスから3名が参戦している。

まずはタラナキの農場で育ったバレット兄弟から、SOボーデン、FBジョーディーの2人がスタメンで揃い踏みとなる。

兄のボーデンは今年からスーパーラグビーのブルーズに移籍しており、これまでハリケーンズでチームメイトだった末弟ジョーディーとは久しぶりの競演。ファンは要注目だ。

そしてもう一人は今回初選出となったLOトゥポウ・ヴァアイ。初選出を涙ながらに家族に報告した動画がネット上で話題になった二十歳だ。

そしてこの戦いは、NZで100年以上の歴史を持つ盾「ランファリーシールド」の争奪戦でもある。

ランファリーシールドとは、1902年にNZ総督ランファリー卿がオークランドに贈呈した盾のこと。勝者のみが保持できるスタイルで100年以上にわたり争奪戦が繰り広げられてきた。

歴史的な盾の争奪もかかった一戦では、多数のオールブラック、彼らの背中を血眼になって追いかける若手選手が入り乱れる。果たしてどんな攻防になるのか。

注目のマイター10カップ「カンタベリー×タラナキ」。9月19日(土)午後1時25分より、J SPORTSオンデマンド限定でLIVE配信だ。

文:多羅正崇

多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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