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プレーオフ進出なるか
スーパーラグビーのオーストラリア本拠を持つ4チームと、2017年シーズンまで参戦していたフォースの計5チームで行われる国内大会「スーパーラグビー2020オーストラリア」も、7月3日(金)の開幕から2ヶ月が過ぎ、今週末でレギュラーシーズン最終節となる第10節が行われる。
なお、新型コロナウィルスの感染拡大防止のロックダウンの影響で、試合はレベルズの本拠であるヴィクトリア州のメルボルンではなく、車で2時間ほど離れたニューサウスウェールズ州ニューカッスルのマクドナルド・ジョーンズスタジアムで行われる。
レベルズは前節、3位でプレーオフを目指すライバルのワラターズと対戦した。終盤激しく追い上げるも32-38で敗戦。それでも、試合終了間際にPG(ペナルティゴール)を決め、7点差以内の負けでボーナスポイント1を得て、勝ち点を15とした。
そのためレベルズはこの試合、4点差以上で勝利すれば、ワラターズと勝ち点19で並ぶが得失点差で上回り、3位となって逆転でプレーオフの切符を手にすることができる。
レベルズのデイビッド・ヴェッセルズHC(ヘッドコーチ)は、ワラターズ戦からFW(フォワード)1名、BK(バックス)5名、ポジション変更を入れると6名の先発を変更した。FWはFL(フランカー)リチャード・ハードウィックがスターターになり、ブラッド・ウィルキンが控えにまわった。
BKはオーストラリア代表で、日本でのプレー経験もあるキャプテンのデイン・ハイレット ペッティが膝のケガから7月24日の第4節以来の復帰となり、定位置であるFB(フルバック)で先発する。
SH(スクラムハーフ)はフランク・ロマニに代わりジェームズ・タトルが入り、前節CTB(センター)でプレーし、攻守に渡り好調だったワラビーズのマット・トゥームアがSO(スタンドオフ)を務める。
先週、FBでプレーしたオーストラリア代表のリース・ホッジはケガのキャンベル・マグネイに替わってアウトサイドCTBにシフトし、ビル・ミークスとコンビを組む。ワラビーズのWTB(ウィング)マリカ・コロインベテとコンビを組むのはアンドリュー・ケラウェイに代わってトム・ピンクスとなった。
リザーブにはオーストラリア7人制代表でも活躍しているラシー・アンダーソンが入り、デビューのチャンスを伺う。また、今年サンウルブズでプレーした2人、HO(フッカー)エフィ・マアフ、近鉄でもプレーするLO(ロック)マイケル・ストーバーグは引き続きベンチから出場を伺う。
ヴェッセルズHCは「レギュラーシーズン最終戦で非常にワクワクしている。ハイレットペッティの経験が良い影響を与えてくれるだろう。とにかく試合が楽しみでしょうがない」と笑顔で語った。力強いFW陣とタレントの揃うBK陣で、序盤から試合を優位に進めて、しっかりと勝ち星とプレーオフ出場権を得たいところだ。
一方のフォースは、先週は善戦したもののブランビーズに14-31と敗れ、ここまで白星なく7戦全敗で勝ち点2の最下位だ。
先発メンバーを見るとFWは1名の変更のみで、FLブリナード・スタンダーが先発し、釜石シーウェイブスでのプレー経験のあるケイン・コテカはベンチに回った。
BKは東芝でもプレーする元オールブラックスのCTB(センター)リチャード・カフイがメンバー外となり、代わりに先週WTBだったカイル・ゴッドウィンがアウトサイドCTBに戻り、チーム最多の4トライをあげているバイロン・ラルストンがWTBで先発復帰した。
他にはキャプテンのSHイアン・プライヤーとSOジョノ・ランスがハーフ団を構成し、ベンチにはベテランSHニック・フリスビーや、出場すれば初キャップとなる若手のPR(プロップ)ドム・ハードマンが入った。
ティム・サンプソンHCは、「家族と離れ、長いタフな2ヶ月間でしたが、いい形で締め括りたい」と語った。前半からディフェンスや接点で奮闘し接戦に持ち込み、後半の勝負所でトライを取り切り勝利をたぐり寄せることができるか。
7月31日の第5節で両チームが対戦した時は、フォースが先制し、20-25と敗れはしたものの、7点差以内の負けで勝ち点1を獲得している。レベルズが勝利して、3位でプレーオフの切符を掴むのか。それともフォースが今大会初白星を挙げ、意地を見せてその希望を打ち砕くのか。
プレーオフの最終枠かけた注目の一戦は、9月5日(土)午後10:15から、J SPORTS 1で初回放送、またJ SPORTSオンデマンドで配信される。
文:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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