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6月13日に開幕したニュージーランド国内大会の「スーパーラグビー2020 アオテアロア」も残り3節となり、今週末には第8節が行われる。
8月1日(土)は、未だ勝利なく苦戦するチーフスが、前節、今大会初黒星を喫した首位のクルセイダーズをホーム、ハミルトンにあるFMGスタジアム・ワイカトに迎える。
チーフスは開幕戦でハイランダーズに27-28と逆転負けを喫して以来、いずれも接戦を繰り広げるも勝利をつかめず、7月26日(日)に行われたブルーズ戦では、後半同点に追いつき、一時は勝ち越すも再逆転され17-21で6連敗。最下位に沈んでいる。
そんなチーフスは、前節のブルーズ戦から2名の先発を入れ替えた。FW(フォワード)は変更なく、PR(プロップ)ルーベン・オニールと、ニュージーランド代表のネポ・ラウララ。HO(フッカー)は21歳のブラッドリー・スレイター、LO(ロック)はU20ニュージーランド代表のトゥポウ・ヴァアイとミッチェル・ブラウンが先発。
FL(フランカー)はラクラン・ボシャーと、オールブラックスの新主将でありチームでもキャプテンを務めるサム・ケインの経験豊富なコンビが入り、NO8(ナンバーエイト)は、フィジー出身のピータ ガス・ソワクラが務める。
BK(バックス)を見ると、ニュージーランド代表のSH(スクラムハーフ)ブラッド・ウェバーと、今年復帰したベテランの元オールブラックスSO(スタンドオフ)アーロン・クルーデンが先発に復帰し、スーパーラグビー100キャップの節目を地元ファンの前で迎える。
クルーデンは2012年にチーフスの選手として、ハイランダーズ戦でスーパーラグビーデビューを果たし、2017年にフランスに移籍するまで89キャップを獲得。今年チーフスに復帰して、この試合で100キャップを飾る。
CTB(センター)はアレックス・ナンキヴェルと、オールブラックスのアントン・レイナート ブラウン、右WTB(ウィング)にショーン・スティーヴンソンが復帰し、前節右WTBに入っていたショーン・ワイヌイが、ケガをしたソロモン・アライマロに替わり左WTBにシフト。FB(フルバック)は、変わらずオールブラックスのダミアン・マッケンジーが務める。
また、控えにはオールブラックスのPRアンガス・タアヴァオが今大会初めてメンバー入りし、20歳のFLサイモン・パーカーがベンチからデビューの機会を窺う。
チーフスのウォーレン・ガットランドHC(ヘッドコーチ)は「先週末、私は選手たちの努力を誇りに思った。今週末も80分間のフルパフォーマンスを目指す。クルイセイダーズは一流のパフォーマンスをするので、タフな週末になると思うが、チームとしてチャレンジする準備はできている」。
「クルーデンの100キャップやパーカーのデビュー、タアヴァオの復帰など私たちは今週末にお祝いすることがたくさんある。2020年のホーム最後の試合を、ファンの皆さんが私たちと一緒にお祝いしてくれることを願っています」と話した。チーム一丸となり、今節こそチーフスは初勝利なるか。
一方、スーパーラグビー3連覇中で、初戦から4連勝で首位を独走していたクルセイダーズ。前節はホームでハリケーンズに32-34で敗れ、ホームでの連勝記録が「36」でストップし、今大会初黒星を喫した。
それでも勝ち点19で首位をキープしたが、2位のブルーズとは2ポイント、3位のハリケーンズとも3ポイント差で、油断できない状況にある。
FWは2人の先発を変更。家族に不幸があった左PRジョー・ムーディーに替わってジョージ・バウアーが先発、ベンチにはイシレリ・トゥウンガファシが入った。サモア代表右PRマイケル・アラアラトア、キャプテンでオールブラックスのHOコーディー・テイラーは引き続き先発する。
LOにはオールブラックスの経験が豊富で、クルセイダーズの選手として7人目の150キャップとなる副キャプテンの1人、サム・ホワイトロックがミッチェル・ダンシエとスターターに名を連ねた。
FLにはシオネ・ハヴィリが先発し、トム・クリスティーとコンビを組む。前節FLを務めたトム・サンダーズはフェトゥ・ダグラスに替わってNO8にシフトした。
BKは1名のみの変更で、ブリン・ホールに替わってSHミッチェル・ドラモンドが、SOリッチー・モウンガとハーフ団を構成。
CTBにはもう1人の副キャプテンであるジャック・グッドヒューと、フェトゥリ・パエアが入り、バックスリーにはWTBジョージ・ブリッジとセブ・リース、FBウィル・ジョーダンと、オールブラックスを揃えた。
スコット・ロバートソンHCは「何よりも第一に、私たちは、この非常に悲しい時に直面しているジョー・ムーディーとその家族と心は共にあり、土曜日の夜にグラウンドに立つときには、間違いなく彼らのことを考えているだろう」。
「チームとしては、サムが今週150試合の節目を祝うことを本当に誇りに思う。彼は非常に優秀なリーダーであり、私たちのチームに多大な貢献をしてくれた」。
「ハリケーンズ戦の後、本当に率直なレビューを行い、今週改善する必要がある分野を特定した。今大会ではこれまでのところ、わずかな差で負けているチーフスと対戦することになり、彼らはホームファンの前での勝利を切望しているだろう」と語った。
クルセイダーズは後半の粘り強いアタックで連敗を避け、しっかりと首位をキープしたいところだ。
ホームのファンに今大会初勝利を届けたいチーフスと、優勝のために負けられないクルセイダーズの一戦は、8月1日(土)午後4:05にキックオフされる。この試合はJ SPORTS 1で生中継、J SPORTSオンデマンドでLIVE配信される。
文:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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