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ラグビー コラム 2020年7月26日

【ハイライト動画あり】ブランビーズがフォースに完封勝利で首位浮上。スーパーラグビー2020 オーストラリア

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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7月3日(金)に開幕した、オーストラリアの国内大会「スーパーラグビー2020 オーストラリア」は第4節が行われ、25日(土)はフォースブランビーズが対戦した。

2017年以来のスーパーラグビー参戦となったフォースは開幕から連敗中で、勝ち点1で最下位に沈んでおり、なんとか初白星をあげたい試合となった。

ケガで欠場するSH(スクラムハーフ)イアン・プライアーに替わり、元ワラビーズのニック・フリスビーが先発、元ニュージーランド代表のLO(ロック)ジェレミー・スラッシュがゲームキャプテンを務めた。

サモア代表歴のあるヘンリー・タエフがCTB(センター)で先発復帰し、ここまで3トライと好調を維持している20歳のWTB(ウィング)バイロン・ラルストンは引き続き先発。そして、先週加入し、東芝でもプレーしている元オールブラックスのCTBリチャード・カフイがベンチ入りした。

一方、開幕から連勝し勝ち点9で2位につける好調のブランビーズは、オーストラリア代表のPR(プロップ)スコット・シオが今大会初先発し、キャプテンで現役ワラビーズのアラン・アラアラトアとHO(フッカー)フォラウ・ファインガアとフロントローを形成。

さらに20歳のLOニック・フロスト、22歳のSHベイリー・キュンツェルの若い2人がスターターに抜擢された。

新型コロナウィルス感染拡大の影響もあり、フォースは本拠地のパースではなく、シドニーのライカート・オーヴァルで試合を開催。制限人数いっぱいの約3500人の観客が見守り、曇天の中キックオフされた。

試合は格上のブランビーズが、フォースのキックオフ直後、自陣22m左のスクラムからいきなりチャンスを迎える。

前半2分、スクラムを押し込んだ後、「8-9」からブラインドサイドに展開し、最後はCTBテヴィタ・クリンドラニから、WTBトム・ライトにつないで左中間にトライ、SOキュンツェルのゴールは決まらなかったが、5-0と先制に成功。

攻撃の手を緩めないブランビーズは、自陣22m付近で相手ボールをジャッカルすると再び左に展開し、NO8(ナンバーエイト)ピート・サムのオフロードパスなどでボールをつないで、最後はSHジョー・パウエルからCTBイラエ・シモネに渡りトライ。SOキュンツェルが今度はゴールを決めてブランビーズが12-0とリードする。

さらに13分、新ルール「50/22」キック(自陣から相手陣22m内にキックし、ワンバウンド以上した後、タッチを切るとマイボールラインアウトで再開)で、ブランビーズは相手ボール前に攻め込むが追加点を挙げることができなかった。

その後、ブランビーズに反則が目立ち始め、フォースの時間帯になる。しかし、フォースは相手ゴール前で何度もあったラインアウトモールのチャンスを得点に結びつけることができず、そのまま12点差で前半を折り返した。

雨が降る中で始まった後半、先に得点を挙げて接戦に持ち込みたかったフォースだが、先手を取ったのはブランビーズだった。

スーパーラグビー2020 オーストラリア

【ハイライト】フォース vs. ブランビーズ

後半3分、ラインアウトを起点にボールを継続し、最後は左サイドに張っていたFL(フランカー)ウィル・ミラーが左隅にトライ、SOキュンツェルが難しい角度のゴールを決めて、19-0とさらにリードを広げた。

フォースもベンチメンバーのCTBカフィなどを投入し、相手ゴールラインに近づこうとするも、なかなか有効なアタックができない。

すると26分、ブランビーズは得意のモールからBK(バックス)の選手も加わり、最後は途中出場のHOコーナル・マキナーニーが左中間に押さえてトライ。24-0とリードを広げる。

その後、フォースもなんとかしてラインアウトからのモールでトライを奪おうとするものの、ブランビーズの守備の前に得点を挙げることができなかった。結局、試合はそのまま24-0でノーサイド。

チャンスでしっかり4トライを挙げたブランビーズは開幕3連勝とともに、相手に3トライ差をつけるボーナスポイントも得て、勝ち点5を追加し首位に立った。フォースは勝ち得ることもできず、開幕3連敗となった。

首位に立ったブランビーズのダン・マッケラーHC(ヘッドコーチ)は「ディフェンスには非常に満足している。今日は守備面からフィジカルを前面に出すことについて話した。いくつか厳しい場面もあったが、規律を整えることができた」と攻撃よりも守備について満足げに話した。

キャプテンのPRアラアラトアは「相手を零封することができた選手たちの努力を誇りに思う。雨天の中で戦えるスキルを磨き続けた。ディフェンスが向上した。セットピースに自信を持っていた。前後半ともに入りが大切だと考えていたし、それが良いディフェンスによってうまくいった」と胸を張った。

3連敗となってしまったフォースのティム・サンプソンHCは「自滅してしまった。まだ、明らかに取り戻せるはずだった。ただ、ディフェンスは常にストイックだったし、決して諦めなかった」と守備の奮闘ぶりを称えた。

ゲームキャプテンのLOスラッシュは「フィジカルなゲームで、不運なスタートだった。連続トライをとられ、穴から抜け出せなくなった。これはブランビーズのレベルがどれほどかを示しているだけになってしまった。それでも選手たちを誇りに思う」と前を向いた。

3連敗を喫したフォースは次週の7月31日(金)、レベルズと対戦する。一方、今週試合のなかったレッズを抜いて、3連勝で首位(総勝ち点14)に立ったブランビーズは、8月1日(土)にそのレッズをホームのキャンベラにあるGIOスタジアムに迎え撃つ。

文:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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