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7月22日(水)、来年1月開催予定のトップリーグ2020-21シーズンから、NTTコミュニケーションズシャイニングアークスでプレーすることが決まった、スコットランド代表キャップ76を誇るSH(スクラムハーフ)グレイグ・レイドローのオンライン入団記者会見が行われた。
会見はレイドローと、シャイニングアークスの内山浩文GM(ゼネラルマネージャー)が出席し、司会進行は元日本代表WTB(ウィング)山田章仁が務めた。
冒頭、内山GMはレイドローを新たに獲得した訳を「過去5シーズン、昨シーズンは暫定ですが、3回5位という成績で、今まで(トップリーグで)ベスト4を超えることができていません」。
「ピッチ上でのゲームマネジメント、局面、局面での勝つためのチョイス、強力なリーダーシップやキャプテンシー、レフリーとのコミュニケーションを強化するなど、現実的な課題を解決するための適材適所」と説明した。
「契約まで4~5ヶ月かかった」というレイドローはまず、日本に来た理由を「交渉の段階で、内山さんと話をさせていただいたら、すごくプロフェッショナルな対応してくれたのが好印象だった」。
「施設も素晴らしいものが揃っているし、内山さんに将来のチームの計画を聞いて、力になれると思いました」と話した。
2019年ワールドカップ期間中、スコットランド代表として、NTTコミュニケーションズの練習場「アークス浦安パーク」を利用しており、レイドローは「フィールド、ジム、リカバリーと施設には素晴らしいものが揃っており、ワールドクラスだと思います」。
「ラグビー選手としての仕事場は施設(練習場)なので、毎日行くことを楽しみにしています。ラグビー選手としての使命は(パフォーマンスを)向上することで そのために施設が大事になってきます」と印象を語った。
トップリーグでプレーする印象を聞かれると「日本のラグビーは欧州でも人気あります。ワールドカップでのパフォーマンスが良かったこともありますが、日本ラグビーのスタイルが魅力的なので、かなり注目されています」。
「日本ラグビーは急成長しています。2015年から日本代表も伸びているので楽しみです。早く合流し、トップリーグでプレーするのが楽しみです」と語気を強めた。
また、新しい国で成功する秘訣を聞かれると、数カ国でプレーしてきたレイドロー選手は、「スコットランド、イングランド、フランス、アイルランドと様々な国を渡り歩いてきたが 大事にしてきたのは文化、言語を熱心に勉強することです」。
「そうすることで、ラグビーのパフォーマンスにも活かすことができる。日本に行く前に言語、文化を学んでから行って、パフォーマンスを上げたい」と意気込んだ。
トップリーグで対戦したい選手に関しては、「ワールドクラスの選手が揃っていて対戦するのが楽しみですが、誰と対戦するかというより、チームメイトとどういうプレーができるかにフォーカスしたい」。
「ワールドカップでも功績を残した(日本代表の)アマナキ・レレィ・マフィ、ワールドクラスの(元オーストラリア代表)クリスチャン・リアリーファノと一緒にプレーすることを楽しみにしています」とコメント。
「そこからどういった選手と対戦するか考えていきたい」と、まずはNTTコミュニケーションズのチームメイトとの共闘を楽しみにしている。
スコットランドだけでなく、世界のラグビーシーンでアタックをリードしてきたSHとしてレイドローは、「トップリーグにはいいコーチがおり、アタックのマインドが育っていると思うので、自分にとって大きなチャレンジになる。アタックの部分でも自分も貢献できると思います」と自信をのぞかせた。
トップリーグでの目標を尋ねられると「チームとして最高級の成功を収めることができるように、トップ4の壁を破ることが自分の達成したいことです。トップ4の壁をコンスタントに破ることができるようになれば、その先の優勝も自分の達成したいことです」とあくまでもチームファーストを強調した。
NTTコミュニケーションズとレイドローの契約は2シーズンだ。2020-21シーズンと、21年の1月から始まる予定の新リーグでもプレーする。
日本で引退する可能性については「2シーズン、自分のさらなる成長を遂げてラグビーの理解を深めることができることを楽しみにしています。2シーズン終えて日本で引退する可能性もありますが、ベストなコンディションで戦うことに集中したい」と話すにとどまった。
日本で楽しみにしているのは大好きな「豚骨ラーメン」を食べることだというレイドロー。現在は、「日本に行く前にコンディションを整えることは重要」と語り、家の近くのジムやフィールドで厳しいトレーニングを重ねている。
レイドローはスコットランド代表や欧州強豪チームで戦ってきた経験、正確無比なプレースキック、そして、その強力なキャプテンシーでシャイニングアークスのトップ4入りを大きく後押しする。
文:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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