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ラグビー コラム 2020年7月19日

【ハイライト動画あり】3位ハリケーンズと2位ブルーズが激突、バレット兄弟の対戦は大接戦に。スーパーラグビー2020 アオテアロア

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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写真:ボーデンとジョーディー(右)のパレット兄弟

6月13日に開幕したニュージーランド国内の5チームによって争われている「スーパーラグビー2020 アオテアロア」」。

第6節の折り返しに入り、3位につけているハリケーンズが2位のブルーズをホームに迎えた。両チームのFB(フルバック)を務めたジョーディーボーデンのバレット兄弟の対決がラグビーファンの耳目を集める一戦となった。

ハリケーンズは開幕戦から連敗後、BYE(休みの週)を挟んで第4節のチーフス戦、前節のハイランダーズ戦と2連勝した。今節はホームでの連勝、そして3連勝がかかったゲームだった。

先週のハイランダーズ戦から、共同キャプテンのひとりHO(フッカー)ダン・コールズが復帰し、FL(フランカー)は前節ブラインドサイドで先発した20歳のデヴァン・フランダースに替わってリード・プリンセプが先発に入った。

NO8(ナンバーエイト)は昨年のワールドカップでも活躍したアーディ・サヴェアが務めた。

BK(バックス)は、前節休養していたSO(スタンドオフ)にジャクソン・ガーデン バチョップが復帰し、共同キャプテンを務めるニュージーランド代表SH(スクラムハーフ)のTJ・ペレナラとハーフ団を構成。

CTB(センター)はピーター・ウマンガ ジェンセンが先発に戻り、オールブラックスのンガニ・ラウマペとコンビを組んだ。FB(フルバック)は、オールブラックスのジョーディー・バレットが入った。

アウェイのブルーズは開幕戦から3連勝し、前節はスーパーラグビー3連覇中のクルセイダーズに挑んだが、後半失速して初黒星を喫し、3勝1敗で2位へと後退した。首位のクルセイダーズに離されないためにも勝ちたい試合だった。

HOのジェームズ・パーソンズが脳震盪のため、カート・エクランドが先発。またFLに入っていたアキラ・イオアネが、ケガをしたホスキンス・ソトゥトゥに替わってNO8にシフトし、6番はアーロン・キャロルが務めた。

ニュージーランド代表のPR(プロップ)オファ・トゥウンガファシ、キャプテンのLO(ロック)パトリック・トゥイプロトゥと、クルセイダーズでオールブラックスCTBジャックの双子の弟ジョシュ・グッドヒューらは引き続き先発した。

BK(バックス)では、CTB(センター)はハリー・プラマーと、NO8アキラの弟でニュージーランド代表のリーコ・イオアネ、ハリケーンズFBのジョーディーの兄で、オールブラックスのスター、FBボーデン・バレットが今節も先発。

WTBは、ケガのケレリブ・クラークに替わって、21歳になったばかりのフィジー出身のエモニ・ナラワがマーク・テレアと両翼を担った。

約2万人の観客を集めたウェリントンのスカイスタジアムで、小雨が降る中、試合はキックオフされた。

ル)で3-0と先制する。

だが、4分、ホームの声援を背にハリケーンズはすぐに反撃し、左サイドラインに張っていたCTBラウマペが、相手のFBボーデン・バレットをステップでかわして、そのままトライ。FBジョーディー・バレットがゴールを決めて7-3とすぐに逆転に成功。

9分、今度はブルーズが連続攻撃から、FBボーデン・バレットがSOの位置に入り、パスダミーからスピードを活かして中央に押さえてトライ、SOブラックのゴールも決まり、10-7と再びリードする。

その後、個々の突破力に長けたハリケーンズが攻め、ブルーズが守る時間帯が続く。13分、ブルーズのWTBエモニ・ナラワがシンビン(10分間の一時的退場)となるが、ハリケーンズはPGの失敗などもあり、得点を重ねることができなかった。

すると流れは再びブルーズに傾き、28分、相手反則からゴール前のモールからダルトン・パパリイが右中間にトライを挙げて15-7とリードを広げる。

34分、ハリケーンズも負けじとモールからFLプリンセプがトライを挙げて12-15とし、前半ロスタイムにはFBジョーディー・バレットがPGを決めて、15-15と同点で前半を折り返した。

後半、主導権を握ったのはホームのハリケーンズだった。4分、CTBラウマペがチャンスを作り、最後は共同キャプテンの2人、SHペレナラからHOコールズにパスが通り、そのまま中央にトライ。FBジョーディー・バレットのゴールも決まり22-15とリードする。

10分過ぎにブルーズのSOブラックが脳しんとうを起こしたため、FBのボーデン・バレットがSOの位置に上がる。相手陣で攻める時間が続くブルーズは17分、モールを組んだ後、ラックを連取し、最後はNO8アキラ・イオアネが左中間にねじ込み、ゴールも決まって22-22と同点に追いつく。

さらに22分、相手反則後、ブルーズはPGを狙わず、タッチに蹴ってモールを形成、HOエクランドが右隅にトライを挙げた。だが、FBボーデン・バレットはゴールを決めることができず、27-22と5点のリードとなった。その後は再び、攻めるハリケーンズ、守るブルーズという時間帯が続く。

残り5分、相手の反則からハリケーンズはゴール前でラインアウトのチャンスを得て、36分、FW陣が押し込んで途中出場のPRアサフォ・アウムアがトライ、左隅からの難しい角度のコンバージョンゴールをFBジョーディー・バレットが見事に決めて29-27と逆転に成功。

そのままハリケーンズが相手の攻撃を抑えて29-27でノーサイドを迎えた。ゴールの差で勝利した3位のハリケーンズが、3連勝を達成し勝ち点を12まで伸ばした。7点差以内の敗戦でボーナスポイント1を得たブルーズは、勝ち点を13として順位は2位のままとなった。

スーパーラグビー2020 アオテアロア

【ハイライト】ハリケーンズ vs. ブルーズ

ホームで連勝したハリケーンズのジェイソン・ホランドHC(ヘッドコーチ)は「一度22-27となったが、それでも冷静に戦って試合に勝てた。選手が自分たちの目標を見失わず、コントロールできたことが大きい。少しリカバリーしてから、クルセイダーズ戦の準備をしたい」と満足した表情を見せた。

共同キャプテンのひとりHOコールズは「なんという戦いだ。ベンチの選手に感謝します。彼らはグラウンドに出て来て、エネルギーを与えた。15分か20分の間、ちょっと道に迷いましたが、(勝利した)選手たちを誇りに思う」と胸を張った。

連敗してしまったブルーズのレオン・マクドナルドHCは「コンバージョンで敗れたが、勝ち点は取れた。メンタルの重要性をクルセイダーズ戦での負けから学んだが、接点でのコントロールができなくなってしまった。

正直、ブラックの負傷は痛いが、今日欠場したNO8ソトトゥトゥやWTBクラークが戻ってくる。もう一度見直して立ち直らなければならない」と前を向いた。

キャプテンのLOトゥイプロトゥは「前半はうまくボールが取れず少しフラストレーションが溜まった。後半、修正できたが、それが遅すぎた」と惜敗に唇を噛んだ。

ハリケーンズは、今節試合のなかった首位のクルセイダーズとの差を5に縮め、次節は7月25日(土)、そのクルセイダーズと対戦する。一方、なんとか2位をキープしたブルーズは、次節7月26日(日)はホームに戻ってチーフスを迎え撃つ。

文:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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