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世界的名将は低迷するチーフスを立て直せるか。
ニュージーランド(NZ)版スーパーラグビー「アオテアロア」は、折り返しの第6節を迎えた。ハイレベルな熱戦は8月16日の第10節(最終節)まで続く。
開幕4連敗のチーフスは7月19日(日)、本拠地のFMGスタジアム(ハミルトン)に1勝3敗のハイランダーズを迎えて、今季初勝利をめざす。
低迷するチーフスだが、指揮官のウォーレン・ガットランドHC(ヘッドコーチ)は世界的名将として知られている。
出身はチーフスの地元ハミルトン。30年以上のコーチキャリアを誇り、12年間率いたウェールズ代表では4度の欧州王者、同国初の世界ランキング1位など輝かしい実績を残した。
チーフスは2020年からの4年契約で、ワイカト州代表を国内王者(2006年)に導いた経験もあるガットランドを迎えた。
ただ2021年は特例的に英愛4協会連合軍「ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ」を率いる予定。北半球と南半球で引っ張りだこの名将が地元に凱旋し、ファンもメディアも歓迎ムードだった。
新任のガットランド率いるチーフスは、コロナ禍による中止前のスーパーラグビー2020では4勝2敗と好調。3連覇王者クルセイダーズも破った。
しかし約1か月の練習期間を経て、6月に開幕したアオテアロアでは苦戦中だ。
4連勝の首位クルセイダーズがリーグ1位の14トライを挙げる一方で、4連敗で最下位のチーフスはわずか5トライ。
しかしボールキャリー回数は断トツ1位の544回(2位ハリケーンズは499回)であり、得点力不足に直面している。ボールを保持してアグレッシブに攻めるがトライラインが遠い。
またセットピースが不安定だ。ラインアウト成功率はリーグ3位の84.7%で、スクラム成功率はリーグ最下位タイの84%。
主力FWの怪我も不調の理由のひとつだろう。
PRアトゥ・モリ、HOネイサン・ハリス、FL/NO8ルーク・ジェイコブソン。陽気なキャラクターで人気のPRアンガス・ターヴァオの姿もない。
ただ1週間のBYE(休みの週)は気分を一新する良い機会だったろう。NZ代表の新キャプテンでもあるFLサム・ケインは、地元メディアに「休養は私達にとって良かった」と語った。
「チームから離れて誰もラグビーについて話さず、そしてチームに戻り、充実した練習ができました。私達はこのような結果(4連敗)にもかかわらず、とてもハッピーなチームです。いまは自分達のラグビーを信頼し続けることが必要です」
コロナ以前の好調だったチーフスを取り戻し、3度目のホームゲームで地元ファンに勝利を届けたい。
ハイランダーズ戦の先発メンバーを見てみると、先週から5人変更(FW1人、BK4人)となった。
FLケイン主将を筆頭とするFWに大きな変更はないが、BKは10から13番が入れ替わった。
司令塔は今年デビューの21歳、SOケイリブ・トラスク。突破力に定評のあるWTBソロモン・アライマロ。CTBアレックス・ナンキヴェル。
そして変更の4人目は、脳しんとうで離脱していたNZ代表のCTBアントン・レイナートブラウン。嬉しい先発復帰だ。
CTBレイナートブラウンと同い年で、NZ代表経験もある“微笑みの貴公子”FBダミアン・マッケンジーは変わらず15番を背負う。観る者を驚かせる電撃的なランに期待したい。
一方、1勝3敗のハイランダーズ。
今季唯一の白星は開幕節チーフス戦だった。敵将ガットランドの息子、SOブリン・ガットランドのドロップゴールが決勝点となり、劇的勝利(28-27)を挙げた。
2勝目をめざすアウェー戦では、アタックの要であるSHアーロン・スミス共同主将が先発する。
11-17で敗れた先週のハリケーンズ戦では、もう一人の共同主将であるHOアッシュ・ディクソンとの連係から右隅にトライを決めた。
先発FWでは、そんなHOディクソン共同主将に加え、特にバックロー(FW第3列)に有能なタレントが並ぶ。
好キャリアーである22歳のNO8マリノ・ミカエレ・トゥウ、オフロードパスも巧みなFLシャノン・フリゼル、そしてタックルの名手である25歳のFLディロン・ハントだ。
NZ勢同士の対決はいつでもスリリングだ。王国の有望選手が入り乱れる、ハイレベルなラグビーに期待したい。
はたしてガットランドHC率いるチーフスは初勝利を手にできるか。それともハイランダーズが敵地でチーフスファンを沈黙させるか。
注目の「チーフス×ハイランダーズ」は7月19日(日)午後0:25からJ SPORTS 1で生放送、J SPORTSオンデマンドでLIVE配信される。
文:多羅正崇
多羅 正崇
1980年2月1日生まれ、神奈川県出身。法政大学第二高校、法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻修了。スポーツジャーナリストとして『ラグビーマガジン』『Number』『J SPORTS』などに寄稿する傍ら、ユーモアコラムの執筆も行なっている。スポーツにおけるハラスメント防止を目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」理事。共著に『子どもがラグビーを始めたら読む本』(ベースボール・マガジン社)がある
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