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ニュージーランドの5チームで争われている「スーパーラグビー2020 アオテアロア」は第5節が行われ、12日(日)には4位・ハリケーンズが、3位・ハイランダーズをホームに迎えた。
ハリケーンズは開幕戦から2連敗したものの、BYE(休みの週)を挟んで、先週の第4節はアウェイでチーフスに25-18と今大会初白星を挙げた。
キャプテンのHO(フッカー)ダン・コールズはふくらはぎのケガのため、HOアサフォ・アウムアが先発、やはり負傷のPR(プロップ)のフレイザー・アームストロングに代わって、サニックスでのプレー歴もあるPRベン・メイが先発した。
FL(フランカー)は20歳のデヴァン・フランダースが先発し、オールブラックスとして実績のあるアーディ・サヴェアがNO8(ナンバーエイト)を務めた。
共同キャプテンの1人、ニュージーランド代表SH(スクラムハーフ)のTJ・ペレナラ(写真)、SO(スタンドオフ)フレッチャー・スミスとハーフ団を形成。
先週先発したピーター・ウマンガ ジェンセンに代わり、ヴィンス・アソがCTB(センター)で、オールブラックスのンガニ・ラウマペとコンビを組んだ。FB(フルバック)は前節復帰したオールブラックスのジョーディ・バレットが入った。
対するハイランダーズは、1勝1敗で迎えた先週は、ホームで王者クルセイダーズに挑んだが20-40と敗れて連敗、1勝2敗と黒星が先行している。
第1列は総入れ替えし、共同キャプテンの1人であるHOアッシュ・ディクソン、PRエイデン・ジョンストン、50キャップの節目を迎えたシオネ・トコラヒが先発復帰。LOはここまで全試合先発のパリパリ・パーキンソンと、足をケガしたジョシュ・ディクソンにかえてジャック・ウェットンが入った。
BKはオールブラックの中心選手で、もう1人の共同キャプテンのSHアーロン・スミスと、SOミッチェル・ハントがハーフ団を、CTBもパテレシオ・トムキンソンとロブ・トンプソンのコンビは変わらず。
WTBは脳震盪で欠場のナニ・プニヴァイに変わって、第3節でFBとしてプレーしたセブンズ代表のスコット・グレゴリーが、同じくセブンズ代表のWTBチョナ・ナレキとともに両翼を務めた。
首位争いを演じているクルセイダーズとブルーズの2強を追いかけるには、互いにこれ以上負けられない試合は、ハリケーンズのホーム、「風の街」ウェリントンにあるスカイスタジアムで1万6119人の観客を集め、風が強い中でキックオフされた。
試合はアウェイのハイランダーズが攻勢を仕掛ける。前半4分、SOハントが抜けだし、フォローしたSHスミスのトライと思われたが、TMOの末、オブストラクションの判定でトライにはならなかった。
6分、ハリケーンズも反撃しCTBラウマペのトライかと思われたが、同じようにオブストラクションでトライの判定にはならなかった。
拮抗した状況が続く中、試合が動いたのは28分だった。ラインアウトから連続攻撃を仕掛けて、SHペレナラがゴール前のラックからパスダミーで抜け出し先制トライ、FBバレットのゴールも決まって7-0とリードする。
ハリケーンズは攻撃の手を緩めず、ショートパスからFBバレットが抜け出して、右大外にいたWTBコーバス・ファンヴァイクへとロングパス、ファンヴァイクが強さを見せて2人にタックルされながらも右隅にねじ込んでトライ。12-0とリードする。
後半もホームチームの勢いは続き、16次攻撃の末、8分、ゴール前のラックからFLフランダースが左中間に押さえて17-0と大きくリードする。
10分、やっとハイランダーズは反撃を開始し、SOハントがPG(ペナルティゴール)を決めて3-17とする。さらに19分、ゴール前でモールを押し込み、ブラインドサイドをHOディクソン、SHスミスとつないで、スミスがインゴール右隅に飛び込んでトライを挙げて8-17と9点差に追い上げる。
25分、ハリケーンズはSHジェイミー・ブースを入れて、SHペレナラを10番に下げる。そのペレナラがゲームをコントロールするが、追加点を挙げることはできなかった。逆にハイランダーズはSOハントがブレイクするなどチャンスを迎える。
40分、SOハントがPGを決めて11-17と6点差。ラストプレーに逆転を狙ったものの、最後はターンオーバーされて、そのままノーサイド。3トライを挙げたホームのハリケーンズが17-11で勝利した。
2勝2敗となったハリケーンズは勝ち点を8に伸ばし3位と1つ順位を上げた。7点差以内の敗戦でボーナスポイント1を得たが、痛い3連敗を喫したハイランダーズは1勝3敗の勝ち点6で4位に後退した。
スーパーラグビー2020 アオテアロア
【ハイライト】ハリケーンズ vs. ハイランダーズ
「アオテアロア」で、ホーム初勝利を挙げたハリケーンズのジェイソン・ホランドHC(ヘッドコーチ)は「ハイランダーズはいつもフィジカルだが、そこに立ち向かった選手たちが素晴らしい。
ゲームのほとんどをコントロールしていたと思うが、17-11というスコアを見ればまだまだ改善が必要な部分もある。だが、概ね満足している」と話した。
キャプテンの1人、SHペレナラは「相手のプレッシャーが強く、僕たちはよくディフェンスしたと思う。ペナルティをいくつか与えてしまい、それに対処したが、ディフェンスが機能したことは大きい。
ディフェンスの多くはアティチュード(態度/考え方や姿勢)と、システムを知って、1対1のタックルをすることだが、アティチュードに関しては僕たちには欠点がなかった」とチームの守備を勝因に挙げた。
3連敗となったハイランダーズのアーロン・メイジャーHCは「厳しい戦いだったが、互角だったと思う。前半の守備でいくつかのミスがあり、最終的にそれが差となった。
前半はハリケーンズに勢いをつけられて、雑なタックルが多くなった。でも、後半に入ってからのリセットがすごくうまくいったと思っていたので、それは選手たちの素晴らしい努力だと思う」と、敗戦したものの、FW(フォワード)のセットプレーには及第点を与えていた。
キャプテンの1人、SHスミスは「自分たちはやるべきことをやったが、僕らのプレッシャーにもかかわらず相手がボールを持ち続けた。いい場面、いいチャンスもあったが、相手に守られて(トライを)決めることできなかった。でも、アオテアロアは非常にいい大会で、今後も続くので頑張ります」と前を向いた。
3位に浮上したハリケーンズ、次節は7月18日(土)にホームで2位のブルーズと激突する。4位となったハイランダーズは19日(日)に、アウェイで、いまだ白星のない最下位のチーフスと対戦する。
文:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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