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ラグビー コラム 2020年7月12日

【ハイライト動画あり】レベルズvs.レッズ、中立地での対戦はスーパータイムに突入。スーパーラグビー2020 オーストラリア

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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写真:HOアレックス・マフィのトライ

ニュージーランドに続いて、先週7月3日(金)に開幕したオーストラリアの国内大会「スーパーラグビー2020 オーストラリア」は、7月10日(金)11日(土)に第2節行われ、10日(金)はレベルズレッズが対戦した。

レベルズの本拠地のあるヴィクトリア州が新型コロナウィルス感染拡大の影響で、9日(木)から6週間のロックダウンとなったため、ニューサウスウェールズ州のシドニー郊外、ブルックベール・オーバルで、3000人ほどの観客を入れて試合は行われた。

開幕戦はアウェイで、ブランビーズに23-31と敗れてしまったレベルズは、オーストラリア代表のCTB(センター)リース・ホッジから、元サントリーのキャンベル・マグネイに入れ替えた以外は前節と同じメンバーで臨んだ。

近鉄に所属する、今季サンウルブズでもプレーしたLO(ロック)マイケル・ストーバーグ、セブンズでも活躍したNO8(ナンバーエイト)マイケル・ウェルズ、近鉄のSH(スクラムハーフ)ライアン・ローレンス。

そして、ワラビーズのSO(スタンドオフ)マット・トゥームア、昨年の国内最優秀選手に輝いたWTB(ウィング)マリカ・コロインベテ、キャプテンのFB(フルバック)デイン・ハイレット ペティら、日本でもおなじみの選手が先発した。

また今季、サンウルブズでプレーし、ブランビーズ戦も控えから出場したHO(フッカー)エフィトゥシ・マアフが今週もベンチ入りした。

アウェイのレッズは、開幕戦でワラターズに32-26と勝利し、2013年からの対ワラターズの連敗を11で止めた。

今週も22歳のキャプテンのFL(フランカー)リアム・ライトを始め、20歳のNO8(ナンバーエイト)ハリー・ウィルソン、攻撃的なSHテイト・マクダーモットと、オーストラリア代表のSOジェームズ・オコナーがハーフ団を組み、先週トライを決めたWTBフィリポ・ダウングヌと、FBブライス・ヘガティーらがスターターに名を連ねた。

時折、雨が降る中、試合はレベルズのボールでキックオフされた。試合序盤はレベルズがボールをキープし、敵陣に攻め込み、前半6分、SOトゥムーアが落ち着いてPGを決めて3-0と先制する。

その後はレッズも敵陣に攻め込むがミスや反則を重ねてしまい、なかなか得点を挙げることができない。レベルズも27分、相手インゴールにボールを持ち込むがヘルドアップとなり、相手ボールのインゴールドロップアウトで試合が再開。追加点を挙げることができなかった。

前半のロスタイム、レベルズは左サイドに展開してFLリチャード・ハードウィックが飛び込んだがタッチラインを踏んでいたため、TMOの末、ノートライ。

ただ、直前のプレーで球出しを遅らせていたレッズのCTBハミッシュ・スチュワートがシンビン(10分間の一時的退場)。その反則から得たPG(ペナルティゴール)をレベルズのSOトゥムーアが決め、6-0で前半を折り返した。

レベルズは後半開始からの10分間を数的有利で迎えることになっだが、逆に攻勢に出たのは6点を追いかけるレッズだった。

後半5分、クイックタップからSHマクダーモットが攻め込み、SOオコナーから右サイドのWTBダウングヌへ飛ばしパス、ダウングヌは相手をかわしてトライを挙げて5-6と1点差とする。

さらにレッズは優勢だったスクラムで相手反則を誘い、10分にSOオコナーがPGを決めて、レッズが8-6と逆転に成功。

しかし、レベルズもすぐに反撃し、14分ラインアウトからのサインプレーで大きく右に展開し、途中出場のWTBリース・ホッジが押さえてトライ。再びレベルズが11-8とリードした。

ここでレッズのCTBハンター・パイサミがハイタックルでシンビンとなり、再び、レベルズが数的有利となる。ただ、お互い決め手にかける展開は続き、26分、レッズは再びスクラムからPGのチャンスを得たが、外してしまい同点にすることができなかった。

すると直後の27分、相手のパスをタイミング良く出てインターセプトしたCTBビル・ミークスがそのままトライ。ゴールも決まってレベルズが18-8とリードを10点差に広げる。

だが、試合を諦めないレッズは相手ゴール前に迫り、34分、反則から得たPGをSOオコナーが決めて11-18と追い上げて、1トライ1ゴールで同点となる7点差とする。

すると38分、相手のキックからSOオコナーがカウンターを仕掛けてオフロードパス、途中出場のCTBクリス・フェアウェイ サウディアもオフロードでつなげて、最後はHOアレックス・マフィが駆け抜けてトライ、ゴールも決まって18-18の同点に追いつく。

80分は終了したが、試合はそのまま前後半5分の延長戦「スーパータイム」に突入した。どちらかのチームが、トライでも、PGでもDGでも得点が入れば終了となるシステムだ。

延長前半のロスタイム、レッズはスクラムを押し込み、50mほどのPGのチャンスを得たが、FBヘガティーが外してしまう。

延長後半になるとキック合戦の時間が続く。3分、レベルズのWTBリース・ホッジが新ルールである「50/22」(自陣から相手陣22m内にワンバウンド以上させてタッチを切るとマイボールラインアウトになる)のキックを見せて、チャンスを呼び込むが、ラインアウトが安定せずに得点に結びつけることができない。

最終的にはレベルズの攻撃をレッズがしのいでノーサイドを迎えた。「スーパータイム」でも決着はつかず、18-18の引き分けに終わった。勝ち点は両チームに2点ずつ入った。

スーパーラグビー2020 オーストラリア

第2節 レベルズ vs. レッズ ハイライト

ホーム扱いの試合で勝利できなかったレベルズのデイビッド・ヴェッセルズHC(ヘッドコーチ)は「ゲームを手中に収められるはずだった。リードされても追いついたのは私たちがいいファイトをしたからだが、その後うまくゲームをコントロールできなくて残念だ」と肩を落とした。

キャプテンのFBハイレット ペッティも「誰も引き分けを望んでいない。決着がつくまでやった方がファンも喜ぶはずだ。残念だ。試合の大部分を自分たちが支配していたが、早い段階でトライを取れなかったのが響いた」と悔しい表情を見せた。

レッズのブラッド・ソーンHCは「半分幸せで、半分不幸せ。初めてゴールデンポイントという新しいシナリオにたどり着いた。両チームとも90分奮闘しても結果を残せず、それぞれが勝ち点2を獲得した。

スクラムの安定には誇りを持っている。いろいろあったが、オーストラリアのラグビーを観戦している人のことを考えると、とてもエキサイティングな終わり方で、90分のラグビーが最高潮に達したんじゃないだろうか」と話した。

キャプテンのFLライトは「ちょっと微妙な終わり方だった。自陣でミスしてペナルティをおかしたい選手なんていない。

だからキックも多いしテリトリーも広いので、あちこち追いかけているうちに最後はそこから離れることができなかった。しかし両チームとも良くやったので、この結果なのだろう」と話した。

レベルズは1分1敗で勝ち点2となり、次節はBYE(休みの週)となり、7月24日(金)の第4節にホームでワラターズと対戦する。レッズは1勝1分で勝ち点を6に積み上げて、7月17日(金)の第3節は、ホームでスーパーラグビーに戻ってきたフォースを迎える。

文:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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