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スーパーラグビーのニュージーランド5チームによる国内大会「スーパーラグビー2020 アオテアロア」。今週末は早くも折り返しに差し掛かる第5節が行われ、7月12日(日)には4位・ハリケーンズと3位・ハイランダーズの、1勝2敗同士が対戦する。
ハリケーンズは開幕戦でブルーズに20-30、第2節はクルセイダーズに25-39と連敗。第3節はBYE(休みの週)、そして先週の第4節はアウェイでチーフスに、25-18と今大会初白星を挙げ、勝ち点4で現在4位。前節勝利したものの、今週は5人の先発を替えた。
FW(フォワード)から見ていくと、フロントローは、キャプテンのHO(フッカー)ダン・コールズ、PR(プロップ)のフレイザー・アームストロングがケガのため欠場、HOアサフォ・アウムア、PRベン・メイが先発する。オールブラックス1キャップを持つ3番PRのティレル・ロマックスは4試合連続先発となる。
LO(ロック)はジェームズ・ブラックウェル、スコット・スクラフトンが引き続きスターターに入り、FL(フランカー)はリード・プリンセプに代わって20歳のデヴァン・フランダースがブランドサイドに、オープンサイドにはデュプレシー・キリフィが入った。NO8(ナンバーエイト)はオールブラックスのアーディ・サヴェアが務める。
BK(バックス)は、共同キャプテンを務めるニュージーランド代表SH(スクラムハーフ)のTJ・ペレナラとSO(スタンドオフ)フレッチャー・スミスがハーフ団を組み、チーフス戦で司令塔だったジャクソン・ガーデン バショップは、ローテーションのためメンバー外となった。
さらに先週先発したピーター・ウマンガ ジェンセンに代わり、ブルーズのイオアネ兄弟の従兄弟でもあるヴィンス・アソが、CTB(センター)でオールブラックのンガニ・ラウマペとコンビを組む。
WTB(ウィング)は先週から引き続きベン・ラムと南アフリカ出身のコーバス・ファンヴァイクが務め、FB(フルバック)は前節復帰したオールブラックのジョーディ・バレットが入った。
リザーブにはニュージーランド代表のFLヴァエア・フィフィタ、2年前にサンウルブズでプレーしたSHジェイミー・ブースらが入り、ベンチからチャンスをうかがう。
ハリケーンズのジェイソン・ホランドHC(ヘッドコーチ)は、「毎週ダービーのような試合が続いて、とてもフィジカルだ。だからこの大会は毎週のリカバリーやマネジメントがカギとなる。
ダン・コールズを始め、HOのケガ人が多いので、この4連戦を乗り切るのはタフなことになるだろう。なんとか選手をうまくローテーションしたい」と選手起用に関して話した。選手をローテンションしつつ、持ち前の攻撃力で今大会、ホーム初勝利を狙いたい。
なお、この日は「クラブ・ナイト」として、選手もファンも自らの愛するクラブチームのジャージを着てスタジアムまでやってくることになっている。
開幕戦、ホームでチーフスに28-27と競り勝ったハイランダーズは、1週休みを挟んで迎えた第3節のブルーズ戦では接戦を繰り広げたが24-27と惜敗。先週はホームで王者クルセイダーズに挑んだが、終盤での失点が響き20-40で連敗、1勝2敗の勝ち点5で3位につけている。
第1列は先週先発したPRダニエル・レイナート ブラウンとジェフ・スウェイツ、オールブラックスのHOリアム・コルトマンの3人がリザーブに回り、共同キャプテンの1人、HOアッシュ・ディクソン、PRエイデン・ジョンストン、スーパーラグビー50キャップの節目を迎えるシオネ・トコラヒを先発に戻した。
LOはここまで全試合先発のパリパリ・パーキンソンがこの試合もスターターとなり、足をケガしたジョシュ・ディクソンに代えてジャック・ウェットンが先発。バックローはFLがオールブラックのシャノン・フリゼルとディロン・ハントがコンビを組み、NO8はマリノ・ミカエレ トゥーが4試合連続で8番を着る。
オールブラックの中心選手でもう1人の共同キャプテンのSHアーロン・スミスと、SOミッチェル・ハントのハーフ団は変わらず、CTBもパテレシオ・トムキンソンとロブ・トンプソンがやはり開幕戦から続けて先発出場。
WTBはナニ・プニヴァイが脳震盪のため欠場し、代わりに第3節でFBを務めたオールブラックスセブンズ代表のスコット・グレゴリーが、同じくセブンズ代表のWTBチョナ・ナレキとともに両翼を務める。FBは先週に引き続きマイケル・コリンズが入った。
ベンチには6人のFWと2人のBKを入れ、開幕戦で逆転のドロップゴールを決めたユーティリティBKのブリン・ガットランドがバックラインをカバーする。
ハイランダーズのアーロン・メイジャーHCは「これは両チームにとって明らかに重要な試合であり、私たちは自分たちが生み出すチャンスを活かすことに集中したい。
ウェリントンでの我々の結果は最近いいものではないので、我々はウェリントンでハリケーンズとプレーすることの難しさについてはよくわかっている。幻想を持っていない。再び最善を尽くす必要があるだろう」と語気を強めた。
指揮官の言うとおり、アウェイで難しい戦いになることは必至だが、今週は試合終盤で粘りを見せたい。
両者のこれまでの対戦成績はハリケーンズが19勝14敗とリードしている。しかもハリケーンズは、ホームではハイランダーズに4連勝中で、今回もしっかりと勝って勝ち点を伸ばせるか。
また、ハイランダーズもアウェイでのハリケーンズ戦の連敗をストップさせるとともに、今大会の連敗も2で止めることができるか。
クルセイダーズとブルーズ、首位争いを走る2強に追随するために互いに負けられない一戦はハリケーンズのホームである、ウェリントンのスカイスタジアムでキックオフされる。
この試合は7月12日(日)午後0:25から、J SPORTS 4で生中継、そしてJ SPORTSオンデマンドでLIVE配信される。
文:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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